中長期的な企業価値向上のためのコーポレートガバナンス・アドバイザー / 長期での中小型株の割安株投資情報

最近のコーポレートガバナンスと資本市場の動向を踏まえ、上場企業実務の視点から中長期での企業価値向上に役立つ情報分析・発信をしていきます。個人投資家のコーポレートガバナンス力の向上による「意思のある投資」に役立つ情報発信もしています。また長期での割安株投資の情報も

コロナ終息後にV字回復する銘柄は?

少し時間が経ちましたが、日本政府観光局が2020年2月の訪日外国人の数を公表しています。コロナウィルスの影響で激減することは、誰でも分かっていたことですが、次のとおりです。

  • 2019年2月比58 .3%減の108万 5 5 千人。2019 年22 月の260 万 4千人を大きく下回り、5 か月連続で前年同月を下回った
  • 昨年は 2 月であった春節が今年は 1 月になったことの反動減に加え、新型コロナウイルス感染症が流行し、団体ツアー等の販売が禁止されたため中国市場が減(前年同月比 87.9%減)するなど、東アジア市場において訪日外客数が前年 同月を大幅に下回った(東アジ4 4 市場計で 71.9%減)
  • 東南アジア市場や欧米 豪市場でも前年同月比 20%以上減少した国があったことが、訪日外客数全体が前年同 月を大幅に下回る要因となった

 特に驚くことではないですが、なかなかすごいですね。

私は、コロナウィルス発生前には、インバウンド関連で民泊銘柄を物色していましたが、投資を見送ってよかったと今更ですが思います。
さて、新聞報道はコロナウィルス一色ですが、米国では2兆ドル(2,200兆円)の経済対策を、日本でも昨日、56兆円の経済対策を政府が公表し、企業の倒産防止に向けた施策への取り組みが始まっています。
しかし、コロナウィルスの終息が見えない限り、見通しは不透明ですが、本日の日経新聞では富士フィルムのアビガンの量産に向けた動きが公表されるなどしていますので、終息もそう遠くないと想像します。
いずれにせよコロナは一過性の話なので、株価下落のこの局面は絶好の買いですので、コロナが市場で意識され始めた1月21日時点の株価から現時点の株価の下落度合いを見て銘柄スクリーニングをしているのですが、インバウンド関連銘柄はコロナ終息後も当分の間、回復は厳しいように考えています。
コロナ終息宣言をしても、経済に一定のダメージがある中、人々がすぐに海外旅行に行くとは通常考えにくいかなと思います。
自分の勤務先が破綻している、または破綻していなくても、大赤字でリストラされていたり、ボーナスも激減するなど懐具合も悪化しているかと思います。このような中、「さあ海外旅行に行くか!」という気持ちには普通ならないかと思います。
ということで訪日外国人はコロナ終息後も、回復までには相当の時間がかかるのではないでしょうか。
このことからインバウンド関連銘柄は投資先として優先順位が下がりますが(ただし、東京五輪もあるので時間はかかるますが、インバウンド銘柄の株価は回復はします)、では、V字回復が予想されるのは何であるかですが、私は国内観光・レジャー関連かと思います。
コロナ影響で自粛されており、子供が学校を卒業しても家族旅行に行けず、また国内のイベントにも行けず、人々のフラストレーションは相当溜まっていますので、これを国内旅行・国内イベントで爆発させることになります。イベント関連、国内のレジャー関連の株価がコロナ終息とともにV字回復するのだと思います。
本日はイベント関連、レジャー関連の銘柄のスクリーニングをしていますが、見事にコロナの影響で1月下旬から大きく下落していますね。勿論、財務面の脆弱な企業もあり、コロナの影響が長く続けば、破綻間際まで行き、株価が回復しない銘柄もあると思いますので財務状況の精査が必要ですが。

今後の懸念は首都閉鎖ですが、この場合には株価は大きく下落すると思いますので、この動向とワクチンの発表に今後注視すべきポイントです。