中長期的な企業価値向上のためのコーポレートガバナンス・アドバイザー / 長期での中小型株の割安株投資情報

最近のコーポレートガバナンスと資本市場の動向を踏まえ、上場企業実務の視点から中長期での企業価値向上に役立つ情報分析・発信をしていきます。個人投資家のコーポレートガバナンス力の向上による「意思のある投資」に役立つ情報発信もしています。また長期での割安株投資の情報も

2020-08-01から1ヶ月間の記事一覧

ミレニアル世代をターゲット層とする銘柄を探す

昨日、新聞記事の整理をしていたところロックダウン世代という言葉がありました。コロナウィルスの影響を受け、教育や就職の機会を失ったことで労働市場で将来不利益を受ける可能性のある世代をいいます。 日本の世代は、団塊世代(70~72歳)、バブル世…

書評「教養としての投資」(ダイヤモンド社 / 奥野一成)

本日は久しぶりに書籍について紹介します。中長期な株式投資をされている方はご存じかも知れませんが、中長期投資で有名な農林中金バリューインベストメンツのCIOの奥野一成氏の書いた書籍です。奥野氏は、京都大学法学部を卒業後、日本長期信用銀行に入…

ソフトバンクの理論株価 - DCF法での理論株価分析は単純ですが欠点も多い

8月26日の日経新聞にソフトバンクの理論株価と市場株価に乖離があるという記事がありました。8月25日の終値は1,475円ですが、DCF法による理論株価を算定すると1,800円ということで市場株価が400円近く低いということです。 DCF法での…

スイミングスクールは今後期待できるのでは - ジェイエスエス(6074)

日経平均株価が、8月25日には2月に新型コロナで急落する前の水準を一時回復するなど上昇しています。GDPはじめ経済見通しは厳しい中、株価との乖離に懸念する声もありますが、年内に25,000円を超えるのではという運用会社の声も聞きます。まあ、…

フィットネス関連銘柄の今後の見通し- かなり暗いと予測します

1月21日のコロナによる株価下落時点から、今だに株価が下ったままの銘柄を最近調べているのですが(将来の値上がりを見込んでの買いを検討)、その1つにフィットネス業界があります。コロナが世間で問題になった初期段階で、フィットネスクラブでの感染…

日本経済新聞(朝刊)に掲載の主要記事と主要数値の「暗記」がお薦め

私は、毎週末に自分の保有する株式銘柄について、各銘柄と各銘柄の主要競合他社(1銘柄について2、3社)について、この1週間の株価の推移チェック、業界のアップデート情報チェック、直近の決算説明会資料の再チェック、ヤフーファイナンスでの掲示板の…

米国の「脱・株主第一主義」の進捗が進まず

8月21日の日経新聞に英フィナンシャル・タイムズの記事として、「脱・株主第一主義から1年」という見出しで、米経営者団体のビジネス・ラウンド・テーブルが「脱・株主第一主義」を掲げて1年が経過したが、進捗が遅れているといった内容が書かれていま…

ESG投資に逆風ー米国のエリサ法の新規則案

8月19日の日経新聞に「米年金、ESG投資に逆風」という見出しの記事がありました。米国で企業年金の受託者責任については、エリサ法で定められているのですが、エリサ法の新規則案が、「年金運用では金銭的な利益のみを考慮すべき」として、ESG投資…

経産省が事業再編実務指針を公表 – 所詮ガイドラインではありますが、上場企業は事業のコングロマリットディスカウントの有無には今後注意を払う必要があります

少し前の話になりますが、7月31日に経産省が「事業再編実務指針」(以下「ガイドライン」)を策定・公表しました。 自社が当該事業の「ベストオーナー」か否かという観点から事業ポートフォリオの見直しを行うことを上場企業の経営陣、取締役会に求め、事…

伊藤忠商事はファミマへのTOB価格を引き上げず - 伊藤忠のプレスリリースより

伊藤忠商事がファミマに対してTOBによる友好的買収の提案をしており、これに対してファミマは応募推奨しておらず、伊藤忠商事がTOB価格を引き上げるのではという予測もありましたが、伊藤忠商事は引き上げは行わないことを決定しました。8月13日に…

東証再編と非上場化の増加の可能性 ー MBO実施銘柄を探す

8月14日の日経新聞に「東証再編 非上場化促す」という見出しの記事がありました。内容は、2020年春に予定している東証の市場再編を前にMBOにより上場廃止を目指す企業が増加する可能性があるかもしれないという記事です。 東証は2020年春に再…

マネックス証券がTOB代理業に参入 - しかし、敵対的買収は増加傾向にはあるものの、案件の数は圧倒的に少ない

8月12日の日経新聞で、インターネット証券のマネックス証券がTOB代理業務に参画するという記事がありました。三田証券と提携して、敵対的TOBの代理人も引き受けるようです。 敵対的TOBにおいては、世間のイメージなどを気にして大手証券会社は敵…

投資銘柄候補としてのグローバルニッチトップ企業

7月21日のブログで、経済産業省が本年6月末に公表した「2020年版 グローバルニッチトップ企業100選」について紹介しましたが、8月6日の日経産業新聞の広告特集でこの100選について詳しく紹介されていました。 100選の113社をセクター…

空間ディスプレイ関連銘柄の決算概況 – 私は強く「買い」推奨と考えます  

夏期休暇2日目ですが、この2日間は保有銘柄の有価証券報告書、直近の四半期決算短信と決算説明会資料などを丹念に見て、今後の保有継続の是非、買い増し等の分析作業をしていますが、本日は空間ディスプレイ銘柄について説明します。 私は空間ディスプレイ…

TBSドラマ「半沢直樹」について専門的な視点から解説(第3話より)ー 3億ドルの出資を受けたらスパイラルは完全に上場廃止ですよね

先日、第3話の途中まで見た内容をブログに書きましたが、昨夜、録画の続きで第3話の後半を早送りで見ました。 内容は、証券取引等監視委員会の調査が何故か途中で終わり、また、スパイラルとフォックスが業務提携し、米国のグーグルのような巨大企業からス…

米国で買収防衛策導入企業が増加-日本でも期間1年であれば買収防衛策が許容されることになるか

8月6日の日経新聞に「米企業、買収防衛策に走る」という記事がありました。株価低迷の中、敵対的買収に備えて買収防衛策を導入する企業が米国で増加しているという内容です。 米国の買収防衛策は、ポイズンピルという手法で、記事に丁寧にポイズンピルにつ…

TBSドラマ「半沢直樹」について専門的な視点から解説(第2話より)ー アドバイザー契約違反は犯罪行為?

先日の日曜日に第3話が放送され録画しましたが、昨日の夜にようやく第2話を録画で早送りで見ました。 第1話でスパイラルはホワイトナイトを探すということでしたが、第2話では、太陽証券がフォックスという企業をホワイトナイトとして見つけてきました(…

TBSドラマ「半沢直樹」について専門的な視点から解説(第1話より)ー新株発行による買収防衛策は法的問題ありです

前回は第1回の放送を見て、あまりにいい加減なシーンを指摘しましたが(機密情報の扱いが現実には100%あり得ないほどテキトー)、今回は真面目に内容の検討に入りたいと思います。 電脳雑技集団がスパイラルに敵対的買収をしかけようとしています。時間…

ニチイ学館がTOB価格引き上げを公表 ー 1株当たり170円の価格アップ!

ニチイ学館はMBOにむけ、米国の投資ファンドの子会社がニチイ学館にTOBをしている最中ですが、7月31日にニチイ学館はTOB価格を1株当たり1,500円から1,670円に引き上げるとともに、TOB終了期間を8月3日から8月17日まで延長する…