コーポレートガバナンス、株式投資、企業価値、IRなどに関する投資家目線での実務ニュース ー 強い意志のある投資を目指して

コーポレートガバナンス、中長期での株式投資、企業分析、企業価値評価、IR等について、新聞記事を中心に投資銀行・東証1部事業会社での実務経験を通じて気づいた観点を踏まえて分かりやすく解説していきます

企業分析

株主還元方針は配当性向ではなくDOEが今後の主流になるでしょう

4月24日の日経新聞でアステラス製薬の株価低迷について、製薬大手が重視する株主資本配当率(DOE)で比較すると、配当性向で見劣りしていることがアステラス株の上値を抑える一因になっているという記事がありました。 DOEについて本日は簡単に説明…

旧村上ファンド系のシティインデックスイレブンスが大豊建設株(1822)を買増し ー ゼネコンは2020年度は政策保有株式の縮減は進んだのでしょうか?

本日は1週間に1回のテレワークの日ですので、インプットに時間を使うために昨日気合を入れて大量の資料を自宅に持ち帰りましたが、結果、鞄が重すぎて、少し腰を痛めてしまいました。今後は資料はコピーして予め少しずつ自宅に置いておく必要があるなと感…

株式投資指標であるPERの読み方

本日は保有銘柄のこの1週間の株価の動き、ニュース等の確認をしていますが、この他に最近購入したものの読めていない本が沢山あるので、少しずつ読み進めています。人の奨めもあり日本史、美術など自分の業務に全く関係のない本も最近購入したのですが、意…

極めてシンプルな開示の戦略方針 - ジャパンディスプレイ(6740)の決算説明会資料より

テレビ東京のビジネスオンデマンドを有料視聴しており(月額500円)、昨夜のワールドビジネスサテライトでジャパンディスプレイ(5740)の第3四半期決算説明会資料の紹介がありました。ジャパンディスプレイとは有名な中小型液晶パネル大手企業です…

企業と機関投資家の重視する経営指標に差があります - ガバナンスサーベイ2020より

三井住友信託銀行が上場企業におけるコーポレートガバナンスの対応状況の実態調査として、ガバナンスサーベイを2017年より実施しており、今回、12月4日にガバナンスサーベイ2020として調査結果を公表しました。 今回は1,664社(製造業670 …

ゼネコンがアクティビストに狙われる理由 - 政策保有株式が1年前に比べてたいして減っていません

本日はゼネコンの政策保有株式の縮減状況について書いてみたいと思います。 次のとおり、少し前にブログでゼネコンがアクティビストに狙われていることを書きました。ゼネコンはキャッシュリッチであるためアクティビストにとって「絶好のカモ」にされている…

アクティビストがゼネコンの株式を買い増し ー ゼネコンはキャッシュリッチ

本日は早朝から諸々の作業をする中でブログを書いていますが、本日の日経新聞に「物言う株主、建設株買い増し」という記事が出ています。 アクティビストが中堅ゼネコンの株式を相次ぎ買い増しているという内容です。ゼネコンはキャッシュを貯め込んでおり株…

東証上場企業のPER(2020年9月)

PER(株価収益率)は株式時価総額を純利益で割ることで算定することは投資をしている多くの方はご存じかと思います。企業を買収したと仮定した場合、投資金額が利益の何年分で回収できるかを示す指標になります。株式時価総額100億円で純利益10億円…

ソフトバンクの理論株価 - DCF法での理論株価分析は単純ですが欠点も多い

8月26日の日経新聞にソフトバンクの理論株価と市場株価に乖離があるという記事がありました。8月25日の終値は1,475円ですが、DCF法による理論株価を算定すると1,800円ということで市場株価が400円近く低いということです。 DCF法での…

コングロマリットディスカウントの判定方法 - Sum of the partsを理解しましょう

4月4日の日本経済新聞に「物言う株主、改革のバネに」というタイトルでソニーについて書かれていました。 ソニーはコングロマリットディスカウントの状況にある(2+2が3になるということ)という内容で、事業セグメントが5つある中で企業価値は本来1…

企業の研究開発費-売上高比率で見ると

9月14日の日経新聞に日本企業の研究開発費についての記事が掲載されていました。日本の主要企業の研究開発費の86.7%は製造業であるが、米国は製造業は約7割で、3割は情報通信等の非製造業であるということです。 つまり、日本の主要企業の研究開発…

ゼネコン各社の2019年4-6月期決算纏めと今後の見通し

以前にゼネコン数社の決算を紹介しましたが、残りの主なゼネコンの2020年3月期の第1四半期の決算が出揃いましたので、紹介します。 以下は前年同期からの増減になります。また、括弧の数値は今期の予想数値に対する進捗達成率を示します。 売上高 営業…

個人投資家の株式の買いのタイミング - 通期予想に比べて第1四半期業績進捗達成率の視点

7月31日の日本経済新聞で業績進捗率の記事がありましたので、本日は、これについて紹介します。 業績進捗率とは、通期の業績見通しに対して、各四半期の業績実績の進捗がどの程度であるのかということです。 仮にある企業の通期の売上高予想が100億円…

クニミネ工業(5388)の2020年3月期1Q決算-業績進捗率は売上高22%、純利益19%

7月31日にクニミネ工業(5388)が2020年3月期の1Qの決算発表をしております。次のような内容です。ちなみにクニミネ企業は、PBR1倍以下で政策保有株式が潤沢な中小型銘柄です。 <19年3月期1Qとの対比> 売上高 + 9.5%(3,531百万…

ユビテック(6662)が2019年6月期の業績予想を下方修正

ユビテック(6662)はカーシェア用車載機器とATM紙幣鑑別センサーが柱の時価総額40億円程度の銘柄です。IoTに注力しており、顔認証というテーマで、かつ低位株のため、将来に期待して4月頃に購入しました。 同社は6月期決算ですが、7月26日…

香港の投資ファンドであるオアシス・マネジメント・カンパニーと安藤ハザマの攻防②-オアシスの株主提案の印象

本年6月27日開催の安藤ハザマの定時株主総会においてオアシスが株主提案をしました。内容は次のとおりで、定款第3条に次のように安全衛生管理の徹底の規定を新設することを求めるものです。 (安全衛生管理の徹底) 第3条 当会社においては、「安全はす…

香港の投資ファンドであるオアシス・マネジメント・カンパニーと安藤ハザマの攻防①-潤沢な政策保有株式の保有

香港の投資ファンドであるアクティビストのオアシス・マネジメント・カンパニーが安藤ハザマの株式を取得していることは先日のブログで紹介しましたが、本日は、オアシスが注目しているであろうと想像する安藤ハザマのコーポレートガバナンス上の課題につい…

準大手ゼネコン各社のキャッシュの潤沢度合い-アクティビストに狙われる背景

少し前の週刊ダイヤモンドの記事にありましたが、ドメスティック業界の代表格である建設業界にアクティビストが入っています。 英国の投資ファンドであるシルチェスター・インベストメントが戸田建設、前田道路、奥村組に、香港の投資ファンドであるオアシス…

投資ファンドのストラテジックキャピタルの株主議決権行使基準を読みました

先日、アクティビストと言われている投資ファンドのストラテジックキャピタルパートナーズが投資先企業の蝶理の企業価値向上に関する特別ホームページを開設しました。 そこで、同社のホームページにアクセスしたところ議決権行使基準がありざっと読んでみま…

投資先銘柄のスクリーニングの基準として~日経・一橋大イノベーション指数

昨日の日経新聞に日経・一橋大イノベーション指数による企業評価ランキングが大きく2面にわたって掲載されていました。 見た方も多いとは思いますが、この指数は個人投資家が投資先企業を選別する際の1つの考えとしても使えるのではと思い、これについて本…

①自社株買いの狙いと②投資候補企業のROEの留意事項について簡単に紹介します

本日は、自社株買いと投資候補企業のROEの読み方の留意事項について紹介します(この2つのテーマはそれぞれ別の話です)。 先日の日本経済新聞で米国において自社株買いを規制する議論が起きているという記事がありました。詳しくは読んでいないのですが、…

スマホゲーム関連銘柄の紹介:株式会社GameWith(6552)

本日はゲーム関連銘柄について紹介したいと思います。 銘柄は、東証マザーズに上場している株式会社GameWith(証券コード6552)になります。同社は、2013年6月設立、2017年6月に上場したスマホゲームの攻略情報メディアサイト「Gam…

日本アンテナ(6930)の財務分析

前回に引き続き、中小型銘柄、かつ割安銘柄企業の財務分析として、日本アンテナ(6930)を分析してみたいと思います。 同社は東京都荒川区に本店のある東証ジャスダックの上場会社です。売上高は2018年3月期で143億円、従業員数は連結ベースで約…

中堅アパレル会社である株式会社キングの財務分析

今回は、時価総額の小さい中小型銘柄でありかつ割安銘柄企業の財務について物言う株主目線から何が言えるか分析してみたいと思います。 対象銘柄は、ミセス女性向けの中堅アパレル会社である株式会社キング(証券コード8118)です。 同社は大阪に本店の…

株主資本配当率(DOE)の開示

先日の日本経済新聞の記事に株主資本配当率(DOE)の記事が出ていました。DOEとは、Dividend on equityの略で、次のとおり算出されます。 DOE=配当金額 ÷ 当期末の株主資本 配当に関する指標には、配当性向があります。良く耳にする言葉かと思います。 配当…

カゴメが個人株主向けに決算説明会を開催

1月27日付の日本経済新聞によれば、カゴメが本年2月中旬に、初めて個人株主向けの決算説明会を開催するとのことです。 通常、上場企業であれば4半期決算の開示後に、年に複数回はアナリストを集めて決算説明会を開催することが多いですが、同様の決算説明…

株主資本コストの意識の重要性

先日の日本経済新聞で、株主資本コストの意識に関するKPMGの企業への意識に係る調査結果の記事がありました。 この記事によれば、資本コストを意識している企業は4社に1社で、企業の資本コストに対する意識は希薄で、資本コストを巡り企業と投資家の間で意…

複数事業を営む企業のPERについて

9月1日の日経新聞で「業種別PERを疑え」との見出しの記事がありました。 記事を引用しますと「同じ業種でも一律の投資指標で比較しきれない『隠れ異業種』銘柄が浮かび上がる。これまでとは違った投資尺度を当てはめれば、割安と評価できる可能性もある。」…

株価の割安の判断指標(EV / EBITDA倍率、ネットキャッシュ / 時価総額比率)

前回、株価が割安か否かの判断基準として、 EV / EBITDA倍率、ネットキャッシュ / 時価総額比率について触れましたが、本日はそれについて簡単に説明いたします。 1.EV / EBITDA倍率(倍)(= EV ÷ EBITDA) これはEV(Enterprise value = 企業価値)がE…

物言う株主による黒田電気への提案のざっくりとした検証~有価証券報告書の情報から

少し前になりますが7月19日の日経新聞で、投資会社のレノが黒田電気の本年の定時株主総会で株主提案を行って選任された社外取締役の方と黒田電気の社長の経営方針に関する見解の記事が掲載されていました。 レノは、村上ファンド系のファンド(物言う株主)…