中長期的な企業価値向上のためのコーポレートガバナンス・アドバイザー / 長期での中小型株の割安株投資情報

最近のコーポレートガバナンスと資本市場の動向を踏まえ、上場企業実務の視点から中長期での企業価値向上に役立つ情報分析・発信をしていきます。個人投資家のコーポレートガバナンス力の向上による「意思のある投資」に役立つ情報発信もしています。また長期での割安株投資の情報も

東証上場区分の動きを踏まえての個人投資家の投資銘柄のスクリーニング

昨日の日経新聞東証の上場企業の見直しの記事が記載されていました。東証の上場基準は、金融庁の金融審議会で議論されており、11月20日の第5回の審議会の結果の内容が、本日の日経新聞で報道されたということになります(金融審議会の議事録も後日、金融庁のHPで公表されます)。

東証の上場基準の見直しは、当初、たしか時価総額250億円を東証1部の足切りに検討していましたが、これはやめたようです。

以前にもブログで少し書きましたが、小型銘柄企業からの反対がとても強かったのだと想像されます。

せっかく1部に上場して自分たちは1部上場企業の役員・社員になったのに、1部から外されるのは「嫌だ」「勘弁してくれ」という意見です。しかし、そもそも東証2部経由で、時価総額100億円程度で1部に上場するという姑息な考えが間違っているのだと私は思います。

東証1部に直接上場するには250億円が必要なのですから、最低でも時価総額250億円が東証1部上場企業にはふさわしいということです。また、新聞報道によればTOPIXの見直しは行うようです。現在、TOPIX東証1部の全銘柄で構成されています。

ここで、私をはじめ個人投資家の方は注意するところがあります。TOPIXから外れると株式が売られるので株価が下がります。従って、投資する銘柄が近い将来、TOPIXの対象から外れるということは、株価が下がることが見えているということです。

では、個人投資家は、東証の市場構造見直しが今後検討される現状において、どういうスタンスで投資をすればよいのでしょうか。

これは、私の個人的な考えですが、小型株を投資の前提としている場合ですが、まずは、投資先から東証1部銘柄を外してスクリーニングするということが考えられます。東証2部やジャスダック銘柄であれば、元々TOPIXに入っていないので、影響はないということです。

この他に、東証1部の銘柄の中でも時価総額250億円以下の銘柄は対象から外すということも考えられます。TOPIXから外れる基準は報道では何も書かれていないので不明ですが、そもそも時価総額250億円を下回る東証1部にふさわしくない小さい企業が1部に沢山存在しているのが諸悪の根源と言われているわけですから、250億円前後の時価総額の会社はTOPIXからはずされる可能性があるのと思うのです。

そういう前提で四季報オンラインを使いスクリーニングをするとよいかと思います。

さて、話は変わりまりすが、先日「日本の億万投資家名鑑」という書籍をアマゾンで購入しました。2017年に発売された書籍でご存知の方も多いとは思います。

個人投資家で運用資産100億円を超える片山さんはじめ個人投資家で運用資産が数億円を超える方の投資戦術が掲載されています。30代、40代で運用資産が数億円というのはとても凄いことです。東京の地主等の資産家の家に生まれた方以外で、一代でそれだけの資産を築くには、会社を興して成功するか、開業して成功した医師程度しかいないと思います。大手上場企業であってもサラリーマン役員程度ではまず困難です。それが実現できるのが株式投資です(勿論、数億円の資産を築ける人はなかなかいないのも事実ですが)。

じっくり腰を添えて読む書籍では全くないですが、ざっと読んで参考になる点があれば、後日、ブログで掲載したいと思います。