「公正な買収の在り方の研究会」がそろそろガイドラインの原案を検討するタイミングですね。来週3月28日に第6回が開催され、ガイドライン案が検討される予定です。
さて、本日、金融庁が記述情報の開示の好事例集2022を次のとおり公表しました。
https://www.fsa.go.jp/news/r4/singi/20230324/01.pdf
記述情報ですが、機関投資家と対話をする中でとても重要だなと最近つくづく感じます。ヘッジファンドなど短期で株式投資をする投資家にとっては、四半期業績、長くて通期業績が関心の対象なので、記述情報などは正直、ゴミ程度なのだと思います。要は短期の数値が全てだからです。
けど、3年、5年といった期間で企業に投資をする投資家にとっては、投資の前提は企業の中長期での成長になります。極端な話、今期が赤字であっても3年後に大きな成長が期待出来れば投資をするのです。そして、その投資の期間が長いほど投資の材料はこの記述情報になるのだと思います。ちなみに、ヘッジファンドのように短期投資家ばかりに株を持たれている企業はアクティビストの恰好のターゲットにもなります。
記述情報の書き方は各社独自性があってしかるべきと思います。けど、全くの白紙のところから独自性を生み出すのは難しいのも現実です、何事も模倣から入るというのは鉄則だと思いますので、この好事例集を企業の担当者の方は目を通して、自社の開示の参考の材料にすると良いと思います。ということで、私も週明けにプリントアウトをしてしっかりと目を通する予定です。