中長期的な企業価値向上のためのコーポレートガバナンス・アドバイザー / 長期での中小型株の割安株投資情報

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外食産業は変わらず厳しいー2020年4月度の外食市場調査

新型コロナウィルスの影響で外食産業の売上高が激減しているところですが、先日、大大戸屋HDとコロワイドの役員選任を巡る争いの新聞報道の中で、外食売上高の記事がありました。

日本フードサービス協会が6月25日に5月に外食売上高を公表しており、それによれば、前年同月比で▲32.2%ということです。3ヵ月連続で前年を下回ったようです。特に居酒屋・パブは▲90.0%と特に落ち込みが激しかった模様です。

また、以前にもブログで書きましたが、グルメ外食総研というところが6月2日に4月度の外食市場調査レポートを公表しています。4月の外食市場規模は772億円で前年同月比 ▲2,654億円で、 外食実施率・頻度・単価とも過去最低値となったようです。レポートの記事をそのまま一部抜粋しますと次のとおりです。

「2020年4月の外食市場規模は、3圏域合計で772億円。前年同月比(以下、前年比)は▲2,654億円で、2012年の 調査開始以来、過去最低額。前年比の下げ幅も過去最大で、市場規模は前年比約4分の1にまで縮小。また、主要 3指標である外食実施率・頻度・単価とも最低記録を更新した。性年代別では、女性の外食実施率低下が顕著で、 20代・30代・40代・60代で前年比▲50ポイント以上の下げ幅であった。一方、男性では外食単価の前年比減少が 目立ち、50代・60代では前年比で1000円を超える単価の下落であった。業態別では2カ月連続して主要16業態全てで市場規模が前年比マイナスで、前年同月比増減率▲95.5%の「カラオケボックス」を筆頭に飲酒主体業態 (同▲83.9%)、食事主体業態(同▲74.0%)、軽食主体業態(同▲61.9%)と夕食市場は大きく落ち込んだ。市 場規模が半減しなかったのは、「牛丼、カレー等、一品もの専売業態(同▲44.3%)」のみであった。」

誰もが分かっていることですが、あらためて数値を見ると厳しいことが認識できます。緊急事態宣言の解除を受けて、外食する人が増えると思ったのですが、居酒屋で飲むサラリーマンも思った以上に増えておらず、また、多くの専門学校生やそのへんの一般大学の学生などはカラオケやボーリングで騒ぐであろうと想像していたのですが、そうでもないようですね。皆さん良識があるということかも知れません。

私は、先月、はじめて外食関連銘柄でDDホールディング(3073)に投資しました。1月末の株価が1,800円で、現在は970円ですが、今の株価より少し高い値段で購入しました。外食銘柄が軒並み下がる中、緊急事態宣言で株価が上昇したので、比較的購入しやすい値段で、また、DDホールディングはビリヤードバーも展開しており、今後に期待したのですが、ぱっとしません。

人が存在する限り仕事帰りに同僚や仲間と飲んで帰るという行動がなくなることはないので外食は必ず復活するのですが、いつになるのか先行き不透明です。

前にも書きましたが、密集もしていない広い道路を晴れた日に歩くのに何故かマスクをつけるという意味のない行動が減ってくるまで、外食の復活は待つ必要がありますが、それまで破綻しないかどうか気になるところです。スポーツジムなども当分は外食以上に密室での運動ですので厳しいでしょう。