中長期的な企業価値向上のためのコーポレートガバナンス・アドバイザー / 長期での中小型株の割安株投資情報

最近のコーポレートガバナンスと資本市場の動向を踏まえ、上場企業実務の視点から中長期での企業価値向上に役立つ情報分析・発信をしていきます。個人投資家のコーポレートガバナンス力の向上による「意思のある投資」に役立つ情報発信もしています。また長期での割安株投資の情報も

2023-05-01から1ヶ月間の記事一覧

是川流投資の三原則 ー 是川銀蔵「相場師一代」より

最後の相場師と言われた是川銀蔵氏の「相場師一代」を読み終わりましたが、とても面白いですね。ファンダメンタル分析を軸にした割安株投資かと思いますが、海外の投資家の書籍は出てくる企業が海外企業であったり、また和訳がイマイチの場合が多く、とても…

(5/28に補足を最後に追加しました)グラスルイスがトヨタ自動車の会長選任議案に反対推奨 ー この情報の見方は?

本日は、四季報オンラインでPBR1倍割れ、株主資本比率70%以上などの複数の条件で銘柄を検索して、今後の投資候補先を探索する作業を開始しました。しかし、ヒットした銘柄が140銘柄以上あり、さすがに1つずつ確認すると疲れます。他にやりたいこ…

平時導入型の買収防衛策の廃止が相次いでいますね ー 王子ホールディングスも廃止

物言う株主からの株主提案が今年はかなり多い印象を受けます。株主提案の土台にあるのは、コーポレートガバナンス・コードを始めとしたコーポレートガバナンス改革です。20年以上前に村上ファンドが登場した際には、世間から非難を受け、オールジャパンで…

「株主との対話、開示の損得」ー そのとおりかと思います。企業の投資家に対する姿勢を知りたいところです

先日、アマゾンで注文をした中古本で「相場師一代」が本日届きました。著者は是川銀蔵です。1992年に死去されましたが、仕手戦で名を馳せた有名な方ですね。株式投資は、じっくりと銘柄研究をして、富士山の登山でいうと2合目、3合目で他社に先んじて…

東証要請の株主と企業との対話で開示すべき事項は? ー 決算説明会などのQAでは不十分です

東証が「株主との対話の推進と対話」を少し前に次のとおり公表しており、3月31日のブログでも触れましたが(最後に再掲します)、これについて何社か開示をしている企業が出てきましたね。 https://www.jpx.co.jp/news/1020/cg27su000000427f-att/cg27su0…

【書籍紹介】敵対的買収とアクティビズム(岩波新書)

この週末は銘柄研究、読書、ウオーキングをして過ごすとともに、投資先銘柄のうち、ある企業の決算説明会資料を過去数年分読み込み、中長期投資の観点から分からない点があったので、IR部門に質問のメールをしました。この企業に半年前にメール質問した際…

フクダ電子が株主提案に対する取締役会意見を公表 ー 安定株主の判断をつつくという戦術も有りかなと思います

明日は朝早くから、東京の近郊地域の事務所に外出、その後帰宅し、午後は在宅勤務する予定です。約4週間ぶりの在宅勤務です。来週金曜日は終日、国内出張ですが、コロナも終わり人の異動もだいぶ活発化してきていますね。 本日はプレスリリースを1つ紹介し…

【前回の補足になります】個人株主のための株主総会での企業価値向上の質問事項②ー 取締役会での討議内容の詳細、社外取締役からの具体的な意見等は?

今週は仕事が忙しく、ブログを更新したり、じっくりと新聞を読んで情報収集する時間がなかなかとれません。金融庁のフォローアップ会議の議事録も公表され、じっくり読みたいのですが、先週から仕事でひたすらアウトプットに取り組んでおり、週末に色々と纏…

【決算説明会資料の読み方】PBR向上に向けた施策の開示 ー 長期の株価向上のためには自社株買いだけでは効果が小です

上場企業各社の通期決算が本格化してきました。東証からの要請である株価向上に向けた施策についても今回の通期決算のタイミングで開示する企業が多いのかなと思っており、自分の仕事とも大いに関係があるので、本日から日経新聞に掲載された主要企業、特に…

安田倉庫が買収防衛策を継続 ー けど色々と考えると平時型はお薦めできないかな

安田倉庫が平時型の買収防衛策の継続を公表していますね。本年の株主総会で議案を上程するようです。 https://www.yasuda-soko.co.jp/Portals/0/images/info/pdf/info_230508-3.pdf 現行スキームとの大きな変化点としては、次のくだりですね。 本継続に伴い…

個人株主のための株主総会での企業価値向上の質問事項②ー 取締役会での討議内容の詳細、社外取締役からの具体的な意見等は?

今回は第2回目になります(第1回目の記事は最後に再掲しております)。コーポレートガバナンス・コードが2015年に制定されてから、多くの上場企業における社外取締役の員数はかなり増えたかと思います。取締役会に占める社外取締役の比率が3分の1以…

公正な買収の在り方に関する指針案 ー 経産省の公正な買収の在り方に関する研究会の第8回会議

昨日、本を1冊購入しました。日本の著名な経済学者であり東大名誉教授の岩井克人氏が2003年に書いた「会社はこれからどうなるのか」(平凡社)です。20年前の本ですが、バルブの発生背景、日本型資本主義などについて書かれています。本日は、家族は…