中長期的な企業価値向上のためのコーポレートガバナンス・アドバイザー / 長期での中小型株の割安株投資情報

最近のコーポレートガバナンスと資本市場の動向を踏まえ、上場企業実務の視点から中長期での企業価値向上に役立つ情報分析・発信をしていきます。個人投資家のコーポレートガバナンス力の向上による「意思のある投資」に役立つ情報発信もしています。また長期での割安株投資の情報も

投資銘柄候補としてのグローバルニッチトップ企業

7月21日のブログで、経済産業省が本年6月末に公表した「2020年版 グローバルニッチトップ企業100選」について紹介しましたが、8月6日の日経産業新聞の広告特集でこの100選について詳しく紹介されていました。

100選の113社をセクター別に分けると、機械・加工が61社、素材・化学が24社、電気・電子が20社、消費財・その他8社という内容になっています。新聞によれば、今回選定された113社の世界市場シェア平均は43.4%で、特に素材・化学部門は50.6%、消費財・その他部門は50.5%のシェアということです。

前にブログで書いたように、この企業選定は、公募により応募のあった企業の中から選定されており、今回の選定は、249件の応募の中から113社が選定されているので、母集団が小さいという課題はあるものの、特定の分野でグローバルシェアが非常に高い企業群ということになります。

さて、その中から、株価が1,300円以下(8月11日時点)の企業のリストアップ作業をしましたが、機械・加工部門では、11社、素材・化学部門では3社、電気・電子分野では2社の合計16社になります。全てはあげませんが、ミクロン精密、レオン自動機、ジャムコ、フコク、日華化学大阪チタニウムテクノロジーズ、オプテックス、テイカなどです。

中長期観点での株式投資のスタンスは、特定分野で参入障壁が高く、ダントツのシェアを持つ企業かと思います。それが高い利益率に結び付き、こういう企業はコロナのような環境の中、同業がバタバタ倒れる中で生き残りさらに強くなるのだと思います。

農林中金バリューインベストメンツの奥野一成氏の書いた「教養としての投資」に高い付加価値、高い参入障壁、長期潮流が中長期投資の基本スタンスと書かれています。この夏期休暇は、投資済銘柄の財務・事業面についてじっくり分析していますが、100選の中の上場銘柄について過去10年の財務などの初期的分析をはじめました。

なお、先ほどの「教養としての投資」という書籍は、中長期の株式投資をする上で参考になる書籍だと思いますので、次回、ブログで書籍紹介をしたいと思います。