中長期的な企業価値向上のためのコーポレートガバナンス・アドバイザー / 長期での中小型株の割安株投資情報

最近のコーポレートガバナンスと資本市場の動向を踏まえ、上場企業実務の視点から中長期での企業価値向上に役立つ情報分析・発信をしていきます。個人投資家のコーポレートガバナンス力の向上による「意思のある投資」に役立つ情報発信もしています。また長期での割安株投資の情報も

2019-02-01から1ヶ月間の記事一覧

上場子会社を持つ親会社は今後検討すべき事項が増えます-経産省の「グループ・ガバナンス・システムに関する実務指針」案より

2月26日の日本経済新聞で、上場子会社に関する指針を政府が検討開始とありました。これは、本年2月13日に討議された経産省のCGS研究会(第2期)の第14回会議で討議された「グループ・ガバナンス・システムに関する実務指針(案)」の骨子案に書…

今後はTSR(Total shareholder return(株主総利回り))の注目度が高くなるか

TSR(Total shareholder return)という言葉について最近耳にする方も多いかと思いますが、今回はTSRについて書いてみたいと思います。 TSRとは日本語でいうと株主総利回りです。次の式で算出されます。 TSR=(株価の上昇額+1株当たり配当額) ÷…

帝国繊維の取締役会意見はもう一歩踏み込んでもよいのでは?-投資ファンドのスパークス・アセットによる株主提案

投資ファンドであるスパークス・アセット・マネジメント(以下「スパークス」)が帝国繊維(東証1部 / 3302)に1月21日に株主提案をしています。 内容は、取締役の選任、剰余金の配当及び定款の一部変更の3つになります。これに対して、2月14日…

取締役会議長を社外取締役にする意義

2月17日の日本経済新聞で、日産自動車が設置する企業統治改革の専門委員会は、日産自動車の取締役会議長を社外取締役が務めることを提言する方向で調整に入ったとの記事がありました。 今回は、社外取締役を取締役会議長にすることの意義について触れたい…

割安かつキャッシュリッチ銘柄企業に株主アクティビズムを行う際の視点②

前回2月7日のブログにおいて、アクティビズムを行う際の視点を紹介し、投資先企業への提案を検討する視点としては、次の2つをあげました。 視点① 配当増の要求視点② 株価向上施策の実施の要求 視点①については前回2月7日に書きましたが、週末に考えを整…

先進国でゾンビ企業が増加傾向

前回、2月7日に「割安かつキャッシュリッチ銘柄企業に株主アクティビズムを行う際の視点1」を掲載しました。 今回は、視点2の株価向上施策の実施に向けた提案について書く予定でしたが、視点2は自分自身の考えを少々整理する必要があるので、時間のある…

割安かつキャッシュリッチ銘柄企業に株主アクティビズムを行う際の視点①

昨年から割安かつキャッシュリッチ企業のスクリーニングを行い、結果、株価の低い1月に数銘柄のスモールキャップの東証1部上場企業の株式を購入しました。 3月期決算企業のため今後は本年6月の株主総会に向けて投資先企業の分析を進める予定ですが、自分…

議決権行使助言会社の2019年議決権行使ポリシーについて

先日、議決権行使助言会社であるISSとグラスルイスの方の話を聞く機会がありました。既に色々な媒体で公表されていますが、各社の2019年の議決権行使ポリシーの主な内容について少し触れてみたいと思います。 <ISSの2019年議決権行使ポリシーの変更…

上場企業は「東証 第7回企業価値向上表彰」の表彰会社を分析することが必要

今日は休みでこの数日の間の新聞整理と投資先目銘柄のスクリーニングをしています。先日、東証が第7回企業価値向上表彰の表彰会社の決定をいたしました。 大賞受賞は、ダイキン工業で、優秀賞がアサヒグループホールディングス、日本電産、ユニ・チャームと…