中長期的な企業価値向上のためのコーポレートガバナンス・アドバイザー / 長期での中小型株の割安株投資情報

最近のコーポレートガバナンスと資本市場の動向を踏まえ、上場企業実務の視点から中長期での企業価値向上に役立つ情報分析・発信をしていきます。個人投資家のコーポレートガバナンス力の向上による「意思のある投資」に役立つ情報発信もしています。また長期での割安株投資の情報も

敵対的買収

コスモエネルギーと旧村上ファンド系との攻防 ー コスモエネルギーが総会検査役の選任を公表

本日は祝日です。平日の木曜日が休みですと金曜日の仕事に対するやる気が倍増する気がします。本日は等々力渓谷まで足を運ぶ予定です。 コスモエネルギーと旧村上ファンド系の攻防ですが、12月の臨時株主総会での買収防衛策の決議に向けて色々と動きが出て…

コスモエネルギーと旧村上ファンドの攻防ー 臨時株主総会で買収防衛策発動を諮るようですね

コスモエネルギーホールディングスと旧村上ファンドの攻防が激しくなってきましたね。コスモエネルギーが買収防衛策の発動について株主総会を開催して、株主の意思を問うようです。 プレスリリースや報道を見る限り、MOMによる決議ではなく、普通決議のよ…

ニデックとTAKISAWAの攻防を分かりやすく解説③ - ニデック、TAKASAWAへのTOBに関する参考資料を公表 ー 株主が判断する上で参考になりますね

本日は、家電量販店で自宅で使う個人用のパソコンを購入しました。この数年、レノバを使用していたのですが、故障をしてしまいNEC製を購入しました。レノボなどの海外メーカーは値段は安いのですが、個人使用の場合、アフターサービスでは国内メーカーに…

ニデックとTAKISAWAの攻防① - ニデックによる東証スタンダード市場のTAKISAWAに対する公開買付(TOB)の公表

本日は久しぶりに川崎にあるコストコに買い物に行きました。2ヵ月の1回の頻度で妻は平日に車を運転して、買い物に行くのですが(都内から行くので結構時間はかかるのですが)、私は約半年ぶりのコストコです。毎回いくたびに高く積み上げられた荷物が、地…

東洋建設がTOB提案に関して特別委員会を設置 ー 敵対的買収でも企業は真摯に検討することが必要

昨年12月からツイッターを始めました。最初は情報収集の手段として利用していたのですが、本年1月中旬から投稿もはじめました。普段仕事をしていると会う人は、限られた範囲の社内の人たちばかりが多く、正直なところ会話をしていても新たな気づきを得る…

敵対的買収において社外取締役の持つべき視点

昨日の日経新聞朝刊の社説に「企業は敵対的買収から逃げず価値向上」というタイトルの次の記事が掲載されていました。 [社説]企業は敵対的買収から逃げず価値向上を: 日本経済新聞 最近は敵対的買収の案件が増えており、新聞記事にも書かれているとおり経…

任天堂創業家が東洋建設に買収提案 ー インフロニアのTOB価格と大きな開きがありますね

本日の日経新聞にも記事が掲載されていますが、任天堂創業家の資産運用会社が東洋建設に買収提案をしたようですね。東洋建設が次のプレスリリースを公表しています。 https://www.toyo-const.co.jp/wp/wp-content/uploads/2022/04/20220422.pdf 東洋建設に対…

オーケーの関西スーパーへのTOB ー 関西スーパーの株主宛のレター

オーケーの関西スーパーマーケットへのTOBについて、しばらく情報を拾えていなかったのですが、10月11日に次のとおり関西スーパーの株主宛のレターをオーケーが公表しました。 株式会社関西スーパーマーケットの株主の皆様へ | オーケー株式会社 また…

西松建設が「特定株主グループによる株式買増しの中止等要請に関する株主意思確認の件」の議案を取り下げ ー この議案は何?

本日の日経新聞に西松建設が「買増し巡る議案撤回」という記事がありました。村上世彰氏の関わる投資会社であるシティインデックスイレブンスから西松建設株の買い増し中止の同意が得られたので、本年の株主総会で上程予定であった「特定株主グループによる…

日本製鉄の東京製綱に対する敵対的TOBが成立 ー 今後は東京製綱の定時株主総会での役員選任が焦点

本日は15時30分から金融庁フォローアップ会議が開催され、約2時間オンラインで会議を視聴しました。プライム市場に入る企業のコーポレートガバナンス・コードの在り方などについて委員からの意見が色々とありました。フィデリティ投信の三瓶氏の意見が…

日本製鉄による東京製綱への敵対的TOB ー 明日3月8日はTOB期限。今回のTOBでの日本製鉄の指摘は上場企業各社が留意すべき視点です

日本製鉄が1株当たり1,500円で東京製綱に敵対的TOBを実施しており、直近ではブログで次の記事を書いております。 このTOBですが、期間は1月22日からの30営業日ということで明日3月8日が最終日となっています。TOBでの取得予定株式数は…

日本製鉄による東京製綱へのTOB - 敵対的買収に発展。これを契機に今後は確実に事業会社による敵対的買収は増えるでしょう

本日、東京製綱が日本製鉄によるTOBに反対する旨を公表しました。反対の意見の理由について、プレスリリリース(全部で16ページ)に6つほどあげられています。 今週も仕事が多忙で、じっくり読む余裕はないので、週末にでも詳細を読んでみたいと思いま…

日本製鉄によるTOBについて東京製綱は意見表明を留保 - 対抗措置の準備に入るか?

日本製鉄による東京製綱へのTOBですが、本日、東京製綱が意見留保を表明いたしました。テレビ東京のニュースでは、反対意見が確実のような報道でしたが、反対ではなく意見留保にしたようです。テレビ東京の報道も東京製綱のどのレベルの関係者に裏を取っ…

日本製鉄による東京製綱へのTOBが開始 - 日本製鉄が19.91%の株式取得にとどめる理由は?

先日、日本製鉄による東京製綱へのTOBについてブログに書きましたが、日本製鉄はTOBを開始したことを本日公表しました。今回のTOBでは日本製鉄はTOB後の東京製綱の株式所有比率を19.9%としています。20%超を取得しないのです。理由として…

日本製鉄による東京製綱へのTOB - 東京製綱の対抗策の可能性

日本製鉄による東京製綱へのTOBについて前回ブログで紹介しました。本日時点ではその後に東京製綱の見解は公表されていませんので、今後どういう対応をするのか分かりませんが、1つの可能性としては買収防衛策の発動もあるかも知れません。 東京製綱は事…

日本製鉄が東京製綱に敵対的TOB実施を公表 - 敵対的買収は今後確実に増えるのでは?

昨日報道のとおりですが、日本製鉄が東京製綱に株式公開買付(TOB)をすることを公表しました。 公表された「東京製綱株式会社に対する公開買付け開始に関するご説明資料」を読むとTOBの目的と背景として、「東京製綱の自律的な企業価値回復・向上の支…

京阪神ビルディングに対するTOBが不成立 - 元々成立は想定していなかったと思います

以前に次のようにアクティビストであるストラテジックキャピタルによる京阪神ビルディングに対するTOBについて紹介しました。 このTOBについて不成立になった旨の発表が昨日ありました。TOBの期間を延長したのですが、買付予定数の下限の1,020…

ストラテジックキャピタルによるTOBに対して京阪神ビルは反対を表明

アクティビストのストラテジックキャピタルが京阪神ビルディングに対してTOBをしかけており、前にブログで、政策保有株主はこのTOBに応募しない場合には合理的な理由を準備しておく必要があることを次のとおり書いております、 本日の日経新聞によれば…

ストラテジックキャピタルが京阪神ビルディング(8818)に敵対的TOB - 京阪神ビルの「政策保有株主」は理論武装が必要

昨日、アクティビスト(物言う株主)のストラテジックキャピタルが京阪神ビルディング(8818)に敵対的TOBを開始することを公表しました(本日の日経新聞にも掲載されていました)。TOB価格は1株当たり1,900円、取得株式数は下限・上限ともに…

TBSドラマ「半沢直樹」について専門的な視点から解説(第3話より)ー 3億ドルの出資を受けたらスパイラルは完全に上場廃止ですよね

先日、第3話の途中まで見た内容をブログに書きましたが、昨夜、録画の続きで第3話の後半を早送りで見ました。 内容は、証券取引等監視委員会の調査が何故か途中で終わり、また、スパイラルとフォックスが業務提携し、米国のグーグルのような巨大企業からス…

TBSドラマ「半沢直樹」について専門的な視点から解説(第2話より)ー アドバイザー契約違反は犯罪行為?

先日の日曜日に第3話が放送され録画しましたが、昨日の夜にようやく第2話を録画で早送りで見ました。 第1話でスパイラルはホワイトナイトを探すということでしたが、第2話では、太陽証券がフォックスという企業をホワイトナイトとして見つけてきました(…

TBSドラマ「半沢直樹」について専門的な視点から解説(第1話より)ー新株発行による買収防衛策は法的問題ありです

前回は第1回の放送を見て、あまりにいい加減なシーンを指摘しましたが(機密情報の扱いが現実には100%あり得ないほどテキトー)、今回は真面目に内容の検討に入りたいと思います。 電脳雑技集団がスパイラルに敵対的買収をしかけようとしています。時間…

TBSドラマ「半沢直樹」について専門的な視点から解説 (第1話より)ー機密情報の取り扱いがあまりにM&A実務とかけ離れているのですが・・

本日より、「ドラマ半沢直樹」について、専門的な視点から解説をしていきたいと思います。 第1話では、電脳雑技集団という会社が上場企業のスパイラルに敵対的買収をしかけようとしています。株式公開買付(TOB)の手法で買収をする模様で、半沢直樹の勤…