3月24日の東芝の臨時株主総会で第1号議案である会社提案の「戦略的再編を進めることに関する株主の皆様のご意見確認の件」が否決されたことは報道のとおりですが、本日、議案の賛成率が開示されました。
EDINETに開示された臨時報告書によれば、賛成率が39.53%だったようです。つまり反対率が6割超ということです。たしか、東芝の株主構成は外国人株主が約50%だったと記憶していますが、それを超える反対があったということになるかと思います。
やはり議決権行使助言会社であるISSとグラスルイスが会社提案に反対推奨をしたことが大きな要因の1つかと思います。これによって国内機関投資家も判断に迷ったところも多いのではないでしょうか。国内機関投資家の賛否の結果が気になるところです。
ちなみに、3月24日の東芝の臨時株主総会の議案の内容は次の東芝のプレスリリースに詳しく記載されています。
https://www.toshiba.co.jp/about/ir/jp/news/20220214_2.pdf
私は、業務上、東芝の臨時株主総会議案を分析する必要が急遽発生し、本日の午前中の2時間集中して東芝の臨時株主総会の招集通知及び各種開示資料について、某大手法律事務所の弁護士(この4~5年いつも案件で一緒にしている方です)と電話で話をしながら確認・分析作業をしました。おかげで東芝の今回検討していたスキームの概要を短時間で理解できました。
今回、否決されたことで東芝は戦略の策定を大きく変更する必要がありますね。そもそも報道によれば、先日、社長になった方は臨時株主総会の議案の策定に関与していないということですので、新体制であらたな戦略策定をするのでしょう。