本日は久しぶりに書籍の紹介をしたいと思います。
といっても株式投資に関するかなり実用的な書籍になりますが、「改訂版 ファンダメンタル投資の教科書」(ダイヤモンド社)という本です。公認会計士・個人投資家の足立武志氏が書いた赤い表紙の本で見たことのある方も多いかも知れません。
前半は、決算短信の読み方、決算書の読み方など財務知識ゼロの超初心者向けの内容で、財務を理解している方にはあまりに初歩的な内容ですが、後半は株式投資に当たっての株式指標の読み方が実践的な観点から書かれており、大変参考になります。
一般の学者やコンサルが買いたファイナンス関係の本を読むと、「PBR、PERが低い=割安株」などと簡単に結論づけており、株式投資の実践にはほとんど役に立たない説明が多い中、この書籍ではPBR、ROE、PERの分析についても「個人投資家の株式投資」という視点からコンパクトかつ実践的に書かれています。
決算業務しかやっていない公認会計士では、株式指標を語ってはいるものの、こういう視点では書けないと思います。それは彼らは株式投資の素人だからです。
しかし、この書籍の著者は、公認会計士である以前に個人投資家であるので、投資家の観点から株式指標の見方がポイント良く書かれています。ファイナンスの基礎が身についている方で株式投資を行う方は、是非一読をされることをお薦めします。