中長期的な企業価値向上のためのコーポレートガバナンス・アドバイザー / 長期での中小型株の割安株投資情報

最近のコーポレートガバナンスと資本市場の動向を踏まえ、上場企業実務の視点から中長期での企業価値向上に役立つ情報分析・発信をしていきます。個人投資家のコーポレートガバナンス力の向上による「意思のある投資」に役立つ情報発信もしています。また長期での割安株投資の情報も

物言う株主(アクティビスト)の存在が個人株主を潤します

本日は「サラ金の歴史 消費者金融と日本社会」(中公新書)を読んでいます。数ヵ月前に購入したのですが、書棚に放置したままでした。著者は東京大学大学院経済学研究科准教授の方のようですね。戦前の素人高利貸し時代にまで遡り消費者金融の歴史が詳しく書かれており、勉強になります。

5月27日の日経新聞で地銀が業績連動型の株主還元方針を掲げるケースが増えてきたという記事がありました。

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO61164980W2A520C2EE9000/

私は、地銀株は投資先候補に入れたことがなく、地銀の決算短信は読んだことはなかったのですが、今頃になって業績連動型とはだいぶ遅れていたのですね。それがアクティビストの後押しがあり、コーポレートガバナンス改革が進んだといったところかと思います。

地銀はプライム企業とは言え、地方の中小型企業に過ぎません。多分、機関投資家目線の経営などは出来ていなかったのだと想像されます。自分たちの役目は、地方の優良企業に融資することであり、そのためにはメンツもあり、これまで東証1部に上場しており、新区分ではプライム市場に移行するのが当然ということで、おおよそコーポレートガバナンス改革や資本市場を理解していない企業も結構多かったのではないでしょうか?

ここ数年、アクティビストは地銀への投資を増やしています。アクティビストの影響を考慮して株主還元方針を変更したということかと思います。個人株主は、わすかに数百株を買った後は、株価が上がること、配当が増えることをただ祈るしか出来ないのです。それがアクティビストの出現によって配当が増えるのです。アクティビストは神様ですね。私の保有銘柄もキャッシュリッチ企業が多いので、是非ともアクティビストに入って欲しいところです。