中長期的な企業価値向上のためのコーポレートガバナンス・コンサルティング / 長期での中小型株の割安株投資情報

最近のコーポレートガバナンスと資本市場の動向を踏まえ、上場企業実務の視点から中長期での企業価値向上に役立つ情報分析・発信をしていきます。個人投資家のコーポレートガバナンス力の向上による「意思のある投資」に役立つ情報発信もしています。また長期での割安株投資の情報も

3月3日付の村上ファンドから東芝機械の取締役会へのレター

村上ファンドである株式会社オフィスサポートが3月3日の東芝機械の取締役会宛てのレターを公表しています。その内容は、次のようなことが書かれています。

  • 株主の皆様にPBR1倍という株価で売却の機会を提供し、割安な株価に警鐘を鳴らすために公開買付(TOB)を実施した
  • 東芝機械が3月27日開催予定の株主総会で議案(買収防衛策の導入と対抗措置の発動)の賛成率が過半数を上回った場合には、法的評価は別にしろ、オフィスサポートはその結果を重く受け止める
  • しかし、賛成率が過半数を下回った場合には、ROE経営の姿を株主が望むことを強く受け止め、早急に実行して欲しい

オフィスサポートは、東芝機械に3月27日開催の臨時株主総会で3分の2以上(67%)以上の賛成を求めております。

今回のレターでは、50%超の賛成を得た場合には、その結果を重く受け止めるとありますが、これは何を意味するのでしょうか。東芝機械が過半数超の賛成に基づき買収防衛策を発動することを容認するようにも読めます。

事前警告型の買収防衛策を東芝機械は廃止しておきながら、取締役会決議で導入したことが問題視されているのですが、株主総会で対抗措置発動について50%超の賛成があった場合には、結果としては、株主の承認の下で事前警告型の買収防衛策が導入されたということと同じようなことかなと思います。そうなると、村上ファンドには都合が悪いように思えます。

であれば、村上ファンド東芝機械のTOBの延長などには応じないでTOBを進め、東芝機械がこの状況に対して取締役会決議のみで対抗措置を発動し、その効力を裁判で争った方がより有利であったような気もしますが、どうなのでしょうか。しかし、この場合には、村上ファンドのレピュテーションにはマイナス影響となるような気がします。引き続き本件を注視したいと思います。