中長期的な企業価値向上のためのコーポレートガバナンス・アドバイザー / 長期での中小型株の割安株投資情報

最近のコーポレートガバナンスと資本市場の動向を踏まえ、上場企業実務の視点から中長期での企業価値向上に役立つ情報分析・発信をしていきます。個人投資家のコーポレートガバナンス力の向上による「意思のある投資」に役立つ情報発信もしています。また長期での割安株投資の情報も

2022-01-01から1年間の記事一覧

コンサルを上手くハンドリングすることが大事です

今年最後の記事となりますが、12月24日の日経新聞に「コンサル依存社会の死角」というタイトルの次の記事がありました。 https://www.nikkei.com/article/DGKKZO67121520T21C22A2EN8000/ 一言で纏めると、コンサルに依存する社会は当事者の思考停止を招…

キューピーが事前警告型の買収防衛策を非継続

銀行、証券会社は30日まで仕事の方も多いと思いますが、それ以外の業種の方は本日が仕事納めという方も多いのではないでしょうか。私の場合は本日が仕事納めです。年末の社内の忘年会もこの数年開催しておらず(会社の方針です)、社外の方も交えてのオフ…

象印マホービンに投資ファンドが買収防衛策の廃止の株主提案のようですね

象印マホービンが投資ファンドから買収防衛策の廃止の株主提案を受けているようですね。12月26日の日経新聞の記事になります。 象印マホービンに株主提案、買収防衛策の撤廃: 日本経済新聞 象印も次のとおりプレスリリースを出しております。 https://pd…

「公正な買収の在り方に関する研究会」での参考になる意見を紹介します! ー 第2回議事要旨より

本日は第3回会議のはずですが、事務局資料はまだ経産省のホームページには掲載されていない模様です。本日は第2回会議(12月1日)での議事要旨から、各委員の発言の中から興味深いと私が思った箇所を抜粋・紹介します。なお、第2回の議事要旨は次のと…

ROEが向上すると株価が上昇することの考え方

昨日から「LIFE SHIFT2-100年時代の行動戦略」を読みはじめました。この本は2年ほど前に職場を退職した同僚の女性の方に当時勧められた本ですが、先日、たまたまアマゾンで目にしたので購入してみました。ご存じの方も多いと思います。まだ前…

PBR1倍以上を目指すことが今後より大事になります

12月22日の日経新聞で横浜ゴムのPBRが競合より見劣りする旨の記事が掲載されていました。PBRとは株価純資産倍率ですが、最近、このPBR1倍のことを時々新聞で目にする機会が増えています。PBR1倍未満の企業は解散価値を下回るということで…

経産省「公正な買収の在り方に関する研究会」(第2回) ー 議事要旨が公表されました

年末まであと少しです。私は来週水曜日が年内最終日ですが、この日は午前中は出社して資料の整理をして、午後は在宅ワークに切り替えます(もっとも最終日の在宅ワークなどほぼ遊びですが)が、今週は色々とやるべき作業があり、少し慌しい1週間となります…

損保が政策保有株式の売却を加速 ー 政策保有株式は何故だめなのか?

本日は四季報オンラインデータが新春号に更新されました。本日から週末にかけて、時間を見つけては、各銘柄の四季報データを読み込む予定です。中小型銘柄の場合、IRの情報開示が十分でない企業が多いので、四季報データの最新内容を把握し、決算説明会資…

買収防衛策の導入理由 ー 金融商品取引法の課題の記載

本日は在宅ワークの日でしたので、通常の業務以外のインプットにも大幅に時間を割く予定でしたが、昨日の業務が全く終わらず、業務のアウトプット作業に終日かかってしまいました。 本日、のむら産業という会社(7131 / 東証スタンダード)が買収防衛策…

ESGの取組みがPBRにプラスに貢献するらしい。でも何故?

本日は資料作りで慌しい一日でしたが、明日は在宅勤務となります。明日も本日の続きのアウトプット作業の継続ですが、さっさと終わらせ、余った時間は副業に向けての情報・知識整理、新聞・雑誌、業務関連書籍の精読に時間を費やす予定です。あと、株式投資…

万年PBR1倍未満の企業は株価を強く意識する必要あり ー 『物言う』一般の機関投資家が今後は増えると思います

投資ファンドのオアシス・マネジメントとフジテックとの攻防は報道のとおりですが、なかなかですね。公表されているオアシスの提案資料などはボリュームもあり、凄いなの一言です。プロの投資ファンドであるアクティビストと対峙することは大変なことだなと…

ブログのタイトルを変更いたしました

ロシアの文豪ドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」を昨日から読みはじめましたが、やはり内容が難しく、寝ながら読むと、私の場合、そのまま眠りに落ちてしまうようで、じっくりと腰をそえて読まないといけないことに昨夜気づきました。読破できるか怪…

来年の株主総会に向けて(3) ー 議決権行使助言会社の基準で留意すべき点は?

昨日、ロシアの文豪のドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」を購入しました。大学時代にも読みかけたことがあるのですが、最初の数ページを読んで、あまりの読みにくさで挫折したことがあるのですが、先日、週刊東洋経済で歴史を知る上での名著との紹介…

来年の株主総会に向けて(2) ー 海外機関投資家はどのように議決権行使するのか?

昨日は東京は寒い一日でした。毎年、12月に入るとどのタイミングで厚手のコートを着るべきか迷います。通勤電車の中は混雑して暑いので、実際のところはそれほど寒く感じる時間も少ないので(私の場合、電車に乗る時間は乗り継ぎ1回で合計15分)、今年…

来年の株主総会に向けて(1) ー 2023年の機関投資家の議決権行使基準の改定の方向は?

今年もあと数週間で終わり、年明けからは6月の定時株主総会の準備に入る上場企業も多いかと思います。今回から来年の定時株主総会に向けてポイントになりそうな事項について、アクティビスト(物言う株主)や機関投資家の議決権行使の観点などを中心に時々…

経産省「公正な買収の在り方に関する研究会」(第2回)ー平時型の買収防衛策の在り方は?

12月に入り今年も残すところ1ヵ月を切りました。私は来週は社外の忘年会が2つ入っています。社内の飲み会には、昔は率先して参加していましたが、結局は他愛のない話題で終わることがほとんどで(人の話題、愚痴など)、副業の開始準備に最大の関心があ…

経産省「公正な買収の在り方に関する研究会」(第1回)の議事要旨が公表 ー 各委員の意見は参考になります

本日は研究会の第2回会議が開催されましたね。1回会議(11月18日)の会議議事録が経産省のホームページに次のとおり公表されていますが、本日は、議事要旨をしっかりと読み込みました。 https://www.meti.go.jp/shingikai/economy/kosei_baishu/pdf/00…

「四半期決算短信」の開示の任意化案②ー 四半期決算で企業が充実すべき情報は?

前回、記事に書きました経産省の「公正な買収の在り方に関する研究会」の第2回会議は明日開催されます。第1回の会議の議事要旨が先日、公表されました。まだ細かくは読めていないのですが、各委員からの貴重な意見が記載されている模様で、明日精読する予…

経産省「公正な買収の在り方に関する研究会」第1回 ー 研究会で今後議論されていく論点は?

本日は、仕事上の必要があり、経済産業省(経産省)が11月に立ち上げた「公平な買収の在り方に関する研究会」の第1回会議の事務局資料をじっくりと読んでいます(本日は在宅勤務ですので、誰の目も気にすることなく、情報収集に時間をかけたり、副業の準…

「四半期決算短信」の開示の任意化案①ー 四半期決算短信の制度自体は必要かと思います。問題なのは・・・

本日、1ヵ月ぶりに自分の個人用PCが修理から戻ってきました。この1ヵ月はもう1台の自宅の家族用PCでブログの記事を書いていたのですが、かなり重く、またキーボードが非常に使い勝手が悪く、記事を書くのに悪戦苦闘していました。やはり慣れ親しんだ…

アニュアルレポート、統合報告書は誰のため?

本日は夜10時からサッカーワールドカップの日本対ドイツですね。私はサッカー、野球はじめスポーツ全般の観戦の習慣は子供の頃から元々なかったのですが、子供がサッカーを始めて以降、日本のサッカーやラグビーの試合観戦が楽しみで、本日は夜ビールを飲…

経済産業省が買収防衛策の在り方の検討を開始しますー「公正な買収の在り方に関する研究会」の立ち上げ

この1、2年で有事型の買収防衛策に関する事案、裁判例が増えていることはご存知の方も多いと思います。ブログでも何度か触れてきました。最近の事例を踏まえて経済産業省か金融庁あたりで買収防衛策の在り方の議論を開始しないのかなと思っていましたが、…

議決権行使助言会社ISSの2023年版の議決権行使助言ポリシー改定案

先日、ブログのある記事について久しぶりにコメントを頂きました。大変ありがとうございます。ただ、はてなブログの場合、コメントの返信が少し複雑なところがあり(返信用のボタンがないなど)、以前には別の方からの質問に対してネットでやり方を調べて返…

個人投資家のコーポレートガバナンスの理解力の向上が大事です ー 近いうちにブログのタイトルを変更する予定です

このブログですが、開設した当初は、実務ニュースの解説が主でしたが、ブログを継続する中で、少々目的が変化してきました。2018年、2021年のコーポレートガバナンス・コードの改訂、この数年での非財務情報に着目しての機関投資家の中長期視点での…

物言う株主(アクティビスト)の視点からのコーポレートガバナンス・コードの読み方(第15回)ー社外取との面談の要請

今週の日経ビジネスに「ボード3.0の時代」というタイトルの記事がありました。社外取の役割を再考するということです。社外取に求める役割も変化していますね。 今回は、第15回ということで、社外取との面談要請について書いてみたいと思います。前回の第…

物言う株主(アクティビスト)の視点からのコーポレートガバナンス・コードの読み方(第14回) ー 取締役会の実効性評価の大事な点は?

昨日の日経新聞に投資ファンドの3Dインベストメントがサッポロホールディングスの社外取に改革主導を果たすことを求める書簡を送付したとの記事がありました。社外取と投資家との面談はコーポレートガバナンスの流れに沿ったものでありますので、何ら違和…

物言う株主(アクティビスト)の視点からのコーポレートガバナンス・コードの読み方(第14回) ー 取締役会の実効性評価。投資家の満足する手法は?

本日は、久しぶりに物言う株主(アクティビスト)の視点からのコーポレートガバナンス・コードの読み方を書きたいと思います。前回、第13回を書いてからだいぶ日が空いてしまいましたが(参考までに前回と前々回を最後に再掲しています!)、11月に入り…

本には書かれていない株主提案への実務対応の考え方③ ー 株主提案を本気で行使するかどうかで判断します

本日の日経新聞に「訪日客再興 追い風」ということで訪日外国人関連で数銘柄が掲載されていました。この中のある銘柄は、中長期保有で買い増しを検討しているところです。コロナ禍で訪日外国人需要が蒸発しましたが、今後(2年後あたり)、確実に戻るはずで…

【株式投資】自動車の生産台数 ー 東南アジアの動向を注視

本日は、前回のブログの続きとして、株主提案の第3回目を書く予定でしたが、まだ文章を作成中のため、本日は別のネタの記事を1つ書きたいと思います。 週明けから投資先銘柄をはじめ、企業各社の2Q決算発表が続きます。仕事の関係では、工作機械、半導体関係…

本には書かれていない株主提案への実務対応の考え方② ー 株主にコンタクトするか?静観するか?

本日はテレワークでしたが、やはり仕事には身が入りませんでした。前からブログでも触れていますが、私の場合、人の目がないと副業に向けた準備・学習、読書、投資先企業の周辺情報整理に目が向いてしまい・・。週1回のテレワークは半休のようなものですね。…