中小型銘柄への投資で一番悩ましいのは、対象企業がIRに積極的ではなく、またアナリストのカバレッジがないという点です。特に、東証1部でありながらスタンダード市場を選択したような企業はIRへの関心が一段と低い企業が多い印象を受けます。
私の某投資先銘柄などは、決算説明会動画は公表しているものの、肝心のスピーカーである社長(この会社はオーナー社長が高齢のため、最近、サラリーマン社長に交代)が資料の記載内容を棒読みするだけのケースもあります。
こうなると、決算説明会に参加していないと細かい情報は得られず、IR活動も消極的なため株価が低いという状況が継続していたりします。理論株価は市場株価より高いといっても、新製品開発等の大きなニュースが公表されない限り、永久に割安株状態が続くということになりかねません。ということで、私の場合、投資先銘柄のIR部門にメールなどで時々質問をしているのですが、先日、ある投資ファンドが興味深い書簡を次のとおり公表していました。
2022年2月22日 – 西本Wismettacホールディングス株式会社への書簡の送付について | Hibiki Investment News
書簡の宛先企業の開示情報は私は見ていませんので、詳細コメントすることはできませんが、一般論としては、この書簡で記載されていることは「多くの中小型銘柄に当てはまるよな」と思います。基本的な内容ではありますが、個人投資家の方は一読されると勉強になるかと思います。
東証1部で、今回、スタンダード市場を選択した企業も多くあります。プライム市場でないから、投資家との対話や開示を粗末にするのではなく、上場している以上は企業価値、つまり株価を向上させるということを強く意識して欲しいと思います。