本日は四季報オンラインのデータが2021年2集・春号データに更新されました。四季報オンラインに掲載されている銘柄の分析記事がアップデータされましたので、保有銘柄や気になる銘柄には本日から目を通し始めています。
以前にもブログで記事を書いたことがありますが、学習塾の東京個別指導学院について紹介します。四季報オンラインでは次のとおりとなっています。
- 【費用増】22年2月期は期初には生徒数戻るうえ、前期からの増加基調続く。受験学年中心のオンライン授業が非受験学年に浸透。年間8出校の計画見直しなら開校費減。ただ、システム刷新に6億円で本復は先に 【オンライン】コロナ下で加速。生徒の通塾負担なく、ライブ授業に上乗せの提案が円滑に。今期は関東でオンラインのみの指導をテスト、実現なら全国が営業圏へ
同社は2月期決算ですが、2020年度の四半期業績は、次のとおりです(単位は百万円)。Q4は2020年度の通期予想から3-11月の9ヵ月の実績を除いた予想値になります。
- Q1 売上高 2,134(▲43.6%) 営業利益 ▲1,761( 4.4%)
- Q2 売上高 6,052(+ 0.3%) 営業利益 935(▲26.1%)
- Q3 売上高 4,769(▲ 0.1%) 営業利益 490(▲30.1%)
- Q4 売上高 5,745(▲13.8%) 営業利益 596(▲62.8%)
ここで気になるのは、Q3と比較するとQ4の売上の伸び率が20%となっている点です。同社の過去の業績を見ると、Q3と比較したQ4(12-2月期)の売上高増加は+40%程度なのですが、それと比較して今回のQ4の売上が小さいのです。この時期は学習塾に通う生徒は増えるはずですし、東京個別が公表した月末の生徒数は7月から11月までを見ると前年度同月比ではマイナスが続いていますが、マイナス幅は大きく減少しています。つまり回復しているのです。リソー教育のQ4予想値と比較しても東京個別の2020年度通期予想前提でのQ4予想は保守的な気がしています。
なお、同社の2020年度の業績予想値をベースにしたPER(計算式の分母は、特別損益を無視するため、税引後経常利益を使用)は193倍ですが、同社は21年度~23年度の中計経営計画を公表しており、現在の株価ですとこの3年間の予想PERは18倍~25倍となります。同社の過去のPERは30倍台後半ですので、割安と言えるかと思います。
東京個別の中期経営計画はホームページ上にある社長の動画を視聴するのをお薦めします。とても詳しく、ホスピタリティー経営2023を公表しており、今後の戦略・取組み、社長の意気込みが良く分かると思います。また、同社の親会社はベネッセホールディングですので、近い将来、ベネッセホールディングによるTOBでの上場廃止の可能性も期待できます。