コーポレートガバナンス、株式投資、企業価値、IRなどに関する投資家目線での実務ニュース ー 強い意志のある投資を目指して

コーポレートガバナンス、中長期での株式投資、企業分析、企業価値評価、IR等について、新聞記事を中心に投資銀行・東証1部事業会社での実務経験を通じて気づいた観点を踏まえて分かりやすく解説していきます

コーポレートガバナンス

金融庁のフォローアップ会議が開催(2月15日) - 気候変動などの開示が今後注目

日経平均株価が昨日は3万円を超えました。3月期決算企業の通期決算の5月の発表内容如何によっては、3万2,000円もあるという報道もあります。大型株の株価上昇が日経平均株価の上昇を牽引しており、私の投資分野である中小型株は必ずしも大きな上昇を…

グンゼが政策保有株式を23銘柄売却 - グンゼの有報の記載は開示の好事例

1月22日の日経新聞に「政策保有23名銘柄 グンゼが売却」との小さい見出しの記事がありました。グンゼのプレスリリースを見ると昨年6月10日から12月29日の期間に23銘柄の売却を実施したようです。売却の理由については、次のとおり記載されてい…

最近の機関投資家の関心事項 - 企業が留意すべき点(続き)

昨日、最近の機関投資家の関心が強い事項を紹介しましたが、1つ忘れておりました点があります。それは買収防衛策の廃止への機関投資家の関心度合いが1年前に比べて格段に強くなっているような印象を受けます。 理由は単純でアセットオーナーの買収防衛策に…

最近の機関投資家の関心事項 - 企業が留意すべき点

1月の正月明けから2月初旬まで仕事が多忙を極め、ブログにじっくり記事を掲載する時間がないのですが、本日は簡単に、機関投資家とのディスカッションを通じて私が感じる機関投資家の関心事項と企業が今後留意すべき事項について触れたいと思います。 1つ…

議決権行使助言会社への監視の強化 - 米国では2022年 総会シーズンから規制強化

今週、来週は連日業務多忙のため、気になる記事等を中心に簡潔に紹介したいと思います。1月11日の日経新聞に「『議決権行使助言』に監視の目」といいう記事がありました。 内容はこれまでも言われているところですが、議決権行使助言会社であるISS、グ…

企業民主化研究会の「企業民主化案」 (1947年公表)

本日は新年の最初のブログになります。はてなブログでは、自分のブログのアクセスの件数が分かるのですが(他のブログもそうだと思います)、昨年は毎日のアクセス件数が相当数あり、このブログを読んで頂いている方には心より御礼を申し上げるとともに、今…

役員報酬にESG反映 - 役員報酬総額への寄与割合はとても小さいはずです

コロナの勢いがおさまらない状況下、東京オリンピック開催の慎重論が組織委の複数の理事らから出ているようですね。ヤフーニュースによれば、この理事らは世界中での新型コロナ感染拡大の状況を踏まえ、厳しい見方を示したということのようです。 バッハ会長…

女性役員拡充へ数値目標 - 目標設定もいいけど投資家の最大の関心事は忘れずに

本日は四季報オンラインのデータが更新されました。四季報記者が各社にインタビューをして四季報は作成されると思いますが、インタビューの内容を鵜呑みにして作成する記者もいるので、四季報の内容をそのまま信じることは決して出来ませんが、今後の投資の…

脱・株主第一主義からの脱却 ー ステークホルダー資本主義

本日の日経新聞に「脱・株主編重が市場守る」というタイトルで米国弁護士のマーティン・リプトンという方の記事がありました。日経新聞に大きな写真入りでコメントが出る方なので、普通の弁護士ではなく、この方は買収防衛策の生みの親としてポイズンピルを…

コーポレートガバナンス・コードの改訂の論点が公表

12月8日に金融庁のフォローアップ会議が開催され、フォローアップ会議の意見書として「コロナ後の企業の変革に向けた取締役会の機能発揮及び企業の中核人材の多様性の確保(案) 」が公表されました。内容は次のとおり金融庁のホームページに公表されてい…

味の素が指名委員会等設置会社に移行 ー 取締役会は今後何を議論する場になるのか投資家は関心を持ちます

昨日の日経新聞でも報道がありましたが、味の素が指名委員会等設置会社に移行します。定款変更が必要になるため、移行時間は来年の定時株主総会終結の時です。 11月26日の味の素のプレスリリースに「移行の背景・目的」として次の記載があります。 1)…

コーポレートガバナンス・コードの改訂に向けた議論 - 金融庁のフォローアップ会議が11/18に開催されました

コーポレートガバナンス・コードの改訂に向けた金融庁のフォローアップ会議が昨日開催されました。その前は10月20日に開催され、その時の内容は前に次のとおりブログで紹介させていただきました。 昨日の会議では、前回の会議での各委員からの意見と今後…

ゼネコンがアクティビストに狙われる理由 - 政策保有株式が1年前に比べてたいして減っていません

本日はゼネコンの政策保有株式の縮減状況について書いてみたいと思います。 次のとおり、少し前にブログでゼネコンがアクティビストに狙われていることを書きました。ゼネコンはキャッシュリッチであるためアクティビストにとって「絶好のカモ」にされている…

社長・CEOの後継者計画は投資家にとって重要です ー 取締役会はきちんと関与しているか

大塚家具が大塚久美子社長が退任することを公表しました。大塚家具は業績低迷のため家電量販店のヤマダホールディングスが資本参加をしていますが、ヤマダの社長が兼務するということです。また、三菱ケミカルホールディングスの社長に外国人が就任すること…

ISSが2021年の議決権行使助言方針(ポリシー)の改定案を公表

知っている方も多いかも知れませんが、10月14日に議決権行使助言会社のISSが2021年の議決権行使助言方針の改訂案を公表しました。改訂案は本日10月26日までコメント募集期間としてコメントを募集していますが、これまでISSは改訂案を変更…

コーポレートガバナンス・コードの改訂 - 金融庁のフォローアップ会議が本日開催

本日よりコーポレートガバナンス・コード改訂を議論する金融庁のスチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議が開催されることになりました。 本日の資料は、金融庁のホームページで公表されていますが、その中に事務…

コーポレートガバナンス・コードの改訂に向けた議論が開始されます

本日は空間ディスプレイ関連銘柄の分析に取り組んでいます。乃村工藝社の第2四半期決算説明会の動画が同社のホームページで公開されましたので、それを閲覧したり、丹青社、乃村工藝社、スペースの3社の分析をしたり、来週から買い増しを検討しているある…

親子上場の解消が急ピッチで進む ー 改訂コーポレートガバナンス・コードにも盛り込まれるか

10月7日の日経新聞で「親子上場解消 急ピッチ」という見出しの記事がありました。今年度に入り、親子上場の解消(=子会社の売却または完全子会社化)が進み、上場子会社が15社減る見通しということです。 親子上場の解消に伴うMBOはブログでも何度…

「人材版 伊藤レポート」が公表されました - 人材戦略と企業価値向上がフォーカスされています

2020年1月に経産省が「持続的な企業価値の向上と人的資本に関する研究会」を立ち上げ(座長は一橋大学の伊藤邦雄氏)、検討会が進められてきましたが、9月30日に「人材版伊藤レポート」の名称で報告書(レポート)が公表されました。 https://www.me…

議決権不適切集計が連日報道 ー アクティビストの指摘が企業統治を改善

連日大きく報道されていますが、三井住友信託銀行が株主総会の議決権行使の集計について不適切であった結果を昨日公表し、1,000社で誤りがあり、過去20年間続いていたということです。 本日の日経新聞1面では、みずほ信託銀行も不適切な集計があった…

個人投資家のための投資先銘柄の役員報酬の見方

本日の日経新聞で「役員報酬開示 なお限定的」との記事がありました。改正で役員報酬の開示を拡充する企業が増えたが、開示のレベル感に差があるということです。 役員報酬の開示についは、2018年度以降の有価証券報告書(有報)から開示が大きく変わり…

89歳で上場企業の取締役はNGか?-株主総会での賛成率を見て判断しましょう  

先日の日経新聞でウシオ電機の創業社長であった牛尾治朗という人が取締役を退任したという記事がありました。 ウシオ電機は牛尾氏の創業した企業として勿論社名は知っていましたが、私の保有銘柄でもないので、財務や役員状況は全く知りませんでしたが、20…

東証が少数株主保護の在り方等に関する中間整理を公表 - 今後は上場子会社の上場廃止が着実に増えるので、個人投資家には大きなチャンス

本日の日経平均株価の終値は23,465円で前日比+218円とコロナ前の水準を上回りました。新型コロナ用ワクチンの開発期待、景気や企業業績の改善の期待が背景にありますが、今後は株価の上昇トレンドにあるように思います。 さて、昨日の日経新聞に東…

米国の「脱・株主第一主義」の進捗が進まず

8月21日の日経新聞に英フィナンシャル・タイムズの記事として、「脱・株主第一主義から1年」という見出しで、米経営者団体のビジネス・ラウンド・テーブルが「脱・株主第一主義」を掲げて1年が経過したが、進捗が遅れているといった内容が書かれていま…

経産省が事業再編実務指針を公表 – 所詮ガイドラインではありますが、上場企業は事業のコングロマリットディスカウントの有無には今後注意を払う必要があります

少し前の話になりますが、7月31日に経産省が「事業再編実務指針」(以下「ガイドライン」)を策定・公表しました。 自社が当該事業の「ベストオーナー」か否かという観点から事業ポートフォリオの見直しを行うことを上場企業の経営陣、取締役会に求め、事…

上場子会社の社外取締役比率

7月26日の日経新聞に上場子会社の社外取締役比率について、3分の1以上の企業が5割止まりという見出しの記事が掲載されていました。野村資本市場研究所が2020年3月末時点の上場子会社249社を調べた結果ということです。 先日、上場会社全体での…

経産省は企業の事業再編を求めていますー事業再編実務指針が間もなく策定されます

7月15日の日経新聞に「事業再編銘柄に熱視線」との見出しの記事が掲載されていました。株式市場では大胆な変化をいとわない企業への評価が高まっているということで、日経新聞が2020年1月以降に事業再編に関連する開示をした93社を対象に3月末以…

株式の持ち合いは解消しても困るケースは実は少ない

最近の新聞報道を見ると政策保有株式の解消を時々目にします。 トヨタ自動車などは政策保有株式の解消を積極的に進めているようで、2018年に改訂されたコーポレートガバナンス・コードで政策保有株式の保有の合理性の検証の開示、有価証券報告書における…

MBOによる非上場化が増加

本日7月4日の日経新聞にMBOにより非上場化を選択するケースが増えているという記事がありました。MBOとはマネジメントバイアウトで、社長・経営陣が自社の株式を取得して、非上場化する方法です。 経営陣が買い取るといっても、サラリーマンの社長や経営陣…

取締役のスキルマトリクス導入企業が急増

株主総会シーズンということで日経新聞で「コロナと総会」というタイトルで株主総会関連記事が掲載されていますが、6月16日の記事でスキルマトリクスについて書かれていました。 取締役のスキルマトリクスとは、事業報告の取締役一覧や総会招集通知の取締…