中長期的な企業価値向上のためのコーポレートガバナンス・アドバイザー / 長期での中小型株の割安株投資情報

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フィットネスクラブの2社が2020年度第2四半期決算を発表 ― フィットネス銘柄の株価は今後回復するか?①  

この1週間は仕事が多忙で株式投資の関連銘柄の決算の詳細分析ができませんでしたので、本日は、この1週間でQ2(7-9月期)決算を発表した企業の決算短信、決算説明会資料の分析作業をしています。

ある理由からスポーツクラブ等の総合フィットネスクラブ銘柄の決算及びプレスリリースを以前からウォッチしているのですが、今週はスポーツクラブのルネサンス(2378)と東祥(8920)が第2四半期決算(Q2決算)の発表をしました。ルネサンスはフィットネスクラブ国内大手でリハビリ施設も併営しています。東祥はホリデイスポーツクラブを運営し、ホテル、賃貸住宅も併営しています。

ルネサンスのQ1決算は売上高38億円、営業利益△20億円、営業利益率△51.7%と大きな営業赤字になっていましたが、Q2決算では売上高87億円、営業利益△9億円、営業利益率△10.8%となっています。依然として営業赤字ではありますが、売上高は大きく増加し、赤字幅も縮小しています。季節的要因をどう考慮するかはありますが、4-6月に比べて業績は回復しているといえそうです。

ちなみに、企業の第2四半期決算短信には4-9月期の6ヵ月の累計期間の数値が掲載され、Q2(7-9月)の3ヵ月の期間の数値は公表されませんので、3ヵ月の期間の数値は自分で算出する必要があります。特にコロナの影響が大きい環境下では3ヵ月毎のトレンドを見ることがとても重要と思いますので、エクセルで銘柄の3ヵ月毎の決算数値を時系列に整理すると分析の精度があがるかと思います。

東祥の方は、Q1決算では売上高29億円、営業利益△7千万円、営業利益率△2.5%となっており、こちらも営業赤字になっていましたが、Q2決算は売上高50億円、営業利益5億円、営業利益率10.6%と回復しています。ルネサンスの2020年度の通期見通しに対する6ヵ月の売上高進捗率は39%で、東祥の進捗率は売上高44%、営業利益23%、経常利益26%と芳しくありません。

ルネサンスの1月下旬の株価は約1,750円だったのが昨日の終値時点では747円、東祥は1月下旬に2,200円程度であったのが、昨日の終値で1,208円と大きく下落したままです。では、フィットネスクラブの今後はどう予想すべきでしょうか?

フィットネス業界を深く分析しているわけではないのですが、分析の考え方としては、これまでフィットネスが流行った理由に立ち返ることが重要なのだと思います。

各銘柄の決算説明会資料を丹念に読むことで分析ができますが、テレビ東京オンデマンドを見ると過去2015年~2019年までの間に複数回にわたりワールドビジネスサテライト、モーニングサテライト、日経プラス10でフィットネスクラブの特集がされていますので、これらの番組を「頭を使って見る」とコロナ前のフィットネスクラブの状況などが分かります。

本日はここまでとして、先ほどのメディアの番組特集の内容なども踏まえて、明日、フィットネスクラブのざっくりとした今後の動きの予想についてブログに書きたいと思います。