中長期的な企業価値向上のためのコーポレートガバナンス・アドバイザー / 長期での中小型株の割安株投資情報

最近のコーポレートガバナンスと資本市場の動向を踏まえ、上場企業実務の視点から中長期での企業価値向上に役立つ情報分析・発信をしていきます。個人投資家のコーポレートガバナンス力の向上による「意思のある投資」に役立つ情報発信もしています。また長期での割安株投資の情報も

「株主との対話、開示の損得」ー そのとおりかと思います。企業の投資家に対する姿勢を知りたいところです

先日、アマゾンで注文をした中古本で「相場師一代」が本日届きました。著者は是川銀蔵です。1992年に死去されましたが、仕手戦で名を馳せた有名な方ですね。株式投資は、じっくりと銘柄研究をして、富士山の登山でいうと2合目、3合目で他社に先んじて買え、という格言も書かれています。就寝前と通勤時間を利用して読む予定です。私も、投資金額は小さいながらも、基本的にこのスタンスで投資先企業(中小型銘柄)のIR部門と四半期決算の都度、質問のやりとりを結構しつこくして、企業の方向性・成長性を確認しながら(確認したつもりでいながら?)投資をしています。けど、中小型銘柄は機関投資家に気づかれないとなかなか株価が上がらないという課題もありますが、まあ長い目で見ています。

さて、前置きが長くなりましたが、前回ブログで投資家と企業の対話について記事を書きましたが、本日の日経新聞で「株主との対話、開示の損得」という記事が掲載されていました。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC223AZ0S3A520C2000000/

これを読んで全くそのとおりだと思いました。要は、物言う株主から水面下で要請を受けて、さも自主的に増配等を自主的に決定した開示を企業はしているが、そもそもの水面下での提案等も開示した方がよいのではといったことが書かれています。

一般株主としては、結果が同じであれば、物言う株主が企業の背中を押していようがいまいが、同じかも知れませんが、企業の投資家に対する姿勢を判断するという観点からは、この新聞記事で書かれていることは重要かなと思います。

物言う株主がいるPBR1倍割れの企業は、物言う株主からの強い圧力があり株価向上施策を打ち出すことも多いかと思いますが、一時の株価向上施策では株価は元に戻る可能性が高いです。それよりも、物言う株主がいなくても、一般の機関投資家とのエンゲージメントを大事にして、機関投資家からの意見を真摯に検討して株価向上施策を能動的に打ち出す企業、そういう企業に中長期投資家は投資をしたくなるかなと思います。