中長期的な企業価値向上のためのコーポレートガバナンス・アドバイザー / 長期での中小型株の割安株投資情報

最近のコーポレートガバナンスと資本市場の動向を踏まえ、上場企業実務の視点から中長期での企業価値向上に役立つ情報分析・発信をしていきます。個人投資家のコーポレートガバナンス力の向上による「意思のある投資」に役立つ情報発信もしています。また長期での割安株投資の情報も

アシックスが買収防衛策の廃止を公表

昨日から寒い日が続きます。この寒い中、昨夜、自宅の石油ファンヒーター(2008年製)を家の中で移動させる際に床に落としてしまい、夜11時に完全に故障をしてしまいました。ということで、今朝は我が家は大変寒い朝を迎えたわけですが(床暖房はあるのですが・・)、カミさんと子供たちから壊したことを朝から責められ、本日は早めに帰宅してコジマ電機に車で行き、夜8時に新品を購入しました。暖房は大事です。

さて、本題ですが、アシックスが買収防衛策の廃止を公表しました。

https://www.release.tdnet.info/inbs/140120230118590677.pdf

3 月開催予定の定時株主総会終結の時をもって廃止するようですね。アシックスの株主構成は見ていないので何とも言えませんが、恐らく、株主総会で株主の十分な賛同が得られないと考えたことが廃止の大きな理由かなと思います。プレスリリースの最後に次の記述があります。

当社は、現対応方針の廃止後も、当社の企業価値および株主共同の利益を毀損するおそれのある大規模な買付行為が行われる場合には、当該大規模な買付を行う者に対し、株主の皆様がその是非を適切に判断するために必要かつ十分な時間と情報の提供を求めるとともに、独立社外取締役の意見を尊重した上で、金融商品取引法会社法その他関係法令の許容する範囲内において、その時々において適切な措置を講じてまいります

ここ数年の廃止のプレスリリースのお決まりの文言ですが、有事の際には有事型の買収防衛策を導入するということを意味する文言です。特に、この1~2年で有事型の有効性が明確になったので、この文言は大事な意味を持つものと思います。買収防衛策は株主に不意打ちにならないよう、「何らからの策を講じるよ~」ということを事前に開示しておくということが大事です。

ところで明日は「公正な買収の在り方に関する研究会」の論点整理が議論される日ですね。公表されたら整理して、ブログで説明したいと思います。