中長期的な企業価値向上のためのコーポレートガバナンス・アドバイザー / 長期での中小型株の割安株投資情報

最近のコーポレートガバナンスと資本市場の動向を踏まえ、上場企業実務の視点から中長期での企業価値向上に役立つ情報分析・発信をしていきます。個人投資家のコーポレートガバナンス力の向上による「意思のある投資」に役立つ情報発信もしています。また長期での割安株投資の情報も

政府が国土強靭化の5ヵ年対策を決定 - 「政策に売りなし」(相場格言)

政府は12月11日に来年度からの5年間の国土強靭化対策を閣議決定したようです。重点的に取り組む対策数は123対策で、追加的に必要となる事業規模はおおむね15兆円程度を目途としており、この15兆円の内訳は次のとおりとなっています。

  1. 激甚化する風水害や切迫する大規模地震等への対策(78対策) :12.3兆円 
  2. 予防保全型インフラメンテナンスへの転換に向けた老朽化対策(21対策) : 2.7兆円程度
  3. 国土強靱化に関する施策を効率的に進めるためのデジタル化等の推進(24対策) : 0.2兆円程度

上記1の対策詳細は次のとおりです。

(1)人命・財産の被害を防止・最小化するための対策(50対策)

  • 流域治水対策(河川、下水道、砂防、海岸、農業水利施設の整備、水田の貯留機能向上、国有地を活用した遊水地・貯留施設の整備加速)
  • 港湾における津波対策、地震時等に著しく危険な密集市街地対策、災害に強い市街地形成に関する対策
  • 防災重点農業用ため池の防災・減災対策、山地災害危険地区等における治山対策、漁港施設の耐震・耐津波・耐浪化等の対策
  • 医療施設の耐災害性強化対策、社会福祉施設等の耐災害性強化対策
  • 警察における災害対策に必要な資機材に関する対策、警察施設の耐災害性等に関する対策
  • 大規模災害等緊急消防援助隊充実強化対策、地域防災力の中核を担う消防団に関する対策 等

(2)交通ネットワーク・ライフラインを維持し、国民経済・生活を支えるための対策(28対策)

  • 高規格道路のミッシングリンク解消及び4車線化、高規格道路と直轄国道とのダブルネットワーク化等による道路ネットワークの機能強化対策、市街地等の緊急輸送道路における無電柱化対策
  • 送電網の整備・強化対策、SS等の災害対応能力強化対策
  • 水道施設(浄水場等)の耐災害性強化対策、上水道管路の耐震化対策等

上記2の対策の詳細は次のとおりです。

  • 河川管理施設・道路・港湾・鉄道・空港の老朽化対策、老朽化した公営住宅の建替による防災・減災対策
  • 農業水利施設等の老朽化、豪雨・地震対策
  • 公立小中学校施設の老朽化対策、国立大学施設等の老朽化・防災機能強化対策

より詳細な内容は次のURLの「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」 をご覧頂ければと思います。私はまだ詳しくは読んでいないので、本日じっくり読む予定です。https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kokudo_kyoujinka/5kanenkasokuka/pdf/taisaku.pdf

こちらには、5か年対策の具体例が書かれています。

https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kokudo_kyoujinka/5kanenkasokuka/pdf/taisakurei.pdf

国土強靭化銘柄はエムビースエス(1401)はじめいくつか保有していますが、「政策に売りなし」の相場の格言に従えば大きな方向としては今後も期待が出来るといったところでしょうか。来週16日(たしか)には四季報データもアップデートされることもあり、国土強靭化の割安銘柄をスクリーニングしていきたいと思います。