コーポレートガバナンス、株式投資、企業価値、IRなどに関する投資家目線での実務ニュース ー 強い意志のある投資を目指して

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金融庁のフォローアップ会議が開催(2月15日) - 気候変動などの開示が今後注目

日経平均株価が昨日は3万円を超えました。3月期決算企業の通期決算の5月の発表内容如何によっては、3万2,000円もあるという報道もあります。大型株の株価上昇が日経平均株価の上昇を牽引しており、私の投資分野である中小型株は必ずしも大きな上昇をしているものばかりではないですが、業績の上方修正に伴い株価も上昇している銘柄もありますので(当然ですが)、しっかりと分析をして、果敢に買い増しをしたいと考えています。

昨日は東証より市場区分の説明会の案内がメールで配信されてきました。3月初旬に各区分の説明会をオンラインで行うようですね。時価総額が数千億円を超えている企業は大きな問題なくプライム企業に移行できますが、手続きを懈怠するとスタンダード市場になるので、一応気を付けて視聴してみたいと思います。

さて、前置きが長くなりましたが、昨日、金融庁のフォローアップ会議が開催されました。先週金曜日に資料は公表されていたので、週末にざっと眺めてはいたのですが、今回は気候変動の開示等にも焦点が当てられているようですね。なお、直近では次のとおりブログで記事を書いております。

昨日のフォローアップ会議の資料は次のURLのとおりです。

「スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議」(第24回)議事次第:金融庁

ESG要素を含む中長期的な持続可能性(サステナビリティ)について議論がされたようです。資料の中で、これまでのフォローアップ会議でのサステナビリティーにかかる議論の意見が次のとおり掲載されていました。ポイントになる箇所を太字にしました。

  • 今後はサステナビリティについても、執行に任せるだけではなく、サステナビリティ委員会を設けるなど、取締役会で議論する機会を持ち、サステナビリティの観点から執行を監督していくことが必要となっている。
  • 多様な人材で意味のある議論が展開されるように、器としてのサステナビリティ委員会といったものをきちんと置くということも、この段階で検討すべき。海外では設置がある程度当たり前になりつつあり、ヨーロッパ型のような監督機関側に置くということにこだわる必要はないが、執行側にもサステナビリティ委員会というものをきちんと置いて、多様な人材で議論する。そのためのサステナビリティ委員会の話もきちんと今回議論の俎上に上げて、明記すべき
  • ステークホルダーガバナンスやサステナビリティが、不適切な経営を覆い隠し、必要な変化を阻害するための隠れ蓑になれば、経済はより広く損失を被る」とのCIIの見解は、その通りである
  •  昨今サステナビリティというと、どうしてもESGの話題、環境問題等にいきがちだが、それに企業が関わっていくためには、そもそも企業自体がサステナブルでないといけないため、企業のサステナビリティというものをしっかり考える必要がある。短期的には財務的な価値として生まれるが、昨今、特に開示の世界において、非財務情報の開示が重視されており、これは何のためにしているかというと、企業の将来の価値、将来的な企業自体のサステナビリティというところにつながってくると思う。したがって、こういう企業自体のサステナビリティを少しプッシュしてあげるような施策、あるいは検討というものがガバナンス・コードでは必要

2月11日の日経新聞では、サステナブルファイナンス有識者会議での意見として有報で気候変動の影響を開示すべきではという意見の記事がありました。気候変動による企業業績に与える影響や取組みを法定書類に開示せよという意見のようです。

企業サイドは有報への開示となると必ず躊躇するのが常ですが、開示情報の一本化という流れの中では有報が今後重視されるので、有報への開示が求められる気がします。プラス、有報の早期開示と英文開示の流れもあります。企業の実務担当者はこのあたりの情報収集には今後留意が必要になります。

ちなみに、今回の金融庁の事務局説明資料は非財務に関する色々な情報が盛り込まれ、短時間で気候変動関係の大きな動きを理解するにはとても良い教材になるので、マネジメント層の方、実務担当者ともに読まれると良いかと思います。