コーポレートガバナンス、株式投資、企業価値、IRなどに関する投資家目線での実務ニュース ー 強い意志のある投資を目指して

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住友不動産が買収防衛策を継続更新

本日は仕事で夕方から10社ほどの決算短信と決算説明会資料を短時間で読み込みましたが疲れました。自動車メーカー、半導体メーカー、工作機械メーカーが主でしたが、原材料価格の高騰が今後のリスク要因と多くのの企業が記載していますね。当然と言えば当然ですが。

本年、買収防衛策の継続更新時期を迎える企業の中で関心の高い企業の1つに住友不動産がありますが、本日、買収防衛策の継続更新を公表しました。

https://www.release.tdnet.info/inbs/140120220512542281.pdf

住友不動産は前回の2019年の更新の際の株主総会での買収防衛策議案の賛成率はたしか55%程度でしたが、今回も更新するのですね。社外取締役過半数いませんので、機関投資家の賛同を得るのは困難かと思うのですが、安定株主の賛成から株主総会過半数の賛同が得られるという予定なのでしょう。

前回同様に賛成率は高くないと予想されますが、賛成率が仮に60%を下回っても事前警告型の買収防衛策を継続したいというのも並々ならぬ強い意思かと思います。プレスリリースの買収防衛策の導入理由にも熱い思いが記載されています。不動産は、恐らく外資規制のコア業種ではないのだと思いますので、外資敵対的買収について政府が守ってくれるわけではないので、自ら守るということかも知れません。

買収防衛策の議論は悩みますね。今回の住友不動産のように敵対的買収者の出現していない段階で導入すること、つまり事前警告型に対する機関投資家や生保の批判はかなり強いですが、一方、敵対的買収者が出現した段階で後出しジャンケンで有事導入というのもどうかとは思いますし。悩ましいところです。そろそろ経済産業省金融庁あたりで買収防衛策の在り方の議論を開始して欲しいところです。