中長期的な企業価値向上のためのコーポレートガバナンス・アドバイザー / 長期での中小型株の割安株投資情報

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アクティビスト保有銘柄はやはりかなりお薦め ー西松建設が年80円増配

本日の日経新聞西松建設が年80円増配との記事がありました。昨日は西松建設の決算発表で、私は見る時間がなかったのですが、2019年度、2020年度ともに年間配当105円でしたが、2021年度は185円とするようです。利益配分に関する基本方針等について次のような記載になっています。

当社は、2018年度から2020年度までの3ヵ年につきましては、「中期経営計画2020」に基づき、連結配当性向30%以上かつ1株当たり配当金100円以上を利益還元する計画としております。当期の剰余金の配当につきましては、この計画に基づき、1株当たり配当金105円とする予定です。2021年度から2023年度までの3ヵ年につきましては、本日公表しました「中期経営計画2023」において、健全な財務体質を維持しつつ、資本効率の高い成長投資により企業価値向上を目指し、骨太な株主還元を実施することを基本方針といたしました。
<中期経営計画2023における株主還元方針>
● 連結配当性向 :継続的に70%以上
● 自己株式の取得 :2021年度から2023年度の3年間で200億円以上
次期の剰余金の配当につきましては、この計画に基づき、1株当たり配当金185円(うち中間配当90円)を予定しております。

自己株式の取得も今後3年間で200億円以上の実施のようです。

では、何故このような方針を打ち出したかというとそれはアクティビストの存在です。西松建設は旧村上ファンド系のシティインデックスイレブンスが約20%ほど保有しています。シティインデックスの存在が増配の背景です。シティインデックスは日本アジアグループの株式も保有しており、同社は300円の配当決議をしたことは記憶に新しいところです。いずれにせよ、アクティビストの保有銘柄は今後、大幅な増配が期待できるのでかなりお薦めということですね。