中長期的な企業価値向上のためのコーポレートガバナンス・アドバイザー / 長期での中小型株の割安株投資情報

最近のコーポレートガバナンスと資本市場の動向を踏まえ、上場企業実務の視点から中長期での企業価値向上に役立つ情報分析・発信をしていきます。個人投資家のコーポレートガバナンス力の向上による「意思のある投資」に役立つ情報発信もしています。また長期での割安株投資の情報も

アジア・コンセンサス - ASEAN主要5ヵ国+インドのGDP伸び率予想

本日はコロナウィルスの変異等の報道もあってか日経平均終値は26,436円と前日比 ▲278円でした。一方、12月20日でサンセイ(6307)と光通信の件を次のとおり書きましたが、サンセイの株価は予想どおり急上昇しています。

サンセイが買収防衛策の対抗措置を発動しないことを12月18日に公表したことを受け、光通信がサンセイ株を最大500,000株取得できることになったことをブログで紹介しましたが、予想どおりサンセイ株は上昇し、12月18日の終値は476円でしたが、ブログを買いた翌21日(月)の終値は556円、本日は656円(ストップ高となりました。

私は18日にブログを買いた後、サンセイ株の買い注文を入れておくことも一瞬考えましたが、サンセイは光通信との買収防衛策の攻防の観点で興味があったのでウォッチしていただけで、サンセイの財務分析は全くしておらず、つまり中長期投資の対象の判断は一切していなかったので買い注文はしませんでした。しかし、このようにアクティビストと企業との攻防を丹念に分析し、タイミングを見て売り買いをすることで結構なキャピタルゲインを得ることはできますので、買収防衛策、アクティビストの動向、それに対する企業の対応について、人に説明できるレベル程度まで十分に理解できるよう勉強し、銘柄を分析することは株式投資でもそれなりに重要になります。

さて、前置きが長くなりましたが、本日の日経新聞にアジア・コンセンサスの調査結果として東南アジア主要国とインドのGDP成長率予想が掲載されていました。アジアコンセンサスとは、日本経済研究センター日本経済新聞社が四半期ごとにインドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイの東南アジア諸国連合5ヵ国にインドを加えた6ヵ国の GDPなどをウォッチしているエコノミストや研究機関などに各国の経済動向についてアンケート調査を実施、結果をまとめたものでです。

この中でインドネシアとタイのGDP成長率について私は注視しているのですが、この2国のGDP成長率は次のとおりとなっています。成長率は前年比です。

  • インドネシア 20年 ▲2.1%  21年 +3.6%  22年 5.0%
  • タイ     20年 ▲6.5%  21年 +3.5%  22年 5.3%

また、経済がコロナ水準前に戻るのは、いずれの国も2022年以降という声が多かったようです。インドネシアは、出生率が2.4人で若い人が多く、人口がピラミッド型です。ピラミッド型とは、子供が多く生まれるが死亡率も高く高齢者が少ないのですが、医療の発展により人口増加の可能性を秘めています。

ベントナイトの国内トップメーカーのクニミネ工業の決算説明会資料を見ると、ベントナイトの用途の1つである鋳物に関して、ASEAN市場の自動車生産増加での鋳物需要増加を予想しているということです。クニミネ工業はブログでも過去に紹介しましたが、個人的にベントナイトに大きな成長の可能性を感じており、ベントナイトは「千の用途を持つ」とも言われており、クニミネ工業は中長期での成長が期待できる銘柄と考えています。