中長期的な企業価値向上のためのコーポレートガバナンス・アドバイザー / 長期での中小型株の割安株投資情報

最近のコーポレートガバナンスと資本市場の動向を踏まえ、上場企業実務の視点から中長期での企業価値向上に役立つ情報分析・発信をしていきます。個人投資家のコーポレートガバナンス力の向上による「意思のある投資」に役立つ情報発信もしています。また長期での割安株投資の情報も

2022-07-01から1ヶ月間の記事一覧

物言う株主(アクティビスト)の視点からのコーポレートガバナンス・コードの読み方(第7回)(追加) ー 有事導入型買収防衛策に対する個人投資家の判断ポイントは

7月2日に有事導入型買収防衛策(以下、有事導入型と略します)について記事を書きましたが(最後に再掲しています)、本日、読み直したところ、何故か、企業としてどうすべきかという結論で終わっていました。 このシリーズは、個人投資家がコーポレートガ…

政策保有株式の縮減 ー 保有金額が高いと株主総会で経営トップへの反対増のリスク

7月22日の日経新聞に政策保有株式の縮減について、次の記事が掲載されていました。 政策保有株、三菱商事は58銘柄減 資本コストを意識: 日本経済新聞 三菱商事などの総合商社が政策保有株式の縮減を進めているという内容の記事です。ブログでも何度か記事…

個人投資家の中長期投資のための有価証券報告書の読み方 ① ー はじめに

来週から3月期決算の上場企業各社の1Q決算発表が本格化しますね。前にブログで書いたとおり、私は保有銘柄の四半期決算を見た後に、この3ヵ月間のその企業の周辺関連情報を踏まえて、必ず投資先企業のIR部門に疑問的を結構細かく質問をして、株式保有の…

GMOインターネットが買収防衛策のスキームを変更 ー 導入企業は今後スキームの見直しが必要かも知れません

3月期決算企業の1Q決算発表が来週から本格化します。私の場合、四半期決算発表の都度、投資先企業の決算短信と説明会資料を見て、IR部門に中期経営計画の進捗や期末の決算説明会動画での経営トップの発言の進捗を細かく質問をしているのですが、今週から…

機関投資家が企業に求めるROE基準は? ー 個人投資家は投資先企業のROEを見ましょう

本日から3連休です。保有銘柄のこの1週間の関連情報の収集・整理と、久しぶりに伊藤レポート2.0を読み込む予定です。伊藤レポートはコーポレートガバナンスの下敷きとなっていますが、この3連休で知識を整理するため、久しぶりに読み直したいと思います…

上場企業は「ファン株主」作りがより大事になります ー 株主優待?いや違います

先日、株主提案の件数増加の記事を見ていて、企業にとって今後重要な株主政策は個人株主の中でファン株主をいかに増やすことであると思いました。ファン株主の言葉を聞いたことがない方もいるかも知れませんが、野球やサッカーの特定チームにそれぞれファン…

機関投資家は当社を理解してくれているのでは?② ー 機関投資家の議決権行使基準

昨日の日経新聞に今年の株主総会での株主提案の件数や特徴について記事が掲載されていました。先日の日経ヴェリタスと同じ内容の記事ですが、上場企業の方は目を通された方がよいかなと思います。この記事を見て思うには、個人投資家も物言う株主として企業…

コーポレート・ガバナンス・システムに関する実務指針の改訂 ー 物言う株主にとっての新たな武器ですね

本日の日経新聞で次の記事が掲載されていました。 「投資家を社外取に」提言 経産省、市場と相互理解促す: 日本経済新聞 経済産業省のCGS研究会がこれまで複数回開催されてきましたが、先日、「コーポレート・ガバナンス・システムに関する実務指針」の改訂…

機関投資家は当社を理解してくれているのでは?① ー 機関投資家の議決権行使基準

明日はある銘柄の買い増しをする予定で、本日は夕方頃に周辺情報の整理をしていました。明日もオフィスで業務のため、仕事上にPCから堂々とネットで株取引をする勇気は私にはないので、株取引をするのは、昼休みの1時間の時間帯や午後の業務の合間のスキ…

物言う株主(アクティビスト)の視点からのコーポレートガバナンス・コードの読み方(第8回)ー MBO(マネジメント・バイアウト)

旬刊商事法務の第2299号にニッセイアセットマネジメントの井口氏の執筆した「来年の株主総会で機関投資家の賛同を得るために」の記事がありますが、これは興味深かったです。機関投資家の議決権行使基準の考えを知りたい方は一読をおすすめします。週末…

コーポレートガバナンス・コードの制定の狙い ー 「日本再興戦略」改訂2014より

コーポレートガバナンス・コードの制定は2015年で、2018年と2021年にそれぞれ改訂がされています。今現在は制定から7年が経過しており、昨年の改訂を担当した上場企業各社の担当者や責任者は、2015年の制定時には関与していなかったという…

株主還元向上だけでは株価は持続せず ー 資本政策の基本方針が大事ですね

本日は2週間ぶりの在宅勤務でした。人の目もないので、保有銘柄の周辺情報の整理、副業に向けた知識習得、仕事に関連する書籍の読み込みの3点に集中する予定でしたが、オンライン会議と資料作成に追われ、株価を見る余裕もなく一日が終わってしまいました…

株主総会後に機関投資家との対話がスタートします ー 投資家との対話のすすめ

この2週間、毎日出社でしたので、今週は火曜日を在宅勤務にする予定で明日は諸々オフィスで雑務を済ませて、火曜日はじっくりと情報のインプットに時間を費やす予定です。保有銘柄の有価証券報告書の精読や株式投資情報の整理も在宅勤務の日に実施します。…

物言う株主(アクティビスト)の視点からのコーポレートガバナンス・コードの読み方(第7回) ー 有事導入型の買収防衛策は?

前回の第6回で事前警告型の買収防衛策の問題についてお話をいたしました。その際に最近は有事導入型が増えていることに触れましたが、今回はその有事導入型についてお話をしたいと思います。 有事導入型とは、平時には導入していないところ、株式の大量買付…