10月12日の日本経済新聞で「物言う株主 名門狙う」とのタイトルで米国のP&G(プロクター・アンド・ギャンブル)がアクティビストの標的になっていたところ、P&Gでは委任状争奪戦を実施し、結果、P&Gが辛勝したとの報道が大きく掲載されていました。
カリフォルニア州の教職員退職年金基金のカルスターズはじめ公的年金が、アクティビスとの支持に回り、当初はアクティビストが有利との観測が出ていたようです。
10月10日には米国でGEがアクティビストの提案する役員を受け入れるなど米国ではアクティビストの動きがだいぶ活発化しているようです。
アクティビストの話は何度もブログで書いていますが、アクティビストの提案内容も単なるバランスシートからキャッシュ・リッチによる株主還元増を主張するだけでなく、それを裏付ける精緻な分析を行った上での提案に変わってきているため、それを支持する機関投資家が増加しているようです。
では、日本企業にも増えるのかということが関心のあるところですが、この点は、米国では経営効率が改善されている企業が多い中、日本では経営効率の改善が進んでいない企業が多いという大きな違いに着目する必要があります。要するに売上高営業利益率や総資産回転率が米国に比べて低いのです。
とすれば米国ではアクティビストの獲物はそれほど多くなく、日本企業に目が向けられる可能性が高くなるように思えます。同新聞記事によれば、ニューヨーク在住の市場関係者の声として、「再び米アクティビストの日本企業への関心を呼ぶ契機になる可能性がある」ということが書かれていました。当然の想定になるかと思います。
前にもブログで書きましたが、ストラテジック・キャピタルパートナーズが内田洋行の10月14日(土)の定時株主総会で株主提案をしており、昨日、株主総会が開催されました。インターネットで内田洋行の株主総会の招集通知に記載の株主構成を見ると、株主構成比率は、外国人等が19.4%、金融機関・証券会社 37.0%、個人・その他が27.7%などとなっていました。
株主総会の結果が気になっており、昨日からネットで探しているのですが、土曜日の株主総会ということであるためか、内田洋行のホームページは本日現在、総会の結果が開示されていません。分かった時点でブログで取り上げてみたいと思います。