8月16日の日本経済新聞に社外取締役の報酬の記事がありました。米国コンサルティング会社のウイルス・タワーズワトソンが日米欧5ヵ国の主要企業の社外取締役について、2018年度の調査結果を公表したということで次のような内容となっています。
- 米国 3,200万円
- ドイツ 2,340万円
- 日本 1,430万円
- 英国 1,430万円
- フランス 940万円
米国の社外取締役の報酬がこの程度の金額であることが意外でした。対象は主要企業ということですので、米国の上場企業全体でみると更に金額は下がるのだと思います。
日本の主要企業の基準は欧米の基準と遜色ないということかと思います。
金額自体を見ると、決して高い年収でもないですが、さりとて低い年収でもないといえます。社外取締役は、本業を持っておるでしょうし、また数社の社外取締役を兼務することも多いので、そうすると年収は数千万ということになりますので、やはり高い年収になると言えるかも知れません。
そもそも、社外取締役はその会社の業務に毎日従事するわけではなく、基本は月1回の取締役会の参加ですので、単純に年12回取締役会(1回2時間)のみに参加するとすりと時給は58万円程度で単価はとても高いということになります。
さて、社外取締役に求められる資質については、2019年5月17日に経済同友会の企業経営委員会(委員長 富山 和彦 氏)が「経営者及び社外取締役によるCEO選抜・育成の改革―多様なガバナンスに応じた最良のサクセッションの追求―」を公表しています。
2019年6月9日の私のブログにもサマリーを掲載していますが、このレポートの本文に一度目を通されると経済同友会が社外取締役の資質として何を求めているかが分かります。