世界経済成長率はマクロ経済指標のベースになるものですが、OECD、IMF、世界銀行の3つがそれぞれ公表しています。
この中で3月9日にOECDが世界経済成長率の見通しの上方修正をしました。2021年に関して、昨年12月に公表したOECDの数値と今回の改訂値を並べると次のとおりです。
前回(20年12月) 今回(21年3月)
- 世 界 4.2% 5.6%
- 日 本 2.3% 2.7%
- 米 国 3.2% 6.5%
- 欧 州 3.6% 3.9%
- 中 国 8.0% 7.8%
OECD公表資料にも書いてありますが。昨年12月の見通しでは、2021年末までにコロナ前の水準に達するとしていたところ、コロナワクチンの有効性が確認されてきたことなどを背景に今回の修正をしています。特に変化が大きいのが、米国の経済成長率で3.3ポイントの上方修正になっています。これは追加の大型経済対策の決定の公算が大きいことなどが理由です。
なお、IMFが本年1月に公表した2021年の経済成長率見通しは、世界:5.5%、日本:2.4%、米国:2.5%、欧州:3.6%。中国:5.6%となっています。3月9日に公表された2月の日本の工作機械受注総額は1,055億円と4ヵ月連続で前年実績を上回りました。単月1,000億円というのが好不況のメルクマールと言われていますが、10,00億円を超えたのは19ヵ月ぶりです。企業各社の業績の上方修正が今後相次ぐと思います。