コーポレートガバナンス、M&A、企業価値、IRなどに関する実務ニュース

コーポレートガバナンス、M&A、企業価値、IR等の新聞記事について、投資銀行・東証1部事業会社での実務経験を通じて気づいた観点を踏まえて分かりやすく解説していきます

企業の資金調達手段としてのグリーンボンド

グリーンボンドという言葉は最近時々みかけますが、聞いたことはありますでしょうか。

ボンドとは社債のことで、グリーンボンドとは日本語というと環境債といいます。社債とは企業の資金調達手法の1つですが、グリーンボンドとは、環境へ配慮した事業に資金の用途を絞った社債の発行であり、最近では、野村総合研究所戸田建設が発行しています。

ちなみに企業の資金調達手段としては、他に金融機関からの借入、コマーシャルペーパーエクイティファイナンスなどもあります。

グリーンボンドと通常のボンド(社債)との違いはどこにあるでしょうか?

詳細まで正確に把握している訳ではありませんが、格付が高くない企業でも低い利率で社債を発行できるという点で違いがあります。

社債を発行すると企業は、社債権者に定期的に利子である社債利息を支払う必要があります。格付けの低い企業、つまり信用の低い企業は利息が高くなります。結果、営業費用が増えることになり、PLの最終利益が減るということになります。

ちなみに報道によれば、戸田建設の格付けはR&Iでは「BBB+」(トリプルBプラス)で5年債の利率は0.33%であるところグリーンボンドでは0.27%と低いようです。

勿論、グリーンボンドは、環境関係の投資案件に資金を使うことが必要になりますの
で、このように通常の社債と異なり資金の使途が限定されているという違いもあります。

一方で、グリーンボンドの発行には、第三者機関の認証の取得などあらたに費用・時間がかかるようでもあります。

欧州中心にグリーンボンドの発行が増えているようですが、欧州はESG投資も大きいため、この流れと方向はあっているようです。

日本企業でも今後環境関連の投資は増えると思いますが、格付けの高くない企業にとっては、資金調達手段として今後グリーンボンドなども選択肢の1つに入ってくるのかも知れません。