中長期的な企業価値向上のためのコーポレートガバナンス・アドバイザー / 長期での中小型株の割安株投資情報

最近のコーポレートガバナンスと資本市場の動向を踏まえ、上場企業実務の視点から中長期での企業価値向上に役立つ情報分析・発信をしていきます。個人投資家のコーポレートガバナンス力の向上による「意思のある投資」に役立つ情報発信もしています。また長期での割安株投資の情報も

2022-01-01から1年間の記事一覧

上場企業は「ファン株主」作りがより大事になります ー 株主優待?いや違います

先日、株主提案の件数増加の記事を見ていて、企業にとって今後重要な株主政策は個人株主の中でファン株主をいかに増やすことであると思いました。ファン株主の言葉を聞いたことがない方もいるかも知れませんが、野球やサッカーの特定チームにそれぞれファン…

機関投資家は当社を理解してくれているのでは?② ー 機関投資家の議決権行使基準

昨日の日経新聞に今年の株主総会での株主提案の件数や特徴について記事が掲載されていました。先日の日経ヴェリタスと同じ内容の記事ですが、上場企業の方は目を通された方がよいかなと思います。この記事を見て思うには、個人投資家も物言う株主として企業…

コーポレート・ガバナンス・システムに関する実務指針の改訂 ー 物言う株主にとっての新たな武器ですね

本日の日経新聞で次の記事が掲載されていました。 「投資家を社外取に」提言 経産省、市場と相互理解促す: 日本経済新聞 経済産業省のCGS研究会がこれまで複数回開催されてきましたが、先日、「コーポレート・ガバナンス・システムに関する実務指針」の改訂…

機関投資家は当社を理解してくれているのでは?① ー 機関投資家の議決権行使基準

明日はある銘柄の買い増しをする予定で、本日は夕方頃に周辺情報の整理をしていました。明日もオフィスで業務のため、仕事上にPCから堂々とネットで株取引をする勇気は私にはないので、株取引をするのは、昼休みの1時間の時間帯や午後の業務の合間のスキ…

物言う株主(アクティビスト)の視点からのコーポレートガバナンス・コードの読み方(第8回)ー MBO(マネジメント・バイアウト)

旬刊商事法務の第2299号にニッセイアセットマネジメントの井口氏の執筆した「来年の株主総会で機関投資家の賛同を得るために」の記事がありますが、これは興味深かったです。機関投資家の議決権行使基準の考えを知りたい方は一読をおすすめします。週末…

コーポレートガバナンス・コードの制定の狙い ー 「日本再興戦略」改訂2014より

コーポレートガバナンス・コードの制定は2015年で、2018年と2021年にそれぞれ改訂がされています。今現在は制定から7年が経過しており、昨年の改訂を担当した上場企業各社の担当者や責任者は、2015年の制定時には関与していなかったという…

株主還元向上だけでは株価は持続せず ー 資本政策の基本方針が大事ですね

本日は2週間ぶりの在宅勤務でした。人の目もないので、保有銘柄の周辺情報の整理、副業に向けた知識習得、仕事に関連する書籍の読み込みの3点に集中する予定でしたが、オンライン会議と資料作成に追われ、株価を見る余裕もなく一日が終わってしまいました…

株主総会後に機関投資家との対話がスタートします ー 投資家との対話のすすめ

この2週間、毎日出社でしたので、今週は火曜日を在宅勤務にする予定で明日は諸々オフィスで雑務を済ませて、火曜日はじっくりと情報のインプットに時間を費やす予定です。保有銘柄の有価証券報告書の精読や株式投資情報の整理も在宅勤務の日に実施します。…

物言う株主(アクティビスト)の視点からのコーポレートガバナンス・コードの読み方(第7回) ー 有事導入型の買収防衛策は?

前回の第6回で事前警告型の買収防衛策の問題についてお話をいたしました。その際に最近は有事導入型が増えていることに触れましたが、今回はその有事導入型についてお話をしたいと思います。 有事導入型とは、平時には導入していないところ、株式の大量買付…

物言う株主(アクティビスト)の視点からのコーポレートガバナンス・コードの読み方(第6回) ー 事前警告型買収防衛策

本日も猛暑が続きますね。このような中でも、マスクを着けて通勤・通学しているサラリーマン、学生が都内では未だに非常に多いですね。何故そこまで自らに苦行を科すのか甚だ疑問ですが(人の密集した飲み屋ではマスクを外して騒ぐが、一歩、店を出た途端に…

政策保有削減の状況の総会招集通知への記載 ー 「記載効果のある企業」のみが記載すればよいです

6月25日の日本経済新聞に次の記事が掲載されていました。 〈株主総会2022〉政策保有株削減の状況、総会前開示が3割に拡大: 日本経済新聞 企業が政策保有株式の縮減の状況や方針を株主総会の招集通知に記載する動きが広がっているということです。この狙い…

来年の株主総会に向け個人投資家の「株主力」の強化のためには?

来週の6月29日頃が株主総会の集中日かと思いますが、今年は株主提案が非常に多いですね。しかも、株主提案が可決されるケースも出てきました。間もなく改訂される経済産業省のコーポレート・ガバナンス・システムに関する実務指針では、投資家を社外取締…

東洋建設が株主総会の買収防衛策議案を総会直前で取り下げ

昨日は投資先の某銘柄のIR部門に長々と質問のメールをしました。この企業のIR部門の方には1年以上に亘り、四半期決算の都度、時々質問をしているのですが、毎回、丁寧に回答を頂き、ありがたいことです。株主総会に出席して質問をしたいのですが、平日…

北越メタルに対するトピー工業の株主提案が可決 ー 株主提案が可決される時代です

北越メタルに対してトピー工業が株主提案をしていることを以前にブログで書きましたが(前回のブログは最後に掲載)、北越メタルの株主総会が開催され、結果、なんとトピー工業の株主提案が可決されたようです。 https://www.hokume.co.jp/wp-content/upload…

「適時開示、日本企業見劣り」 ー 投資家の立場にたって考えることが重要です

本日は簡単に新聞記事を1つ紹介いたします。6月10日の日経新聞電子版に次の記事が掲載されていました。 適時開示、日本企業見劣り 規則の細かさが足かせに: 日本経済新聞 要するに日本企業は、開示にあたっては、開示事項が東証の開示項目に該当するかど…

東洋建設の総会議案について議決権行使助言会社のグラスルイス社も反対推奨

今週も忙しい1週間でした。本日は、久しぶりに株式雑誌の「株主手帳」でも購入して、銘柄検討をする予定です。四季報オンラインを数年前から使用しているのですが、一から検索すると結構面倒なので、中小型株などを探す手掛りとして「株主手帳」が便利かな…

東洋建設の買収防衛策についてのYamauchi-No. 10 Family Officeの考えが公表されました

コロナの感染者も激減し、経済復活の動きの中で、未だにマスクを着けて歩いている人がとても多いですね。この休日も暑い中、普通に住宅街を歩くのにマスクを着けている人がとても多くて、どうなっているのでしょうかね?理由は単純で、人の目を気にしてマス…

東洋建設の買収防衛策について議決権行使助言会社のISSが反対推奨

東洋建設の買収防衛策に対して、議決権行使助言会社のISSが反対推奨したようですね。東洋建設が次のとおりプレスリリースを公表しました。 https://www.toyo-const.co.jp/wp/wp-content/uploads/2022/06/20220609_1.pdf ISSの反対推奨理由については次…

東洋建設が株主総会専用サイトを開設

東洋建設が6月3日に株主総会専用サイトを公表しました。 https://www.toyo-const.co.jp/topics/shareholdersnews その中で6月3日付けのYamauchi-No. 10 Family Officeとのやりとりの書簡も次のとおり掲載されています。 https://www.toyo-const.co.jp/wp…

日清食品HDが議決権行使助言会社ISS社の反対推奨に反論 ー 政策保有株式の縮減

最近、昼休みに弁当を食べながら投資関連情報を整理することを日課にしていますが、昨日の昼休みはオフィスでYoutubeでジャパンストックチャンネルを聞いていました。各企業のトップの説明や機関投資家の声が聞け、昨日はアムンディジャパンの方がESG投資…

北越メタルに対するトピー工業の株主提案 ー 補足説明資料を公表

今週1週間は忙しい毎日でしたが、ようやく金曜日です。コロナで出社する人が増えたせいかオフィスが騒がしく、アウトプットには最適なのですが、インプット業務への集中が少し難しいなと最近感じます。私の近くの部署には、40~50代の中高年の独身女性…

物言う株主(アクティビスト)の存在が個人株主を潤します

本日は「サラ金の歴史 消費者金融と日本社会」(中公新書)を読んでいます。数ヵ月前に購入したのですが、書棚に放置したままでした。著者は東京大学大学院経済学研究科准教授の方のようですね。戦前の素人高利貸し時代にまで遡り消費者金融の歴史が詳しく書…

株価の割安性を判断する指標 ー PEGレシオ

本日は保有株式銘柄の期末決算と業績予想について、あらためてエクセル表の整理をしていました。FY21の財務状況から各種株式指標の整理などをして、今後の保有の是非の検討です。特に各銘柄ともに定時株主総会が近付いているので、今後の事業運営につい…

コーポレート・ガバナンス・システムに関する実務指針(案)が公表

今週も残すところ今日一日ですが、慌しい毎日でした。来週もとても忙しいのですが、来週はテレワークを1日はしようと思っています。昨日は、旬刊商事法務で某4大法律事務所の弁護士が執筆した有事導入型の買収防衛策記事(連載3回)を読み込みました。最…

一般の事業会社が株主提案をする時代です

数日前に新聞報道がありましたが、商用車ホイール、建機用履板で国内首位のトピー工業が、新潟県地盤の電炉の北越メタルに株主提案をしています。株主提案の内容とそれに対する北越プレスの取締役会の意見が次のプレスリリースです。 https://www.hokume.co.…

東洋建設が総会検査役の選任を申立て

来月6月に開催する上場企業各社の定時株主総会のポイントは何でしょうか?私は個人株主対応かなと思います。この2年間、コロナ禍でサラリーマンのテレワークが増え、株価が下がったこともあり、個人株主が増えた企業も多いと思います。昨年まではコロナを…

東洋建設が有事導入型買収防衛策を公表

昨日発売の旬刊商事法務で「敵対的買収防衛策に対する懸念と提案(上)」という記事が掲載されています。名古屋大学の教授が書いています。この1年間で旬刊商事法務で敵対的買収防衛策の記事がかなり掲載されましたね。有事導入型買収防衛策に関する裁判例…

電気興業が買収防衛策を廃止 ー 投資ファンドとの攻防

投資ファンドであるリム・アドバイザーズ等が投資をしている電気興業ですが、先日、事前警告型の買収防衛策の廃止を公表していました。 https://www.denkikogyo.co.jp/ir/ir/pdf/2022/20220512_release1.pdf 本年の6月30日(定時株主総会)に更新期限を迎…

インフロニア・ホールディングスの東洋建設へのTOBが不成立

5月も後半になり上場企業各社の定時株主総会の準備もかなり慌しくなっているかと思います。上場企業各社は、招集通知の発送段階に入り、株主総会リハーサルに向けて総会QAの準備が山場になってくるところが多いと思います。 私は、社会人になって最初に勤…

任天堂創業家一族が東洋建設にTOBの正式提案

本日は日経平均株価が前日比で508円安でした。必ずしも日経平均と連動しているわけではないのですが、私の保有する某銘柄が、通期決算が嫌気され、連日株価を大きく下げています。これをチャンスを見て明日は日中に買い増しを進めようかと思案中です。明…