中長期的な企業価値向上のためのコーポレートガバナンス・アドバイザー / 長期での中小型株の割安株投資情報

最近のコーポレートガバナンスと資本市場の動向を踏まえ、上場企業実務の視点から中長期での企業価値向上に役立つ情報分析・発信をしていきます。個人投資家のコーポレートガバナンス力の向上による「意思のある投資」に役立つ情報発信もしています。また長期での割安株投資の情報も

内閣府の景気ウォッチャー調査(2019年3月調査)が公表

コーポレートガバナンス関係でCEO・社長の後継者計画について書く予定でいましたが日常の業務でマクロ経済関連のデータ収集をここ数日している関係で、後継者計画は週末に書くことにして、本日もマクロ経済関係の情報を紹介します。

 今回は景気ウォッチャー調査です。内閣府景気ウォッチャー調査(3月分)を公表しています。

景気ウォッチャー調査とは、3ヵ月前と比べた身の回りの景気状況について、①良くなっている②やや良くなっている③変わらない④やや悪くなっている⑤悪くなっているの5つから選択します。

その結果を集計し、DIとして計算し、DIが50を上回れば景気が良く、下回れば景気が悪いと回答した人が多いことを意味します。 

この統計は、タクシーン運転手、コンビ二の店長などの「街の人」が回答者に選ばれ、仕事を通じて感じた景気の現状について回答するものです。景気ウォッチャー調査レポートにも次のような記述があります。 

「地域の景気に関連の深い動きを観察できる立場にある人々の協力を得て、地域ごとの景気動向を的確かつ迅速に把握し、景気動向判断の基礎資料とすることを目的」

さて、肝心の3月調査結果ですが、次のような内容になっています。

全部で28ページの資料ですが、これを全ページ読んでも眠くなってしまうので、私は最初のサマリー程度しか見ていませんが、サマリーには次のようなことが書かれています。

  • 3月の現状判断DI(季節調整値)は前月差2.7ポイント低下の44.
  • 家計動向関連DIは、サービス関連等が低下したことから低下
  • 企業動向関連DIは、製造業等が低下したことから低下。雇用関連DIについては低下
  • 3月の先行き判断DI(季節調整値)は、前月差0.3ポイント低下の48.
  • 家計動向関連DIが上昇したものの、企業動向関連DI及び雇用関連DIが低下
  • 原数値でみると、現状判断DIは前月差0.0ポイントの46.7となり、先行き判断DIは前月差2.0ポイント低下の47.
  • 今回の調査結果に示された景気ウォッチャーの見方は、「このところ回復に弱さがみられる。先行きについては、海外情勢等に対する懸念もある一方、改元や大型連休等への期待がみられる」とまとめられる。

 なお、4月10日に日本工作機械工業会が2019年3月の工作機械受注額(速報値)を公表しています。前年同月比28.5%減の1,307億円で前年割れは6ヵ月連続。内需・外需ともに28.5%で中国需要の減退とスマートフォン向けの需要減が主な要因とあります。