中長期的な企業価値向上のためのコーポレートガバナンス・アドバイザー / 長期での中小型株の割安株投資情報

最近のコーポレートガバナンスと資本市場の動向を踏まえ、上場企業実務の視点から中長期での企業価値向上に役立つ情報分析・発信をしていきます。個人投資家のコーポレートガバナンス力の向上による「意思のある投資」に役立つ情報発信もしています。また長期での割安株投資の情報も

株価を意識した経営の促進に向けた東証の取組み案 ー 結構厳しい内容ですね

昨日、東証の市場区分の見直しのフォローアップ会議が開催され、そこで「資本コストや株価を意識した経営の促進に向けた要請」の具体的な想定案が示されました。以下が該当資料です。

https://www.jpx.co.jp/equities/improvements/follow-up/nlsgeu000006gevo-att/cg27su00000012ak.pdf

現状分析、計画策定・開示、取組みの実行の3つです。

現状分析は、「①自社の資本コストや資本収益性(ROE、ROIC等)を的確に把握 ②その内容や市場評価(株価・時価総額、PBR、PER等)に関して、取締役会等で現状を分析・評価 すること」があげられています。

計画策定・開示では、「①資本収益性や市場評価に関して、改善に向けた方針や目標・計画期間、具体的な取組について検討・策定 ②その内容について、現状評価とあわせて、投資者にわかりやすく開示」とあります。

最後に取り組みの実行として、「計画に基づき、資本コストや株価を意識した経営を推進」と記載されています。

取締役会での分析・評価が求められており、社外取締役も議論に参加することになりますが、弁護士などが社外取締役の企業の場合、株価などや資本コストなど果たして適切に議論できるのでしょうかね? 社外取締役のスキルが益々問われますね。