中長期的な企業価値向上のためのコーポレートガバナンス・アドバイザー / 長期での中小型株の割安株投資情報

最近のコーポレートガバナンスと資本市場の動向を踏まえ、上場企業実務の視点から中長期での企業価値向上に役立つ情報分析・発信をしていきます。個人投資家のコーポレートガバナンス力の向上による「意思のある投資」に役立つ情報発信もしています。また長期での割安株投資の情報も

ゼネコン業績:清水建設の2021年度の業績予想 ー 売上高+6.4%、営業利益△23.6%

3月期決算企業の通期決算発表が今週から相次ぎます。ゼネコンの業績については、ある理由から注視をしているところですが、昨日、清水建設が通期決算を公表しました。

https://pdf.irpocket.com/C1803/eq9A/G98U/o0xB.pdf

2020年度の業績は、前年比で売上高が△14.2%、営業利益が△25.2%、経常利益が△23.6%となっています。今後の株価に影響を及ぼす2021年度の業績予想については、売上高は+6.4%、営業利益△23.6%、経常利益△27.0%となっています。理由としては、決算短信では次のとおり記載されています。

2021年度の日本経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の防止策を講じる中で持ち直していくことが期待されますが、感染症流行の長期化による海外経済の下振れリスクや金融・資本市場の変動等の影響を注視する必要があります。建設業界においては、公共投資は堅調な推移が見込まれ、民間建設投資では企業収益の改善を受けた設備投資の持ち直しが期待されますが、感染症の収束時期の不確実性が企業活動に与える影響については留意が必要です。

ファンダメンタルズは堅調であるようです。今週のゼネコン各社の決算発表は次のとおりです。各社の決算内容については、簡単にブログで記載する予定です。

5月11日:西松建設五洋建設、5月12日:大林組・安藤ハザマ・鹿島・東洋建設(海上土木の大手)・長大 5月13日:若築建設 5月14日:東亜建設工業海上土木)・大成建設戸田建設前田建設工業

あと、ゼネコンと言えば政策保有株式ですね。ゼネコンは潤沢な政策保有株式を有するため、アクティビストに遊ばれている業界とも言えます。政策保有株式は有価証券報告書で開示されますので、6月下旬に有価証券報告書が開示された時点で各社の縮減状況について、詳細な分析をしたいと思います。ゼネコンの政策保有株式については、以前に次の記事を書いておりますので、ご参考までに掲載します。