中長期的な企業価値向上のためのコーポレートガバナンス・コンサルティング / 長期での中小型株の割安株投資情報

最近のコーポレートガバナンスと資本市場の動向を踏まえ、上場企業実務の視点から中長期での企業価値向上に役立つ情報分析・発信をしていきます。個人投資家のコーポレートガバナンス力の向上による「意思のある投資」に役立つ情報発信もしています。また長期での割安株投資の情報も

TOB(株式公開買付)のポイント解説 - DCMによる島忠へのTOBのケースを想定して

昨日は祝日でしたが、私は1日中オフィスで仕事をしていましたが、本日はその代わりに1日年休を取得して(一定日数の年休消化の義務もあり)、近い将来の副業開始の諸々の準備と投資候補銘柄の情報収集・整理を淡々としています。

さて、先日、DCMによる島忠へのTOB報道をブログで掲載しましたが、DCMが次のとおり、9月18日にプレスリリースを出していました。

https://ssl4.eir-parts.net/doc/3050/tdnet/1884206/00.pdf

「様々なM&Aの可能性を検討している」ということですので、TOBも予定どおり実施されるのでしょうが、島忠の本日の株価は、前日比+502円の3,380円でストップ高です。TOBでのプレミアムがつくことを市場が期待してのことです。ここで2点、TOBについて留意点を記載します。

まずは、TOBのプレミアムはどの程度が相場でしょうか?伊藤忠商事によるファミマへのTOBでファミマがプレスリリースに記載していますが、2010年以降に発表された非公開化を目的とした買付規模が500億円以上のTOBにおけるプレミアムの水準は、次のとおりとなっています。

  • 公表日の前営業日比36.9%
  • 直近1ヶ月間の終値単純平均比39.2%
  • 直近3ヶ月間の終値単純平均比39.0%
  • 直近6ヶ月間の終値単純平均比36.8%

要するに、40%近いプレミアムが乗るということです。島忠の個人株主の方はDCMによるTOBの公表が大変待ち遠しいかと思います。このプレミアムを下回るTOB価格をDCMが提示した場合、島忠の株式を保有するアクティビストが騒ぎ出し、結果、TOB価格が引き上げられる可能性もあります。

次に、TOBで留意すべきべきポイントは、TOBでの取得予定株数です。DCMが島忠の上場を維持したいと考える場合、TOBでの取得株数の上限は50%程度になると思います。とすると、TOBでの取得予定株数である50%を超える応募があった場合、DCMは応募株式の全部を取得する義務はないということになります。仮に10,000株を保有する島忠の株主が、TOBに応募しても全株をDCMが取得してくれない場合もあるということです。

TOBの報道があった時点でまた触れたいと思います。