中長期的な企業価値向上のためのコーポレートガバナンス・アドバイザー / 長期での中小型株の割安株投資情報

最近のコーポレートガバナンスと資本市場の動向を踏まえ、上場企業実務の視点から中長期での企業価値向上に役立つ情報分析・発信をしていきます。個人投資家のコーポレートガバナンス力の向上による「意思のある投資」に役立つ情報発信もしています。また長期での割安株投資の情報も

明治機械と日本コンベヤの攻防 ー 提案株主によるアンケートの送付

NCホールディングの子会社の日本コンベヤが約17%の株式を保有する明治機械(6334)に対して次のとおり臨時株主総会の招集を請求しています。

https://www.meiji-kikai.co.jp/doc/news/news20220105.pdf

1月4日の話ですので、その後、色々と動きがあり、臨時株主総会での株主提案に対して取締役会が反対意見を表明しているところです。

https://www.meiji-kikai.co.jp/doc/news/news20220126.pdf

本日は、明治機械は次のとおり「提案株主による当社株主に対するアンケートの送付について」のプレスリリースを公表しています。

https://www.meiji-kikai.co.jp/doc/news/news20220201.pdf

これによれば、日本コンベヤから、明治機械の一部の株主に「明治機械株式会社 株主様アンケート」と称する葉書が届いており、このアンケートに協力した場合には、御礼として QUO カードが進呈されると記載されています。「株主の皆様による議決権行使を誘導し、株主総会の結果を歪めかねないものであり、極めて不適切な行為」とプレスリリースには記載されていますね。当然ですが、日本コンベヤは株主提案の賛同を得ることが狙いですね。「本アンケートは、株主の皆様の電話番号その他の個人情報を取得するものであり、これに回答した場合には、提案株主から臨時株主総会に係る議決権行使の勧誘のために架電等がなされることが予想されます。」とプレスリリースに記載されています。

株主名簿閲覧請求で明治機械の株主名簿に記載の株主の氏名と住所を日本コンベアは容易に知り得るのだと思いますが、QUO カードを進呈することで、日本コンベアになびく株主が出てくるのを明治機械は懸念しているということでしょうかね。