新聞でも報道されていましたが、半導体製造装置の減速が鮮明のようです。
7月9日に国際半導体製造装置材料協会(SEMI)が2019年の半導体製造装置の販売額見通しを公表していますが、2019年の半導体装置の販売額は527億ドル(約5兆7千億円)と前年比18%減とのことです。
従来予測は8%減でしたが、大きく下方修正したようです。理由はいうまでもなく米中貿易演奏による世界景気の減速懸念かと思います。
また、1ヵ月ほど前の6月4日には、世界半導体市場市場統計(WASTS)が2019年の半導体市場規模が4,120億ドル(約44兆円)と前年比12%減ということを公表しています。
半導体関連銘柄の代表ですと東京エレクトロン、アドバンテスト、ディスコ、日立ハイテク、ニコン、SCREENホールディングスなどがありますが、各社の2019年3月期の決算短信で2020年3月期の予想数値を見ると厳しい状況になっています。
東京エレクトロンは、2018年に発表した3年間の中期経営計画を見直し、達成時期を5年以内と先送りしています。
SEMIは、2020年の半導体装置販売は2019年比で12%増と予測しています。理由は、次世代通信規格の5Gの普及などをあげています。5GやIOTにより、半導体は中長期的には明るいということは良く言われており、先ほどの各社も同じようなことを今後の見通しで言っています。2019年後半から回復との予想も多いです。
個人的にニレコ(6863)という会社(時価総額約70億円/7月12日時点)に関心があるのですが、この会社は鉄鋼、半導体、FPDの影響を受けるので、半導体関連の今後の動向が非常に気になるところです。
株価が底になったところで買いたいのですが。ニレコはキャッシュリッチで技術力の評価の高い企業です。政策保有株式も潤沢にあり、アクティビストに狙われてもよい会社の気もします。アクティビストが取得した時点で買いを入れるということもありかと思います。
3月期決算企業の第1四半期決算が7月下旬から8月上旬にかけて始まりますが、半導体関連動向は引き続き注視したいと思います。