中長期的な企業価値向上のためのコーポレートガバナンス・コンサルティング / 長期での中小型株の割安株投資情報

最近のコーポレートガバナンスと資本市場の動向を踏まえ、上場企業実務の視点から中長期での企業価値向上に役立つ情報分析・発信をしていきます。個人投資家のコーポレートガバナンス力の向上による「意思のある投資」に役立つ情報発信もしています。また長期での割安株投資の情報も

変革企業(イノベーター)を目指すことが大事です ー 株式市場改革 / コーポレートガバナンス改革

明日から投資先銘柄をはじめとした企業各社の3Q決算が本格化します。私の場合、四半期決算後には、投資先企業のIR部門に今後の見通しなどを必ず質問することにしているのですが、その準備として、本日は周辺情報(経済動向、業界動向、ニュース・記事、レポート等)をツイッターや新聞で調べたりしていました。

本題ですが、1月27日の日経新聞の夕刊の「十字路」にニッセイアセットマネジメントの社長の次の記事がありました。

https://www.nam.co.jp/news/ppdf/230127_press.pdf

2割の変革企業に焦点を当てることで日本株全体を見直す契機になるということです。マーケティングを勉強された方は、製品等を取り入れる需要者をイノベーター、アーリーアダプター、アーリーマジョリティー、レイトマジョリティー、ラガーズと区分されることはご存じかと思います。製品等が市場に浸透するには、アーリーマジョリティーに到達することがポイントになりますが、そのためには、まずはイノベーターに受け入れて貰うことが必要になるわけです。

この記事では、このイノベーターにまずは焦点を当てることが大事で、これを励行する政策が必要ということです。これを読んで「なるほどな」と思いました。

金融庁東証経済産業省は企業のPBR1倍割れを大きな問題として考えています。特に万年、PBR1倍割れ企業には、株価向上の施策の公表とその進捗の公表を特に強く求める動きにあります。

私は、これを真剣に考える企業とそうでない企業とで今後は大きな差が生じると思います。恐らく、低株価の企業の中には、深く考えないですまそうという企業も相当数あると思います。今後開示が求められるなら、他社例などを見て、適当にやりすごそうという企業です。結構、多いのではと思います。

その一方で、「大変なことになった。今後は真剣に株価向上を考えなければ」という企業もあると思います。この企業群は2割程度はあるのだと思います。そして、この2割の企業の取組みに影響を受けて、真面目に取り組む企業はどんどん増えてくると思います。そうなると、馬鹿にして取り組んでいなかった企業は、あっという間に市場から取り残されることになります。

コーポレートガバナンス報告書や有報の開示を見ると、改訂の度に他社例を気にして、横並びの開示ですまそうという企業が大変多いのが現状です。サラリーマンを長い間やっているとこの発想も良く分かるのですが(「他社はどうしている?」ということをやたら気にする人は多いですよね。サラリーマンの習性です)、この考えは今後はヤバいと思います。

繰り返しになりますが、2割の変革企業は増えると思います。一旦、2割に到達した後は資本市場の後押しもあり、一気に4割、5割と企業数が加速度的に増えると思います。意識の乏しい企業はあっという間に取り残されてしまいます。

株式市場改革、コーポレートガバナンス改革を適当にやりすごしておこうという発想を持った企業がいれば、その考えを捨て去り、自社が変革企業になるくらいの気持ちで取り組まないと、あっという間に市場に置いていかれます。となると、アクティビストが株式を取得した後、機関投資家に助けを求めても、誰も助けてくれないという事態になりかねません。そうなると大変です。

コーポレートガバナンス、資本市場の企業への要請などは上場企業の経営トップはアンテナを高くはり、高い意識を持ち対応することが益々大事になってくると思います。

低PBR企業は株価向上施策が東証から強く求められることになります ー 東証のフォローアップ会議資料より

昨日、東証の市場区分の見直しのフォローアップ会議の第7回会議が開催されました。

第6回会議において、低PBRの企業が株価向上に取り組むことが東証案として出ていましたが、この点について、昨日の第7回会議での東証案では1箇所修正されました。フォローアップ会議の該当資料に次のような記述があります。

経営陣や取締役会において、自社の資本コストや資本収益性を的確に把握し、その状況や株価・時価総額の評価を議論のうえ、必要に応じて改善に向けた方針や具体的な取組、その進捗状況などを開示することを要請(継続的にPBRが1倍を割れている会社には、開示を強く要請)

「進捗状況などを開示する」ということが第7回の修正案での変化点です。念のため資料は次のとおりです。

https://www.jpx.co.jp/equities/improvements/follow-up/nlsgeu000006gevo-att/fi1l5r0000000tc8.pdf 

企業は取組みを開示するだけでなく、それを実効あらしめるため、進捗まで開示せよということか求められているわけです。結構厳しいですね。そして、今回の東証案によれば、これはプライム企業だけでなく、スタンダード企業にも求められます。アクティビストにとっては、自分たちの行動を後押しする強力な材料ですね。

低PBR企業がいつまでたっても株価が向上しない場合、アクティビストが株価向上につながる大胆な施策を株主提案をしたような場合には、これに賛同する機関投資家が多くなるということです。企業はこれまで以上に株価向上に真剣に取り組むことになるわけですから、個人投資家にとっても、アクティビストが今後投資するような銘柄は投資候補先として考えてよいかも知れません。

アシックスが買収防衛策の廃止を公表

昨日から寒い日が続きます。この寒い中、昨夜、自宅の石油ファンヒーター(2008年製)を家の中で移動させる際に床に落としてしまい、夜11時に完全に故障をしてしまいました。ということで、今朝は我が家は大変寒い朝を迎えたわけですが(床暖房はあるのですが・・)、カミさんと子供たちから壊したことを朝から責められ、本日は早めに帰宅してコジマ電機に車で行き、夜8時に新品を購入しました。暖房は大事です。

さて、本題ですが、アシックスが買収防衛策の廃止を公表しました。

https://www.release.tdnet.info/inbs/140120230118590677.pdf

3 月開催予定の定時株主総会終結の時をもって廃止するようですね。アシックスの株主構成は見ていないので何とも言えませんが、恐らく、株主総会で株主の十分な賛同が得られないと考えたことが廃止の大きな理由かなと思います。プレスリリースの最後に次の記述があります。

当社は、現対応方針の廃止後も、当社の企業価値および株主共同の利益を毀損するおそれのある大規模な買付行為が行われる場合には、当該大規模な買付を行う者に対し、株主の皆様がその是非を適切に判断するために必要かつ十分な時間と情報の提供を求めるとともに、独立社外取締役の意見を尊重した上で、金融商品取引法会社法その他関係法令の許容する範囲内において、その時々において適切な措置を講じてまいります

ここ数年の廃止のプレスリリースのお決まりの文言ですが、有事の際には有事型の買収防衛策を導入するということを意味する文言です。特に、この1~2年で有事型の有効性が明確になったので、この文言は大事な意味を持つものと思います。買収防衛策は株主に不意打ちにならないよう、「何らからの策を講じるよ~」ということを事前に開示しておくということが大事です。

ところで明日は「公正な買収の在り方に関する研究会」の論点整理が議論される日ですね。公表されたら整理して、ブログで説明したいと思います。

中長期株式投資の観点からの有価証券報告書の読み方

本日は、個人投資家の中長期でのファンダメンタル投資関連の情報を1つ紹介します。約3年前の金融庁の金融審議会の資料になりますが、みさき投資の説明資料「長期投資家の視点から見た有価証券報告書」になります。

https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/disclose_wg/siryou/20180123/08.pdf

中長期投資の観点からの有価証券報告書(以下「有報」といいます)の読み方が記載されています。有報で重点的に読むべき箇所がいくつか紹介されています。もっとも、資料だけだと分かりにくい点もあるので、議事録も一緒に読んだ方がよいと思います。議事録は次のとおりです。

金融審議会「ディスクロージャーワーキング・グループ」(第2回) 議事録:金融庁

個人投資家の方で有報を読まれている方はどの程度いらっしゃいますでしょうか?恐らくかなり少ないのではないでしょうか? 知ってはいるけども長い文章ですから、気が進まないという方も多いでしょう。

けど、中長期での株式投資において有報は結構重要です。

重要な財務情報は決算短信と決算説明会資料で足ると思いますが(特に決算説明会資料は最近充実している企業が負多いです。もっとも企業が自社に都合の悪いことはあまり書いてはいませんので注意も必要ですが)、数値以外の記述情報が有報ではしっかりと書かれており、これが投資家が読むべき箇所です。

株式投資をするに当たって、企業のことを知るために読むという使い方がありますが、それよりも重要なのが、投資をした後にその企業の有報の記述情報の変化点を見るという使い方が重要かなと個人的には思います。

そして、読んだ後に、疑問的は投資先企業のIR部門に何ら遠慮なく、どんどん質問することが大事です。もっとも形式的な記載しかしていない企業も結構多いのも事実ですので、その場合には、個人投資家が改善を促していくということも必要になるのかも知れませんね。

中小型の割安株投資の銘柄選定のツール

割安株を探す時に四季報のスクリーニング機能を使う方も多いと思いますが、銘柄数が膨大に出ることも多く、気が滅入ることも多いと思います。1社ずつ決算資料を読むのも結構大変ですし。そのような場合には、ファンドの運用銘柄を参考にするという方法が良いかなと思っています。

中小型株のファンドマネジャーの苦瓜さんが運用されているファンドにニッポン中小型ファンドがありますが、以下は昨年12月30日のマンスリーレポートになります。

https://www.smd-am.co.jp/fund/pdf/1849m.pdf

4ページ目に組み入れ上位銘柄が記載されており、個人投資家の方の割安株投資の参考になるかと思います。ファドマネジャーコメントの一部抜粋になりますが、以下のコメントがあります。

ここ数年間の値動きを⾒ると、⽇本の中⼩型割安株は他の株式と比べ⼤きく出遅れており、きわめて割安な⽔準に放置されています。業績も堅調な企業がまだ多く、今後投資家に⾒直される機会は豊富に存在すると考えています。当ファンドでは、今後も割安株投資を徹底します

組入全銘柄は運用報告書に記載されています。過去数年分を見るとその1年間の組入銘柄数の増減、新規組入れ銘柄数などが分かります。昨年2月公表のものは次のとおりです。

https://www.smd-am.co.jp/fund/pdf/1849_20220202z.pdf

新規に組入れた銘柄、株数が増えた銘柄などを私はノートにメモして、決算説明会資料、有価証券報告書を見て分析したりしていますが、恐らく来月下旬にはアップデート版が公表されるのだと思いますので、公表され次第、銘柄をチェックする予定です。

業績低迷を理由とする経営陣の解任請求に機関投資家はどういう判断をするのか?

本日は午後から日経新聞ツイッターでマクロ経済情報、株式情報等の収集と整理をしていますが、情報収集をする中で1月19日の日経新聞に日本製麻という企業に株主が取締役解任等の提案をしたとの小さい記事がありました。ゴーゴ-カレーグループという株主のようですね。

日本製麻という企業ははじめて聞きましたので、四季報で調べたところ、時価総額が約40億円のスタンダード企業のようです。四季報では「米麦用麻袋シェア5割。自動車用マット、パスタなど食品、産業資材も展開」とあります。

早速、同社のホームページをみたところ、株主総会の招集請求について、次のプレスリリースが公表されていました。

https://www.nihonseima.co.jp/pdf/news/20230118_RinjiSoukai_SyousyuSeikyu_Oshirase.pdf

業績低迷を理由に社長らの解任と取締役の選任を求める臨時株主総会の招集のようです。プレスリリースを見ますと、業績低迷が続き、株価が低位の状況にある中、抜本的かつ具体的な施策を現経営陣営が行っていないことなどを批判しているようですね。

日本製麻の機関投資家の株式保有比率は分かりませんが、日本製麻のこの解任請求のケースは離れて、あくまで一般論として業績不振などを理由とする企業の社長の解任請求があった場合、機関投資家はどういう判断をするのでしょうか? 

業績低迷の程度にもよりますが、例えば、社長就任時から業績低迷が続き、株価が低迷しているような企業であれば、他社での実績のある人物の取締役選任の株主提案があれば、機関投資家は株主提案に賛同すると考えるのが合理的な気がします。特に、社長が交代してから業績が低迷し、株価もさえない状態が続いているような企業(上場企業の中では非常に多いと思います)は要注意ですね。業績低迷は、社長個人の力ではいかんともしがたく、経営環境に依拠するところが実は大なのですが、どうしても社長の責任が問われますからね。それだけ経営トップになるということは、大きな責任があるということです。サラリーマン社長になるより、代表取締役専務あたりでサラリーマン人生を終える方が現実には幸せかも知れません。

一方、一般株主にはそういった株主提案があった場合はラッキーですね。普通に考えると、現経営陣は株主の賛同を得るために、株価向上施策を検討する可能性があるからです。といったことを考えますと、アクティビストはじめ物言う株主に狙われそうな銘柄を先に買っておくことは、やはりチャンス大ですね。キャッシュリッチ、低PBR、安定株主比率の小さい企業などかな。

真摯な買収提案とは?経産省の事務局説明資料が参考になります

今週の仕事も残すところ明日一日です。私は明日は在宅勤務です。来週からかなり多忙なり、この先1ヵ月は在宅勤務が難しいので、明日は新聞記事はじめ諸々の情報のインプットなどに時間を費やし、自宅でゆるりと過ごす予定です。他に、投資ファンドのストラテジック・キャピタルが公表している株主提案の資料も、自分の投資先企業に何かを提案する際の参考になるかと思いますので、じっくり読み込む予定です。

シティインデックスイレブンスに対してコスモエネルギーHD(以下「コスモ」)が買収防衛策を導入しましたが、1月17日にコスモが次のとおり書簡を公表しています。

https://ceh.cosmo-oil.co.jp/press/p_230117/pdf/230117jp_02.pdf

コスモは、企業価値向上策についてシティに真摯に説明を試みたことなどが2ページ目に記載されています。丁寧にアンダーラインが付してあります。シティの姿勢を批判するような内容が記載されていますね。まあ本当のところは当事者以外には分かりませんが、コスモとしてはシティが真摯でない買収者であるということを強調したいのだと想像します。

真摯な買収かどうかは、買収防衛策に基づく対抗措置の発動の妥当性を判断する上で重要なポイントの1つになります。真摯な買収者でなければ、対抗措置の発動が肯定される方向に向かうように思います。真摯な買収者については、経産省の「公正な買収の在り方の検討会」の第3回会議の事務局資料の11ページに「真摯な買収提案」に該当しない場合として、次の事項があげられています。

  1. 具体性が合理的に疑われる場合 - 買収対価や取引の主要条件を具体的に明示することなく行われる買収提案
  2. 実現可能性が合理的に疑われる場合  - ①買収資金の裏付けのない買収提案 ②支配株主が保有する支配的持分を第三者に売却する意思が乏しい中における支配的持分の買収提案 ③法令等上必要とされる当局の許認可が得られる可能性が低い買収提案 ④買収実施の前提条件の充足可能性が低い買収提案
  3. 真摯性が合理的に疑われる場合 - ①企業価値を向上させる具体的な経営方針(会社の事業全体の方針や、従業員等の処遇に関する方針も含まれうる)が示されずに行われる買収提案 ②買収価格を吊り上げる目的で行われる買収提案 ③競合他社により情報収集等を行う目的で行われる買収提案

この中で「①企業価値を向上させる具体的な経営方針(会社の事業全体の方針や、従業員等の処遇に関する方針も含まれうる)が示されずに行われる買収提案」というのが1つのキーですね。

真摯な買収提案でなければ、対抗措置発動を株主総会で付議した場合、議決権行使助言会社の賛成推奨が得られる可能性が高まるほか、対抗措置を発動して裁判になった場合でも、会社側の対抗措置を有効と判断される材料になるのかなと思います。これまでの裁判例をつぶさに調べたわけではないので、正確性に欠けるところがあるかも知れませんが、この考え方で大きくは外れてはいないかと。今回のシティとの件でコスモの今後の動きも注視して行きたいと思います。

ROE8%を超えないと株価上昇は厳しい ー 機関投資家的な視点での個人投資家のROEの使い方

来週から業務が多忙になるため、本日はインプットに重点を置いた一日でした。国内のアクティビスト投資ファンドが公表している株主提案の資料を読んだりしていましたが、投資ファンドの主張は、コーポレートガバナンスに即した極めて合理的な内容が多いですね。

さて、国内の大手運用会社であるニッセイアセットマネジメントが次のレポートを少し前に公表しています。

https://www.nam.co.jp/news/mpdf/211222_tk.pdf

昨年9月13日の日経新聞にも本件内容に関する小さい記事がありましたが、興味深かったので、本日、さっと目を通しました。

ROE8%以上になるとPBRが0.36倍高まるが、ROE8%未満では株価との関連性がないということです。PBR=ROE×PERですが、ROEが8%を超えることでPERも高まるので、PBRも上昇するということかなと思います。

そもそもコーポレートガバナンス改革の起点である(と私は理解しています)伊藤レポートが公表された当時、日本の上場企業全体の株主資本コストの平均値はたしか7%台なので、企業は8%以上のROEが必要ということであったかと思います。株主資本コストとは、株主が株式投資で期待するリターンです。ROEが8%未満ということは、株主が求めるリターンを企業は生み出していないので、株主は、がっかりして株価も上がらないということです。

最近、市場関係者の株価に対する意識がこれまで以上に厳しくなっています。ブログでも書いているように、東証の市場区分見直しのフォローアップ会議でもPBR1倍未満企業に対して非常に厳しい意見が出ていますよね。

ところで、個人投資家の方は、このROEをどの程度理解しているでしょうか。言葉は聞いたことがあるという方はかなり多いと思いますが、使い方まで理解している方はそれほど多くないのではないでしょうか。つまり、ROEを高めることと株価との連動性です。

アクティビストが企業に提案・主張する際の視点は色々ありますが、このROEは土台になります。ROEを切り口にどういう提案が企業に出来るか個人投資家の方も理解をすると良いかと思います。個人投資家の武器の1つがROEです。ブログでは、ここ最近、個人投資家の武器としてのコーポレートガバナンスについて久しく書いていませんので、近いうちに個人投資家の方向けにROEを投資先企業の株価向上の手段としてどう使えるのか、基礎的な内容を書いてみたいと思います。

PBR1倍未満の企業に対してかなり厳しい意見が出ていますね ー 市場区分の見直しフォローアップ会議より

再来週から企業の3Q決算が本格化しますね。1月10日に安川電機が決算を公表しましたが、4Q想定為替レートを1ドル=140円から130円と円高方向に修正したようです。輸出型企業を中心に今後の業績へのマイナス影響が出るかなど投資家の方は気になるところかと思います。

先日のブログ記事で東証の市場区分見直しのフォローアップ会議の第6回で東証案が議論されたことを紹介いたしました(念のため最後に記事を再掲します)。この第6回で低PBR企業に対して今後の改善等の開示を求めるとありますが、その前の第5回の会議の議事録を見ると各委員からPBR1倍未満に対して、かなり厳し意見が出ています。資本効率や株価に対する意識改革に関して、いくつか紹介すると次のような内容です(私が特に強調したい箇所はハイライトしています)。

  • PBR1倍割れという状態は投資家として憂うべき状態であり、早期に解消してほしい
  • PBRやROE等が一定以下の会社に対し、企業価値向上に向けた経営方針・取組予定等の開示を促すことは是非やるべき
  • やはり市場が注目しているのはPBR。当然、PBRは変化するため具体的な基準については議論する必要があるが、開示を求めることで投資家との対話の促進につながりますし、投資家が日本企業を見直す大きなきっかけになると期待
  • 残念ながら、上場会社の取締役の上場責任の自覚が足りない、また資本市場を活用しているわりには関心が薄いという印象を持っている。一番驚くのは、こんなに頑張っているのに市場が評価してくれない、あるいは市場が見てくれていないと言う企業。大抵のケースでは市場はきちんと見ており、見たうえで評価ができないのだとダメ出しされていることに気づいていない状況を解消しなければならない
  • PBR1倍割れは、いわば市場から落第点をもらっているということなので、改善にコミットメントをしてくれないと困るし、5年などでは長すぎて、2年くらいでできる
  • PBRやROEなどに着目して、資本効率・収益性の改善について企業に取組を促し、それを東証が点検する手法が望ましいのではないか。PBRやROEの数値自体を公表することには、私も意味がないと思っているが、それを意識した経営の改善計画を開示させ、かつ、その後、どの程度確認するのかはさておき、東証が点検していくことが必要
  • 企業の取締役会で、資本コストの考え方や、ROE・ROIC・ROAなど資本の生産性についての自社の考え方を議論していただいて、PBRが1倍を割れていたり、これらの資本効率の指標が極めて低かったりする会社には、経営者がその改善のためにどういう方向性で経営を改革していくのかという点について、開示によりコミットしてもらうことが重要

詳しく知りたい方は、少し長いですが、次の議事録を是非ご覧頂ければと思います。

https://www.jpx.co.jp/equities/improvements/follow-up/nlsgeu000006gevo-att/co3pgt0000005awm.pdf

公表された東証案だけを見ると分かりませんが、実は上記のような厳しい意見があったことを低PBR企業はしっかり認識する必要があります。厳しい意見は、アクティビストではなく、いわゆる一般の機関投資家から出ています。これらの意見は、多くの機関投資家に共通かと思います。PBR1倍未満の企業、特にプライム上場企業は今後の株価対策を真剣に考える必要があります。

さて、話は変わりますが、昨日、「動画をYou tubeで見ました。投資会社のストラテジックキャピタルの丸木強さんの投資先企業に対する姿勢、考えが良く分かる興味深い動画でした。近いうちにブログでも少し紹介をしたいと思います。個人投資家の方もご覧頂きたいです。100株しか保有していなくても、投資先企業をしっかりと分析し、株主総会などで積極的に質問することが重要かなと思うのではないでしょうか。

コスモHDの有事導入型の買収防衛策

本日の日経新聞にも記事が掲載されていましたが、旧村上ファンド系の投資会社のシティインデックスイレブンス がコスモエネルギーHD(コスモHD)の株式の20%以上の取得を示唆したことに対して、コスモHDが買収防衛策の導入を1月11日に公表しました。次のプレスリリースです。

https://ceh.cosmo-oil.co.jp/press/p_230111/pdf/230111jp_01.pdf

全文は読み切れていませんが、取締役会の決議で導入をするようですね。そして、プレスリリースの18ページに「⑤対抗措置」として次の記述があります(太字は強調のため私がつけました)。

株主意思確認総会において、株主の皆様が、当社取締役会が提案する対抗措置の発動に関する議案を承認された場合であって、かつ、大規模買付者が大規模買付行為等を撤回しない場合には、当社取締役会は、かかる株主の皆様のご意思に従い、独立委員会の意見を最大限尊重した上で、下記 3に記載する対抗措置(差別的行使条件等及び取得条項等が付された新株予約権の無償割当て)を発動します。これに対し、当該株主意思確認総会において株主の皆様が対抗措置の発動に関する議案を承認されなかった場合には、当社取締役会は、株主の皆様のご意思に従い、対抗措置を発動しません。但し、大規模買付者が上記①から③までに記載した手続を遵守せず、大規模買付行為等(当社株式の追加取得を含みます。)を実行しようとする場合には、大規模買付行為等がなされることを受け入れるか否かに関し、大規模買付者から開示される情報に基づき株主の皆様が熟慮されるために必要な時間を確保することができず、また、株主の皆様のご意思を確認する機会も確保することもできません。従って、かかる場合には、当社取締役会は、株主意思確認総会を経ることなく、特段の事由がない限り、対抗措置を発動します。当社取締役会は、対抗措置発動の是非を判断するに当たっては、独立委員会の意見を最大限尊重するものとします。 

取締役会が導入した買収防衛策に基づき、コスモHDが対抗措置を発動する場合には、株主意思確認総会を開催するが、大量買付者が買収ルールを遵守せずに買付を進める場合に、時間がないので株主意思確認総会は開催せずに、取締役会の決議で発動するということですね。シティインデックスもホームページで意見を公表しているようです。

象印マホービンが株主提案に対する取締役会意見を公表

本日は在宅勤務でした。しかし、家で仕事をするとほとんど体を動かしませんね。大豪邸でもなく、家の中を歩くだけで普通に汗をかくほどのスペースは私の家にはないので、これはいかんということで、「達磨四股」(ご存じでしょうか?)をして腹筋を鍛えるとともに、15時から1時間程度ウォーキングをしました(テレワークの時は急ぎの案件もないのでよいかなと。仕事は成果さえ出せばよいので、極端な話、気晴らしを兼ねて昼間にパチンコ屋に行ったとしても、本質的な問題は全くないと最近思っています(とは言え、在宅勤務中にパチンコ屋に行ったことは、さすがにまだないですが・・)。

さて、本題ですが、象印マホービンに対して投資ファンドが株主提案をしており、そのうちの1つが事前警告型の買収防衛策の廃止であることを以前に紹介しました(その時の記事を最後に再掲いたします)。これに対して象印が株主提案に対する取締役会意見を1月10日に次のとおり公表しました。

https://pdf.irpocket.com/C7965/fhjD/p3bs/fwe0.pdf

各株主提案に対する反論がつらつらと書かれています。買収防衛策の廃止に対する取締役会の意見もあります。PDFをコピーできない設定にしているようなので(理由は不明ですが時々こういう会社いますね)、ポイントを私なりに簡単に整理すると次のようなことかなと。

  1. 買収防衛策は経営者の自己保身の意図に基づくものではない。何故ならば買収に応じるか否かを判断するに必要な情報や時間を確保するためのものであり、株主総会において株主の承認を得て導入された
  2. 対抗措置は合理的な客観性要件が充足されないと発動されないようになっている
  3. 発動に際しては、独立性のある社外取と社外の有識者から構成される独立委員会による勧告を必ず経ることとされている

まあ、簡単に纏めると上記のような内容でしょうか。気になる方は原文をしっかりと読んで頂ければと思います。しかし、上記1~3はいずれも次のような点で個人的には疑問を感じます。株主総会で株主の賛同が得られることと、経営者の自己保身でないことの関連性はあるのか、独立委員会が行うのは勧告であり法的効力はないのでは、などです。

象印の取締役会の意見が合理性があるか否かは、最終的に株主が判断することであり、そのためには安定株主比率が結果を左右する要因の1つであるかと思います。機関投資家象印の株式の保有比率は知りませんが)が象印の株主提案にどの程度賛同するでしょうか?議決権行使助言会社であるISSやグラスルイスが、株主提案に対して賛否のいずれの推奨をするでしょうか? 個人的にはこのあたりが気になります。象印の株式を100株程度購入して、株主として質問をしたりすると面白いかなと考えたりしています(多分買わないと思いますが)。

市場区分の見直しに関するフォローアップ会議 ー 「論点整理を踏まえた今後の東証の対応(案)」

市場区分の見直しに関するフォローアップ会議の第6回会議が本日開催され、「論点整理を踏まえた今後の東証の対応(案)」が次のとおり提示されました。

https://www.jpx.co.jp/equities/improvements/follow-up/nlsgeu000006gevo-att/co3pgt0000005cca.pdf

色々と記載されていますが、次のような内容が盛り込まれています。

  • 経営陣や取締役会において、自社の資本コストや資本収益性を的確に把握し、その状況や株価・時価総額への評価を議論のうえ、必要に応じて改善に向けた方針や具体的な取組などを開示することを要請。特に継続的にPBRが1倍を割れている場合など、明らかに改善が必要な会社に対しては、開示を強く要請
  • コーポレートガバナンス・コードについて、コンプライ・オア・エクスプレインの趣旨を改めて周知するとともに、エクスプレインとして不適切な事例等を明示
  • プライム市場において、経営陣と投資家の対話の実施状況やその内容等のコーポレート・ガバナンス報告書への記載を要請 
  • 社外取締役に対して期待される役割の理解促進のための啓発活動(社外取締役の役割等に言及した冊子の社外取締役への送付など)を実施 
  • 企業年金などのアセットオーナーにおいて、企業との対話への意識・関心を高めていくための取組について、関係者と連携しながら対応を検討 など

PBR1倍未満の企業は、株価向上の施策の開示が今後求められるようですね。前回の第5回会議の議事録を読むと、各委員からPBR1倍未満に対する厳しい意見が出ていました。株価の低迷する上場企業は、この東証の動きには注意が必要です。今後、アクティビストがこの東証の要請を企業への提案の補強材料にする可能性も大かと。上場企業は株価を強く意識することがこれまで以上に大事になると思います。

事業会社の方もスチュワードシップ・コードに一度目を通すとよいと思います

本日も1時間のウォーキングをしましたが、近くでドラマの撮影をしており、大勢のスタッフの方が道路で誘導や準備をしていました。休日にあんなに多くの人が参加しており(制作会社の方でしょうか)、ドラマの制作というものは人件費も結構かかるんだろうなと思ったりしました。ウォーキングは、ジョギングでは見落としてしまうことに気付き、考えるという点でも良い習慣だなと思いました。

さて、本題ですが、事業会社の方はコーポレートガバナンス・コードには詳しいかと思いますが、スチュワードシップ・コード(以下「SSコード」といいます)はご存じでしょうか? 名前を聞いたことはあるが、内容は読んだことがないという方が大多数かと思います。

SSコードは機関投資家が顧客・受益者と投資先企業の双方を視野に入れ、責任ある投資家として、スチュワードシップ責任を果たすにあたり、有用と考えられる原則を定めたものです。ここで大事なキーワードは「スチュワードシップ責任」です。

スチュワードシップ責任とは、機関投資家が投資先企業やその事業環境等に関する深い理解のほか運用戦略に応じたサステナビリティ(ESG 要素を含む中長期的な持続可能性)の考慮に基づく建設的な目的を持った対話(=エンゲージメント)などを通じて、企業の企業価値の向上や持続的成長を促すことにより、顧客・受益者の中長期的な投資リターンの拡大を図る責任のことを意味します。

平たくいうと、アセットオーナーから運用を委託されている機関投資家は、投資先企業と対話をして、企業の成長を促すようなアドバイスや提案を行い、最終的にアセットオーナーのリターンの最大化を目指せということです。SSコードは2014年に制定され、その後、複数回の改訂がなされています。SSコードでは次のとおり8つの原則が規定されています。

  1. 機関投資家は、スチュワードシップ責任を果たすための明確な方針を策定し、これを公表すべきである。
  2.  機関投資家は、スチュワードシップ責任を果たす上で管理すべき利益相反について、明確な方針を策定し、これを公表すべきである。 
  3.  機関投資家は、投資先企業の持続的成長に向けてスチュワードシップ責任を適切に果たすため、当該企業の状況を的確に把握すべきである。
  4.  機関投資家は、投資先企業との建設的な「目的を持った対話」を通じて、投資先企業と認識の共有を図るとともに、問題の改善に努めるべきである。
  5.  機関投資家は、議決権の行使と行使結果の公表について明確な方針を持つとともに、議決権行使の方針については、単に形式的な判断基準にとどまるのではなく、投資先企業の持続的成長に資するものとなるよう工夫すべきである。
  6.  機関投資家は、議決権の行使も含め、スチュワードシップ責任をどのように果たしているのかについて、原則として、顧客・受益者に対して定期的に報告を行うべきである。 
  7.  機関投資家は、投資先企業の持続的成長に資するよう、投資先企業やその事業環境等に関する深い理解のほか運用戦略に応じたサステナビリティの考慮に基づき、当該企業との対話やスチュワードシップ活動に伴う判断を適切に行うための実力を備えるべきである。
  8.  機関投資家向けサービス提供者は、機関投資家がスチュワードシップ責任を果たすに当たり、適切にサービスを提供し、インベストメント・チェーン全体の機能向上に資するものとなるよう努めるべきである。 

事業会社の方にはSSコードは直接の関係はありません。このコードは、機関投資家に対する行動規範であるからです。けど、事業会社が機関投資家と対話をするに当たって機関投資家に課せられているこの規範について目を通した方がよいかと思います。

企業が投資家を選ぶ時代かと思います。SSコードを順守して企業の成長に汗を流している投資家には企業も応えるべきであるし、逆にそうでない機関投資家(=能力のない機関投資家の担当者)は企業にとって重要度の低い投資家と言えます。自社の機関投資家との対話を通じて、機関投資家の能力の見極めをする力が事業会社には今後求められます。

【株式投資】個人投資家の方は投資先企業の2023年3月期の業績予想の想定為替レートに注目しましょう

私は今年はウォーキングを日課とする目標を立て、本日から毎日1時間のウォーキングを開始しました。とは言え、平日はさすがに1時間は難しいので、帰宅の際に2つほど前の駅で降りて歩くなどして、少しでもウォーキングの時間を確保したいと思っています。人生100年時代を楽しく、有意義に過ごすには、何よりも自身と家族の健康が大前提かと思いますので(健康であれば何とかなる!)、無理のない範囲で自身の健康な体を維持するための取り組みをこの1年の目標としました。

さて、本日は株式投資の関係で為替レートについてごく簡単なお話をしたいと思います。1月5日の日経新聞の朝刊で次の記事がありました。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC0426J0U3A100C2000000/

これによれば、主要企業の2023年3月期の想定為替レートは130円台~140円台が多いということです。企業の決算説明会資料や決算短信を読んでいれば「まあこんなもんだろうな」と思う方は多いと思います。特に、上場企業に勤務して経理やIRに関与している方なら、百も承知のことかと思います。

年明けから円高が進んでいますが、円高は輸出型企業には収益にマイナス効果となりますね。一方、内需型企業(輸入型企業)の場合はどうでしょうか? 円高は利益の押上げというプラス効果になりますよね。

上場企業各社は2023年3月期決算の業績予想を公表していますが、この際に為替レートをいくらで設定しているかの情報が投資家には重要になります。円高が進むことで業績にプラス又はマイナスのいずれかの影響が出てきますので。個人投資家の方は、投資先企業の決算短信、決算説明会資料を見て業績予想の前提となる為替レートを把握することが大事です。決算説明会資料などを見ると、「為替影響▲XX億円(140円)」といったように予想の前提を記載している企業が多いかと思います。

ある中小型銘柄は、原材料を輸入している内需型企業ですが、為替レートを1ドル139円で業績予想を設定しています。このまま円高が進み、139円を大きく下回る場合には、業績が上振れする可能性が大ということになります。であれば「買い」ということになるかと思います。「そんなことは知っているよ」という個人投資家の方も多いかも知れませんが、もし、ご存じでない方がいれば投資先企業の決算レートをしっかりと確認することをお薦めします。

今年のブログの主なテーマ ー こんな内容を中心に今年も情報発信していきます

新年も始まり、本日から仕事という方が世の中多いと思います。私は、本日は年休を取得しており(毎年、初日はやることもないので)、明日からお仕事です。昨年は円安の1年でしたが、今年は円高の1年になりそうな感じですね。円安効果で好業績を予想していた輸出型企業などは、円安効果が剥げ、今後は業績見直しの検討が必要という企業も出てくるかも知れませんね。本業で勝負が出来ない企業(=本業がさえず、円安効果に頼っている企業)は、今後も株価がぱっとしない状況が続くかも知れません。株価がさえないということは、買収リスク=大、アクティビストが出現するリスク=大ということですので、企業にとっては大きなリスクとなりますが、その企業に投資する一般投資家にとっては買収者やアクティビストの出現は株価上昇が期待できるチャンスとも言えます。企業としては、自社を応援してくれる中長期投資の機関投資家とのリレーション構築が重要になってきます。

さて、本日は新年のブログの初回ということで、今年のブログの主なテーマを備忘録の観点からも少し書き記したいと思います。大きく5点ほどをブログの大きなテーマとして考えています。

1点目は、物言う株主、アクティビストの動きとコーポレートガバナンスです。物言う株主は2023年は昨年以上に活発に日本企業に積極的な提案をすると思います。彼らの武器はコーポレートガバナンス・コードをはじめ、金融庁経産省コーポレートガバナンス改革での考えです。企業の経営トップや管理部門を総括するマネジメントの方は、ここ数年のコーポレートガバナンスの動向、それに対する資本市場関係者の視点を深く理解する必要があると思います。無知のままだととんでもない事態になるリスクがあります。今年は昨年以上にブログで、企業はどうすべきかという観点から情報を発信していきたいと思います。また、コーポレートガバナンス個人投資家の投資力向上に資するものと私は考えていますので、個人投資家の方にも理解して頂けるよう、分かりやすい内容の発信を心がけたいと思います。

2点目は、東証の市場区分の見直しの動き、経産省の買収防衛策の研究会の動きです。経産省の研究会はブログでも書いていますが、これはアクティビスト、企業双方にとって関心の高いテーマになると思います。また、東証市場区分の見直しは、PBR1倍を下回る企業にとっては重大な関心事かと思います。プライム市場でPBR1倍未満の企業は市場退出が求められる大きな方向にあると思いますので、物言う株主にとっても恰好の材料かと思います。今後の金融庁東証の動きは要注意かと思います。

3点目は、ESG投資全般の動向です。企業には「株式投資」ということが分かっていないESGおじさん・おばさんが予想外に多いなと感じています。特に製造業など金融とは無縁の会社の方にこの傾向が強いですね。何のために企業がESGに取り組んでいるか本質が全く理解できないまま、環境・社会課題、人的資本関係に一生懸命取り組んでいる方々です。失礼ながら、この方々は個人で株式投資をやったこともなければ、企業の財務数値も読めない方々が多いのかなと想像しています。ESGとはあくまで投資の範疇の話であることを理解して貰えるような情報を発信したいと思います。

4点目は、企業の経営指標の情報です。書籍での経営指標は形式的であったり、意外に実務で欲しい内容が書かれていなかったりします。個人投資家の方にも投資先企業の経営指標が理解して貰えるよう、分かりやすく平易な表現での発信をしていきたいと思います。

5点目は、個人投資家の個別株投資における企業との対話に役立つ情報です。私の場合、投資銘柄は少ないのですが、銘柄を厳選して1銘柄当たりにそれなりの額の株式投資をしているので、株価が下がると大きな含み損を抱えるため、常に投資先企業の1年以上先の見通しを気にしています。従い、投資先銘柄のIR部門には、必ず四半期決算の後に複数回、メールや電話で気になる点を細かく質問しています。今年は株主総会にも参加して質問をしたいと思っており、個人投資家として企業への投資、投資先企業とのIR部門とのやり取りで気づいた事項の中から、一般的な事項(=企業を特定することなく、あくまで汎用性のある内容に限定)についてブログで情報発信していきたいと思います。個人投資家も企業に積極的に質問をすべきと常日頃から考えていますので、そのお役に立てればと思います。

他にも色々と論点や記事にすべき項目も出てくるかも知れませんが、上記のような内容を中心にブログの他に、FACEBOOKページ(=ただいま学習中です)でも情報発信していきたいと思いますので、ご関心のある方は引き続き、記事を読んで頂ければ嬉しいです。また、何かお気づきの点や質問などもあれば、遠慮なくブログのお問い合わせ先やFACEBOOKページからお気軽にご連絡を頂ければと思います。