旧村上ファンド系のアクティビストのレノが自動車部品メーカーのヨロズ(7294)に対して、買収防衛策の廃止にかかる定款規定の新設を求め臨時株主総会の招集を請求したことは以前に次のとおりブログで紹介させていただきました。
その後、1月22日にヨロズの臨時株主総会が開催され、株主提案は否決されたのですが、昨日、ヨロズがこの臨時株主総会での議案の反対率を公表しましたが、それによると株主提案の反対率は51.83%であったということです。つまりアクティビストの株主提案に対する賛成率が48.17%もあったということでした。
定款変更議案は株主総会の特別決議事項ですので、66.7%の賛成が必要であるため、レノの株主提案が可決されるにはまだまだ数が足りないのですが、株主提案に対する賛成票が48%もあったということはなかなか凄いことと思います。アクティビストであるレイに賛同する機関投資家が大勢いたということかと思います。たしかレノ側の株式保有比率が11%程度あるので、37%近いアクティビスト以外の株主が株主提案に賛同したということです。
普通決議事項であれば、場合によっては株主提案が可決される勢いであったとも言えます。ヨロズはかなり焦っているのでないでしょうか。法的には否決されましたが、株主提案に対する賛同がこれだけあったというのは大きな問題かと思います。
ヨロズは1月22日に「臨時株主総会決議ご通知」で株主提案は総会で否決されましたと一言書いた結果だけを開示していますが、これだけで単純に済ませてはいけないでしょう。株主に対する説明責任をつくす必要があるかと思います。アクティビストもヨロズには引き続き色々と株主提案をしていくのでしょうが、興味深いのでまた進捗などあればアップデートしたいと思います。