コーポレートガバナンス、株式投資、企業価値、IRなどに関する投資家目線での実務ニュース ー 強い意志のある投資を目指して

コーポレートガバナンス、中長期での株式投資、企業分析、企業価値評価、IR等について、新聞記事を中心に投資銀行・東証1部事業会社での実務経験を通じて気づいた観点を踏まえて分かりやすく解説していきます

投資先企業を物言う株主目線から分析する際の着眼点

物言う個人投資家の武器として、本日は投資先企業を分析する際の視点をごく簡単に紹介します。物言う株主であるストラテジックキャピタルが投資先企業の取締役とのエンゲージメンの際の視点を公表しており、これが非常に参考になります。

https://stracap.jp/english/wp-content/uploads/2021/02/ed0df42506ce6ace4d77073fb1a915af.pdf

 この中で、投資先企業のコーポレートガバナンスの良し悪しを分析する際の視点で、特に重要と思われる事項をあげると次のとおりになります。

  • 真に独立した社外取締役の選任
  • 指名及び報酬委員会の設置
  • 株価連動報酬
  • 相談役、顧問の廃止
  • 事前警告型買収防衛策の廃止
  • 資本コストの算定及び開示
  • 不採算部門、子会社・関係会社の売却
  • 政策保有株式の売却
  • 株主還元
  • E(環境)とS(社会)への配慮

これらの事項は、投資先企業のコーポレートガバナンス上の問題の有無を判断する際の重要な視点になります。社外取締役の選定に関しては、改訂コーポレートガバナンス・コードでは、プライム市場上場会社は社外取締役は3分の1以上とすることを求めています。また、指名・報酬委員会の設置においては、やはりプライム市場上場会社は各委員会とも委員の過半数は独立社外取締役とすることを求めています。

個人投資家としては、上記の事項で課題があると考える企業の株主総会議案は注意深く判断する、また、上記の各事項について、株主提案があった場合には、当該株主提案には合理性があるとの前提の下で判断するということになるかと思います。政策保有株式はじめブログでも何度かこれまで取り上げてきたものもありますが、次回以降、現在金融庁東証で最終化に向けて取り纏めている改訂コーポレートガバナンス・コードの原則・補充原則と併せて、ブログで説明していきたいと思います。