コーポレートガバナンス、株式投資、企業価値、IRなどに関する投資家目線での実務ニュース ー 強い意志のある投資を目指して

コーポレートガバナンス、中長期での株式投資、企業分析、企業価値評価、IR等について、新聞記事を中心に投資銀行・東証1部事業会社での実務経験を通じて気づいた観点を踏まえて分かりやすく解説していきます

日邦産業(9913)に対するフリージア・マクロスによるTOB(第13回) ー 日邦産業の保全異議が認められました

日邦産業の買収防衛策の対抗措置について名古屋地裁が差し止めの決定をしたことを受け、日邦産業名古屋地裁保全異議の申立てをしていましたが、この保全異議の申立てが認められた旨を4月7日に日邦産業は公表しました。

https://nip.co.jp/news/20210407-1.pdf

昨日、記事に書きました日本アジアのケースでは東京地裁保全異議の申立てを却下しましたが、こちらのケースでは認められています。日邦産業の買収防衛策のスキーム自体には課題が結構あるのですが、株主総会の決議を得て買収防衛策自体は導入されているので、この点が日本アジアとの違いでしょうか。それとも、このケースは管轄裁判所が名古屋地裁なので、東京地裁の裁判官と違い、担当裁判官の能力がいまひとつで、買収防衛策があまり理解出来ていないといった事情もあるのかも知れません。

日邦作業のスキームの課題は以前に記事で書いていますが、再度掲載します。
 一方当事者のフリージアマクロスですが、4月7日に東証開示しており、今後の予定としては次のようになっています。

2.当社の今後の対応

本件について、当社の主張が認められなかったことは誠に遺憾であり、当社は、名古屋高等裁判所保全抗告の申立てを速やかに行う予定です。保全抗告の手続きを実施後、速やかに適時開示をいたします

話は変わりましが、昨日の東芝の買収報道は大きなニュースでした。エフィシモはじめアクティビストを排除するための非上場化であるのだと思いますが、報道のとおり外資規制の点がどう判断されるのかも論点かと思います。

東芝はコア業種認定を受けています。コア業種認定を受けている上場企業は、たしか数百社あるので、コア業種の認定を受けていること自体は全く珍しくないのですが、コア業種の「ド真ん中の企業」が東芝ですので、経済産業省等が国家安全を阻害する可能性あるとして、この買収を認めないのかどうかもポイントかと思います。

週末に東芝の買収の件は整理して、外資規制も絡めてブログに書きたいと思います。