中長期的な企業価値向上のためのコーポレートガバナンス・アドバイザー / 長期での中小型株の割安株投資情報

最近のコーポレートガバナンスと資本市場の動向を踏まえ、上場企業実務の視点から中長期での企業価値向上に役立つ情報分析・発信をしていきます。個人投資家のコーポレートガバナンス力の向上による「意思のある投資」に役立つ情報発信もしています。また長期での割安株投資の情報も

ゼネコン業績:若築建設、大成建設、戸田建設、前田建設工業、鹿島建設、東亜建設工業の2021年度業績予想

今週は業務が多忙で、週1回を予定しているテレワークもできませんでした。じっくりと情報を収集する時間的余裕がゼロで、来週も1週間同じ状況が続くのですが、本日は、時間をかけて諸々の情報整理、ブログ記事掲載、読書をしたいと思います。

さて、本日の最初の記事は、まずゼネコン業績を引き続き掲載します。各社の2021年度予想の前年比増減になります。

若築建設:売上高+9.1% 営業利益+49.1%

(今後の見通し)経営環境につきましては、新型コロナウイルス感染症の世界経済への影響は長引くことが想定されるものの、建設業への影響は限定的と考えられます。国土強靱化政策など引き続き社会資本整備は堅調に推移すると想定され、民間設備投資におきましても長期的には都市圏を中心として需要の回復も見込まれています

大成建設:売上高+10.8% 営業利益△31.0%

(今後の見通し)2021年度の日本経済は、新型コロナウイルス感染症の収束時期がいまだ不透明な中、景気回復の時期も見通せず、厳しさが継続すると思われます。建設市場においても、新型コロナウイルス感染症が収束に向かえば、民間設備投資が徐々に回復すると想定されるものの、先行きの不透明感から厳しい競争環境が継続すると思われます

戸田建設:売上高+1.6% 営業利益△14.8%

(今後の見通し)今後の経済情勢については、輸出や雇用を中心に持ち直しの動きがみられるものの、新型コロナウイルス感染症の動向が予断を許さず、極めて厳しい状況が続くことが見込まれます。建設業界においては、インフラ整備を中心とした公共事業投資が期待される一方、民間設備投資の縮小が懸念されます。また、サプライチェーンの機能低下に伴う資材供給停滞及び感染防止対策の実施等、工事の進捗度及び収益性への影響について留意する必要があります。

鹿島建設:売上高+5.4% 営業利益△18.3%

(今後の見通し)今後の経済動向につきましては、新型コロナウイルス感染症の収束状況に依るところが大きく、ワクチンの早期普及に期待がかかるものの、不確実性の高い状況が当面継続すると考えています。また、産業構造や人々の生活・行動、価値観の変容など社会・経済の変化のスピードは、感染症の影響により加速していると認識しています。建設市場におきましても、経済の回復に伴って国内外における民間設備投資再開の動きが拡がることを期待しておりますが、感染症拡大前の水準に戻るには一定の期間が必要であり、厳しい競争環境が継続する可能性があると見込んでいます。

前田建設工業:売上高+5.4% 営業利益+0.7%

(今後の見通し)新型コロナウイルス感染症の感染拡大の防止策など、各種政策の効果により、持ち直しの兆しが見られますが、引き続き感染状況を注視し、雇用や所得環境など、社会経済活動に与える影響を十分注意していく必要があります。建設業界においても、関連予算の執行による公共投資底堅い推移が期待され、不透明な部分があるものの、企業の設備投資についても機械投資を中心に持ち直し傾向が期待されており、住宅建設については、当面、横ばいで推移していくものと予想されます

東亜建設工業:売上高+17.5% 営業利益+3.3%

(今後の見通し)国内建設市場におきましては、重要インフラ等の機能・維持を図るための集中的な対策がなされるなど政府建設投資の増加が見込まれております。また、民間建設投資においては、新型コロナウイルスの影響による投資見直しの動きに留意が必要なものの、当社が得意とする物流施設など一部の分野では活発な投資が今後も継続するものと見込まれます。海外建設市場におきましては、新型コロナウイルスの影響が懸念されるものの、引き続き新興国を中心に社会インフラの整備は堅調に進むものと考えられます。