コーポレートガバナンス、M&A、企業価値、IRなどに関する実務ニュース

コーポレートガバナンス、M&A、企業価値、IR等の新聞記事について、投資銀行・東証1部事業会社での実務経験を通じて気づいた観点を踏まえて分かりやすく解説していきます

企業分析

複数事業を営む企業のPERについて

9月1日の日経新聞で「業種別PERを疑え」との見出しの記事がありました。 記事を引用しますと「同じ業種でも一律の投資指標で比較しきれない『隠れ異業種』銘柄が浮かび上がる。これまでとは違った投資尺度を当てはめれば、割安と評価できる可能性もある。」…

株価の割安の判断指標(EV / EBITDA倍率、ネットキャッシュ / 時価総額比率)

前回、株価が割安か否かの判断基準として、 EV / EBITDA倍率、ネットキャッシュ / 時価総額比率について触れましたが、本日はそれについて簡単に説明いたします。 1.EV / EBITDA倍率(倍)(= EV ÷ EBITDA) これはEV(Enterprise value = 企業価値)がE…

物言う株主による黒田電気への提案のざっくりとした検証~有価証券報告書の情報から

少し前になりますが7月19日の日経新聞で、投資会社のレノが黒田電気の本年の定時株主総会で株主提案を行って選任された社外取締役の方と黒田電気の社長の経営方針に関する見解の記事が掲載されていました。 レノは、村上ファンド系のファンド(物言う株主)…

ネットD/Eレシオとは?~出光興産の公募増資の報道から

以前に出光興産の公募増資について書きましたが、その後、出光の公募増資に関する取締役会決議に対する創業家の差止め請求に対して、裁判所が申請を却下したとの報道がありました。 新聞で頻繁に掲載されているのでご存知の方も大変多いかと思います。 本件…

企業のネットキャッシュが増加

6月9日の日本経済新聞によれば、企業のネットキャッシュが増加しているとのことです。ネットキャッシュとは、純現金で、次のとおり算出されます。ネットキャッシュ = 現預金+短期保有有価証券-有利子負債ざっくりといいますと、現預金は、バランスシート(…

持分法適用会社を保有する意義は?(2)(東芝機械の持分譲渡のケースを例に)

前回、持分法適用会社を保有する意義として①対象会社の利益を取り込むこと、②取引上のメリットを享受すること、③対象会社の敵対的買収リスクを低減することのうち、②について思うところを書いてみましたが、今回は③及び①の順番で書いてみたいと思います。ま…

持分法適用会社を保有する意義は?(1)(東芝機械の持分譲渡のケースを例に)

先日東芝が持分法適用会社として保有する東芝機械の株式の一部を売却する(20.1% のうちの18.1%)との報道がありました。持分法適用会社とは20%超の株式を保有する投資先の会社のことをいいますが、そもそも持分法適用会社(以下、対象会社と いいます)を…

のれんの計上と企業の損益に及ぼす影響

最近の東芝の報道でのれんの減損などが話題になっています。のれんという言葉を耳にする方も多いと思いますが、のれんとは何でしょうか。 のれんが発生するケースには、企業の買収のケースがあります。分かりやすく具体的をあげますと、例えばある企業(A社…

基本的な会計・株式指標について③:PER(株価収益率)

前回のPBR(株価純資産倍率)に続いて、PER(株価収益率)について書きたいと思います。PERは、次の算式で算出されますPER=株価÷1株当たり当期純利益(株式時価総額÷当期純利益)当期純利益とは損益計算書(PL)の最後の項目にある数値で、税引前利益から…

基本的な会計・株式指標について②:PBR(株価純資産倍率)

前回、ROEについて話をいたしましたが引き続いて株式評価指標の1つであるPBRについて、敵対的買収のリスクを絡めて書いてみたいと思います。PBRとは株価純資産倍率のことで次の算式で算定されます。PBR(倍)=株式時価総額÷純資産(株主資本)この指標の意…

基本的な会計・株式指標について①:ROE(株主資本利益率)

最近ROE、ROA、EPSなどの会計指標、株式指標について、今更ながら日常業務においてあらためて検討する機会が多いこともあり、自分の理解の整理の意味も含めて基本的な考え方について少し書いてみたいと思います。まずはROEですが、ROE(Return on equity)と…