中長期的な企業価値向上のためのコーポレートガバナンス・アドバイザー / 長期での中小型株の割安株投資情報

最近のコーポレートガバナンスと資本市場の動向を踏まえ、上場企業実務の視点から中長期での企業価値向上に役立つ情報分析・発信をしていきます。個人投資家のコーポレートガバナンス力の向上による「意思のある投資」に役立つ情報発信もしています。また長期での割安株投資の情報も

2020-11-01から1ヶ月間の記事一覧

買収防衛策の導入・継続に向けて④ - 国内機関投資家が賛成するためのポイント

前回は第3回目として買収防衛策について株主総会で国内機関投資家の賛成を得るための手続について、次のとおり紹介いたしました。 本日は第4回目として、買収防衛策議案が機関投資家の賛成を得るための買収防衛策スキームの留意点について大きな観点から説…

ROEやROIC等の経営指標の目標値の有報での開示が一般的になりつつあります

本日は買収防衛策の導入・継続についての第4回目を書く予定にしていたのですが、新聞を整理する中で他に書きたい事項が出てきたので、買収防衛策は週明け前半に書きたいと思います。 11月26日の日経新聞に有価証券報告書(有報)でROEやROICの実…

味の素が指名委員会等設置会社に移行 ー 取締役会は今後何を議論する場になるのか投資家は関心を持ちます

昨日の日経新聞でも報道がありましたが、味の素が指名委員会等設置会社に移行します。定款変更が必要になるため、移行時間は来年の定時株主総会終結の時です。 11月26日の味の素のプレスリリースに「移行の背景・目的」として次の記載があります。 1)…

サンセイ(6307)と光通信の攻防(4)ーサンセイが取締役会評価期間一部訂正

サンセイが取締役会評価期間の開始をすることを公表していましたが、11月26日に評価期間の一部訂正を公表しました。評価期間60日としていたところを誤りがあり、90日に訂正したということで、プレスリリースからの該当箇所を一部抜粋すると次のとお…

サンセイ(6307)と光通信の攻防(3) - サンセイの取締役会評価期間の開始

サンセイと光通信の攻防について、次の記事のとおり光通信がサンセイより追加情報を受領したことを書きました。 本日11月26日にサンセイは取締役会評価期間の検討を開始したことを公表しました。前回のブログでも書いたように、取締役役会で対抗措置の発…

エムビーエス(1401)が建設コンサル大手のパシフィックコンサルタンツと5度目の業務提携を更新

国土強靭化関連銘柄の1つにエムビーエス(1401)があります。独自研磨法と特殊コーティングでの外装リフォーム会社で、直近のブログは次のとおりです。 同社はスケルトン工法という技術を用いて、トンネルや高速道路の強化を行う事業を行っている小型銘…

買収防衛策の導入・継続に向けて③ - 国内機関投資家の賛成確保に向けての進め方

本日は買収防衛策の導入・継続に向けての第3回目になります。前回は、買収防衛策の導入には株主総会の承認(普通決議)が必要になるところ、外国人株主の賛成は期待できないため、「国内機関投資家の賛成を得ることが肝」ということを書きました。前回の内…

ストラテジックキャピタルによるTOBに対して京阪神ビルは反対を表明

アクティビストのストラテジックキャピタルが京阪神ビルディングに対してTOBをしかけており、前にブログで、政策保有株主はこのTOBに応募しない場合には合理的な理由を準備しておく必要があることを次のとおり書いております、 本日の日経新聞によれば…

サンセイ(5307)と光通信の攻防(2)- 光通信が追加情報をサンセイに提供

サンセイと光通信の攻防について、先日次のとおりブログに掲載したように11月10日にサンセイは光通信に必要情報の追加提供を要請しています。 これに対して、11月17日にサンセイは光通信から追加情報リストに対する回答書を受け取ったことを公表しま…

コーポレートガバナンス・コードの改訂に向けた議論 - 金融庁のフォローアップ会議が11/18に開催されました

コーポレートガバナンス・コードの改訂に向けた金融庁のフォローアップ会議が昨日開催されました。その前は10月20日に開催され、その時の内容は前に次のとおりブログで紹介させていただきました。 昨日の会議では、前回の会議での各委員からの意見と今後…

買収防衛策の導入・継続に向けて②- まずは自社の株主構成を見る

前回、買収防衛策の導入・継続に向けての第1回ということで、議決権行使助言会社であるISSの買収防衛策の議決権行使基準について、次のとおり紹介しました。 来年の定時株主総会の時期も近づいてきましたので、来年に買収防衛策の更新期限を迎える企業、…

サンセイ(6307)と光通信との攻防 - サンセイが追加の必要情報の提供を要請

東証2部上場のサンセイ(6307)の株式を光通信が買い増しをしており、サンセイは、事前警告型の買収防衛策(本年の株主総会で継続更新)のスキームに則り、光通信との間で情報の提供等のやりとりをしていることを以前にブログで掲載しました。 その後、…

9月の世界半導体売上高 - 8ヵ月連続で前年実績を上回る

先日、米半導体工業会(SIA)が9月の世界半導体売上高を公表しましたが、9月は前年同月比+5.8%増の379億円ドルでした。米州、中国、アジア太平洋地域がプラスで、米州が+20.1%、中国が+6.5%となっています。前年実績を上回るのは8ヵ月…

買収防衛策の導入・継続更新に向けて① ー 買収防衛策に関する議決権行使助言会社ISSの議決権行使助言方針

本日も日経平均株価が上昇しました。本日の終値は昨日より+444円の25,349円でした。コロナワクチンの実用化に向けた動きから、将来の景気回復を市場が期待していることが背景かと思います。 さて、昨日のブログで買収防衛策の導入・継続更新につい…

ゼネコンがアクティビストに狙われる理由 - 政策保有株式が1年前に比べてたいして減っていません

本日はゼネコンの政策保有株式の縮減状況について書いてみたいと思います。 次のとおり、少し前にブログでゼネコンがアクティビストに狙われていることを書きました。ゼネコンはキャッシュリッチであるためアクティビストにとって「絶好のカモ」にされている…

ストラテジックキャピタルが京阪神ビルディング(8818)に敵対的TOB - 京阪神ビルの「政策保有株主」は理論武装が必要

昨日、アクティビスト(物言う株主)のストラテジックキャピタルが京阪神ビルディング(8818)に敵対的TOBを開始することを公表しました(本日の日経新聞にも掲載されていました)。TOB価格は1株当たり1,900円、取得株式数は下限・上限ともに…

フィットネスクラブの2社が2020年度第2四半期決算を発表―フィットネス銘柄の株価は今後回復するのか?②

週末に続いてフィットネスクラブの今後の見通しについて書きます。株価が低迷したフィットネスクラブ銘柄の株価回復の可能性を考えるには、フィットネスが流行った理由を整理する必要があります。 テレビ東京での過去のニュース番組などを見ると、流行した理…