中長期的な企業価値向上のためのコーポレートガバナンス・アドバイザー / 長期での中小型株の割安株投資情報

最近のコーポレートガバナンスと資本市場の動向を踏まえ、上場企業実務の視点から中長期での企業価値向上に役立つ情報分析・発信をしていきます。個人投資家のコーポレートガバナンス力の向上による「意思のある投資」に役立つ情報発信もしています。また長期での割安株投資の情報も

ゼネコン各社のFY20業績実績とFY21業績予想 ー FY21は増収予想ではあるも伸び率は低い

本日はゼネコン各社の業績一覧を紹介します。少し前にばらばらと各社のFY21業績予想を紹介しましたが、今回はFY20の実績値と併せて一覧で数値のみを書きます。まずは、対年度比較での売上高、営業利益の伸び率になります。

       FY20売上高 /  営業利益  FY21売上高 / 営業利益

  • 清水建設  △14.2%  △25.2%   + 6.4%  △23.6%
  • 大成建設  △15.5%  △22.2%   +10.8%  △31.0%
  • 大林組   △14.8%  △19.4%   + 8.1%  △22.9%
  • 鹿島    △ 5.2%  △ 3.6%   + 5.4%  △18.3%
  • 戸田    △ 2.2%  △21.4%   + 1.6%  △14.8%
  • 安藤ハザマ △ 6.9%  +10.8%   + 5.7%  △ 9.0% 
  • 五洋建設  △17.9%  △ 8.1%   + 4.2%  △ 4.8%
  • 東亜建設  △ 0.3%  + 9.5%   +17.5%  + 3.3%
  • 若築建設  △16.7%  △42.1%   + 9.1%  +49.1%
  • 前田建設  +39.0%  +36.1%   + 5.4%  + 0.8%
  • 東洋建設  △ 1.0%  +53.8%   △ 1.7%  △35.5%

他業種と同様にFY20は減収減益でしたが、FY21は対FY20で比較すると増収予想の企業がほんとどですが、営業利益は厳しい見通しのようですね。人材不足での人件費高騰等が要因かと思います。外国人労働者もコロナ禍の影響でFY21も日本にはなかなか来ないと思いますので、厳しい見通しなのだと思います。

なお、増収予想ではありますが、比較年度であるFY20は対FY19では大きく減収となっていますので、FY21は増収予想とはいってもFY19実績の戻りまでは現時点では予想していないようです。各社の決算短信を見ると、再生可能エネルギー風力発電)や国土強靭化が今後の成長のキードライバーとなっています。過去に紹介したゼネコンの業績の記事を以下のとおり再掲します。