コーポレートガバナンス、M&A、企業価値、IRなどに関する実務ニュース

コーポレートガバナンス、M&A、企業価値、IR等の新聞記事について、投資銀行・東証1部事業会社での実務経験を通じて気づいた観点を踏まえて分かりやすく解説していきます

フェア・ディスクロージャー・ルールの成立

5月17日に改正金融商品取引法の改正法が成立しました。企業が重要な情報を開示する際に公正な開示を企業に求める制度で、フェア・ディスクロージャー・ルールというものです。

上場企業は、証券会社のアナリストと個別に面談して色々と情報交換をすることが一般的ですが、新しいルールによれば、アナリスト等に未公表の重要情報を伝えた場合、直ちにホームページ等に公表するということのようです。要は、アリストだけを特別扱いするのではなく、投資家には平等に情報を開示することを求めるということです。

フェアー・ディスクジャー・ルールの動向については、私も昨年から機関投資家やアナリストと何度か話をしましたが、アナリストの懸念事項は、このルールによって企業が開示する情報が制約を受け、結果、アナリストが十分な情報を会社から収集できないことになるのではということにあります。

私自身はまだこの改正法の詳細は見ていないのですが、新聞報道によると、未公表の重要情報がどこまで及ぶかはまだはっきりとしていないということのようで、実務上の扱いは今後、指針等が策定される模様です。

投資家との対話の強化という流れの中で、SR部(Shareholders Relationship)などを設立して企業の活動を積極的に投資家にアピールするというのが、最近のESG投資とも絡んで、最近の流れかと思いますが、これに対して今後どのような影響が出てくるのか興味深いところです。

公平な情報の提供となれば、機関投資家個人投資家を問わず、ホームページに情報開示する機会が益々増えるほか、投資家への説明会の開催頻度も現在のように決算発表の際だけでなく、定期的に開催する頻度も増えるように思えます。とすると、IR部やSR部という部署の果たす役割は益々重要になってくるように思えます。