中長期的な企業価値向上のためのコーポレートガバナンス・アドバイザー / 長期での中小型株の割安株投資情報

最近のコーポレートガバナンスと資本市場の動向を踏まえ、上場企業実務の視点から中長期での企業価値向上に役立つ情報分析・発信をしていきます。個人投資家のコーポレートガバナンス力の向上による「意思のある投資」に役立つ情報発信もしています。また長期での割安株投資の情報も

松屋が事前警告型の買収防衛策を継続更新する方向

名門百貨店である松屋(8237)の事前警告型の買収防衛策が本年の定時株主総会終結の時をもって更新期限満了となりますが、本日、継続更新する予定であることを公表しました。次のプレスリリースになります。

https://contents.xj-storage.jp/xcontents/82370/afdab33c/6690/4911/b764/2a2505fe9d6d/140120220412520223.pdf

本年の定時株主総会で株主の賛同が得られることを条件に継続更新です。中期経営計画も同時に発表していますね。

敵対的買収が当たり前になってきた時代ですので、「有事導入型の買収防衛策」も有効ですが、株主総会で買収者とガチンコの勝負になりますので、やはり経営陣がクビにされるリスクを出来る限り少なくしておくには、事前警告型の買収防衛策を導入・継続できるにこしたことはないですね。

外資規制でのコア業種に認定されても、東芝の買収問題で国の担当官が外資規制を逸脱する疑いのある行動をしたというような報道も前にあり、外資規制で国に庇護して貰うことはまず期待できないので、自分の身は自分で守る上で事前警告型の買収防衛策はあった方がよいです。

けど、アクティビスト、物言う株主から見たら事前警告型の買収防衛策は課題が沢山あることも事実です。物言う株主の立場から買収防衛策を有する企業をどう攻めることが出来るかのポイントは、後日、「物言う株主視点からのコーポレートガバナンス・コードの読み方」で解説をしたいと思います。