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東芝買収の動きを分かりやすく解説します(第6回)ー CVCの買収提案拒絶報道を受けて「そのような決定はしていない」

本日は中国の四半期GDPが公表され、前年比+18.3%と1992年以降で最大の伸びとなったようです。少し前に公表された日本の工作機械受注統計もたしか2ヵ月連続で1,000億円を上回っており、中国経済の好調が背景にあります。中国、米国の経済がかなり好調のようです。

東芝の件ですが、昨日の夜にCVCキャピタルからの買収提案を東芝経営陣は拒否する方向で調整中という報道がありました。車谷社長がクビになったことで、同氏が進めてきた投資が頓挫することになるような報道でしたが、そもそも東芝は最近東証1部に上場したにも関わらず、アクティビストがうるさいから非公開化するという発想自体が批判されるところでもあるかと思います。

この報道を受けて東芝は本日、「一部報道」についてということで、次のとおり「そのような決定はしていない」ことを公表しております。

https://www.toshiba.co.jp/about/ir/jp/news/20210416_1.pdf?_ga=2.93577309.1189468951.1618564829-122894697.1617607015

ただし、この手のマスコミ報道は正しいことが多く、東芝は現時点では役員会で決定していないということで、恐らくCVCの買収提案は拒絶する方向なのでしょう。東芝の経営陣が拒絶しても東芝株を購入するのはCVCの自由なので可能ですが、そうなると敵対的買収ということに一応なります。

いずれにせよ、外資が日本を代表する東芝の経営権を支配することは国益保護という観点から経済産業省は望んでいないように思いますので、そういう政府の意向もあり、CVCの買収提案は拒絶する方向で調整しているのかも知れません。CVCの買収提案拒否との昨夜の報道を受けて、東芝株の本日の終値は前日比▲295円の4,600円で5日ぶりに急反落となりました。また来週以降も動きが色々とありそうです。