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旧村上ファンド系と日本アジアグループとの攻防(第8回) ー これまでの経緯の簡単な整理

本日の日経平均株価終値は29,642円で前日比+21円でした。ヤフーニュースなどを見ると東京五輪の開催が微妙な状況のようですね。知事は、「可能な限り東京に来るな」と言っているようで、東京五輪は中止又は無観客と考えた方がよいのでしょうか。五輪中止となると五輪関連銘柄はひとまず株価が下ると思いますので、そのタイミングで関連銘柄の買増しをしたいと思っていますので、今後の報道は要注意です。

さて、本日は、日本アジアグループと旧村上系ファンド系のシティインデックスイレブンズとの攻防について、時系列でごく簡単に整理をしておきたいと思います。

①3/9  日本アジア:取締役会決議により買収防衛策を導入

②3/22 日本アジア:取締役会決議で対抗措置(新株予約権無償割当て)発動

③3/25 ファンド:東京地裁新株予約権無償割当て差止めの仮処分の申立て

④4/2  東京地裁:ファンドの申立てについて差止め仮処分を決定

⑤4/5  日本アジア:東京地裁の決定を不服とし、保全異議を東京地裁に申立

⑥4/7  東京地裁:日本アジアの申立てに対し東京地裁の仮処分決定を認可

⑦4/8  日本アジア:東京地裁の決定を不服とし、東京高裁に保全抗告申立て

日本アジアとシティインデックスとの今までの一連の攻防は上記になります。

不勉強なのですが、保全異議の申し立てという制度があるのですね。東京地裁の決定に不服があり、再度、東京地裁に申立てをしてあっさりと却下されていますが、公正取引委員会の審判制度と同じようなものでしょうか。カルテルのケースでは公取委から課徴金納付命令が出て、これに不服がある場合、企業は審判請求を公取委にするのですが、ほぼ100%審判で負けます。というのも課徴金納付を命じた公取委が自分たちの判断が誤りでしたという判断をすることは通常は期待できないからです。保全異議の申し立てもこれと同じような印象を持ちます。

日本アジアの申立てに対する東京高裁の判断はそろそろ出るのかも知れませんが、出た段階でまた記事を書きたいと思います。